CHANEL マドモアゼルプリヴェ展 〜2019/12/1
2019.11.14 01:24
シャネルというデザイナーは、人として、ものすごく興味深い人だ。
彼女にとってデザインとは、ただ手段にしか過ぎないのではないか。
好きとか嫌いだけでは語り尽くせない、人間のあり方を考えさせられるお見本のような存在だと、私はいつも思っている。
シャネルのことを書いた本や、何本かの映画はおそらくすべて見ている。
ドーヴィルやヴィアリッツも何度か足を運んでいる。
しかし、シャネルが好きだ!と心から言えない私がいる。しかし、シャネルの足跡があるところには、足を運ばすにはいられない。
Ataraxiaというブランドをやってみようと思った時、2015年9月に、ローザンヌにあるシャネルのお墓に、業界の大先輩であるシャネルに、挨拶にいった。
緑の植栽でスクエアに区切られている一角、
シンプルなとても好感がもてるお墓だった。
おもちゃのパールのネックレスが、お墓の右上に垂れ下がるように飾ってあった。
向かって左側に大きな桜の木があり、枝で、空間を包み込んでいた。
目の前にある椅子に少し座って、静かな時を過ごした。
いい時間だった。
あのローザンヌでのことを思い出すと、、
現在のこの展覧会をシャネルはどう思って見ているのか、、、
シャネルのコレクションも素晴らしいが、スマホがないと楽しむことができない、現代の展覧会だ。
しかし、シャネルにとっては、そんなことはどちらでもよいことだ。
シャネルは今も生き続けている。
となりのスーホルムという北欧系のカフェで、川の水を見ながら、一服。