厚木高校に見学に行って改めて大切にしようと思えたこと。僕や私の素敵な神奈川県公立高校シリーズ。
こんにちは、高校見学が大好きな勉強犬です。
先日、厚木高校さんに見学に行って参りました。ご丁寧に説明いただいた先生方、並びにそのような機会を設けてくださった神奈川県私塾協同組合の皆様、本当にありがとうございました。
厚木高校さん、学力向上進学重点校の4校の中では、藤沢から一番遠いんですよね。小田急線でぐるりと回って本厚木までいかなきゃいけないので、どうしてもトータル一時間半以上はかかっちゃいます。
でもね、来てみたかったんです。110年以上の歴史を持つ伝統校。学力向上進学重点校だけでなく、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)にも指定され、伝統の中に革新を起こす姿勢を遠巻きに見ながら、素敵な学校なんだろうなぁと想像を巡らせていました。そして予想通り、素敵な学校でした。
そうそう、伝統といえば、校長室に並べられた歴代校長の写真は圧巻でした。校長先生も「重みを感じる」とお話しされていましたね。その目が光る校長室の中で、じっくりお話をお伺いすることができました。
勉強犬散歩:厚木高校
降り立ったのは、本厚木駅。治安が悪いイメージがありましたが、駅前は綺麗でした。本屋も沢山あったなぁ。
厚木高校まではそこから徒歩20分ほど。バスや自転車で行く人もいるのかな。
でね、学校の前にやっぱり坂道があるんですよ。「坂道がある学校は真面目」という僕が立てた勝手な仮説が、改めて頭をよぎります。
その説の真偽は不明です。
まぁ実際、僕が実感値で作った高校一覧図でも、雰囲気表の右端にあるぐらい真面目な印象の厚木高校さんです。また、この表を作ってツイッターに挙げた当初、「これ当たっています」とSNS上にも拘らず敬語でお返事をくれた卒業生がいるぐらい、しっかりとした学校です。
近隣のコンビニで朝食を買った際に、店員さんと雑談したんですが、「厚木高校の生徒さんたちは挨拶もしっかりできて、いい子ばっかりです」と仰っていました。さすがです。
話を戻しましょう。こちらは校門前の坂。
進んでいくと、校門があります。
横には横断幕。
もうちょっと横に歩くと、自動販売機ともう一つの入り口があります。
緑豊かですね。グラウンドも広いです。来年度、校舎の一つに耐震補強工事が入るそうなんですが、プレハブを体育館前に立ててもほとんど今まで同様グラウンドが使えるそうです。耐震補強なので一年間で終わるようですね。建て替えだと3年間とかかかっちゃいますもんね。
ここで基本データをおさらい。
厚木高校基本データ
創立:1902年(県立で三番目に歴史ある伝統校)
生徒数:1076名(男子593名、女子483名)
授業:2学期制 70分×5時限
登校時間:8時40分 駅:「本厚木駅」より徒歩20分orバス
学校HP(最近新しくなりました!):https://www.pen-kanagawa.ed.jp/atsugi-h/
卒業生には、俳優の六角精児さん、いきものがかりの男性メンバーのお二人などがいらっしゃいます。
また、全米チアダンス選手権の2004年大会にて、チームパフォーマンス部門で日本の高校生として初の総合グランプリを獲得した実話を描いたドラマ『ダンドリ。〜Dance☆Drill〜』は、同校のダンスドリル部がモデルとなっています。
厚木高校イズム
厚木高校の持つ大きな武器の一つが、「授業」です。
授業時間は70分。自分で振り返る時間をとると、どうしてもこのぐらいの長さが必要になると先生方も仰っていました。近年ではICTも活用し、「本当に大切なことに時間を使う」授業を構築しているといいます。
総合的な探求の時間である「ヴェリタス」では、研究やプレゼンテーションの方法など、探求活動の基本を学び、将来につなげます。2年生では、研究者の方や官公庁・民間企業から講師を招いて、直接指導をしてもらえる、知の探究講座が行われます。
また、選択科目はほとんどなく、必修授業が多いことも特徴です。理系文系に分かれるのは三年次ですが、それ以前もそれ以降も、文系理系に囚われない探究的な学びを目指しているということです。
特に、主要三教科(英数国)には全授業時間の半分近くをあて、週末には先生方曰く「生徒が一番嫌がる」週末課題が出されるそうです。そのため、週末前後は職員室前にある机で自習をする子が増えるとか。英語の学びということでいえば、アメリカやオーストラリアへの海外研修も可能です。
そのおかげということもあって、国公立大学への現役合格者も県内公立高校では翠嵐に次いで二番目の数字を叩き出しています。詳しくは上記のりんごくんページへジャンプです。うん、国公立大学への合格者が2年連続100名以上ってすごいですよね。
「大学入試がどんな風に変わっても、厚高生は大丈夫」
バタバタしている入試改革についての回答も、そんな自信に満ち溢れたものでした。
ただ、厚木高校のすごいところは、勉強だけというわけではありません。
部活動もすごいです。ダンスドリル部や、緩い気持ちでは入ることもできない軽音楽部、吹奏楽部や新聞部、弓道部や陸上部など、多種多様な部活動が多くの実績を残しています。
「勉強にも部活動にも力を入れてもらう。時間の使い方やメンタル面の強化にもつながる」
先生方もそんな風に仰っていました。
勉強も部活動も、そしてイベントも主体的にこなす厚高生ってすごすぎない!?と思ったあなた、その言葉をそのまま今年就任一年目の新校長先生にぶつけたところ、こんな答えが返ってきました。
「いやいや、ごく普通の生徒たちですよ」
ごく普通の子。でも、そんな子たちが主体的に、上手に時間を使い、周りにいる普通に頑張れる子たちと切磋琢磨していく。これが、厚木校の強さの秘密なんですね。
それにしても、お話を聞いていく中で、よく出てくる気になるワードがありました。
時間とは、命のこと
「時間をうまく使っていくことが大切」
お話の最中、厚木高校の先生方がよくこの言葉を使っているのが印象的でした。
逆に言えば、偏差値70前後の学力向上進学重点校である厚木高校ですから、時間をうまく使えない生徒は入学することもままならないのでしょう。
時間とは、命のこと。
勉強だけでなく、人生において、その使い方は重要になってきます。時間って、限られた資源ですからね。
目的を見据え、優先順位を決めて、限りある時間の中で、何をどうするか筋道立てて考える。まとまった時間や隙間時間の使い方を決めて動く。成果に結びつかないようなら行動を変える。常にベストを模索し、主体的にやることを決める。
おお、それはいわば、人生という名の探究学習と呼べるのかもしれません。
お話聞いて、またファンになった高校が一つ増えた勉強犬なのでした。
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またいいものを見せてもらいました。