デイヴ・グロールの小話 / 財布 #2
Foo Fighters のフロントマン、デイヴ・グロールがインタビューで盛り込んでくる小話を紹介しています。
前回の続き、財布の話・後編です!
財布のことは忘れて…
2:40 ~
僕らはとにかくドライブを続けることにして、パンテラの連中には電話で「今向かってるぜ、火曜日の夜にキミたちのストリップクラブに行くからな!」と伝えた。
結局、僕らは1,300kmも遠回りして彼らのクラブにたどり着いたんだ。
実はそのクラブに行く直前には、テイラー(・ホーキンス / Foo Fighters のドラマー)の家族と夕食を共にしたんだけどね(笑)
で、ついに「よし、今からストリップだ!今夜は人生最高の夜になりそうだ!」って感じでワクワクし始めたんだ。
待っていたのは…
3:08 ~
で、クラブの入り口に向かったら、入口に立つ男が「すいません、IDをお願いします」と。
そこでハッと気が付いたんだ。そう、全部置き忘れた財布の中なんだよ!
D: デイヴ / S: スタッフ
D: 「ここに来る旅の途中で財布を失くしたんだ」
S:「申し訳ないが、IDを持たない人間を入れるわけにはいかないです」
D: 「でも、僕らはパンテラの友達としてここに来たんだぜ?」
S: 「ここに来る方は皆そうです」(彼らが所有するクラブなので当たり前!・笑)
僕はもう「最悪だ…」って感じでさ。結局…マジで入れなかったんだよ!!
(ここで横に座っているテイラーが当時のデイヴを再現)
T: 「キミら、”Smells like teen spirit”って知ってるだろ?あのドラム叩いたのがオ・レ・な・の!」
それでも彼らは入れてくれなかった。「すまない、入れるわけには行かない」って(笑)
その後、僕はホテルに戻って激凹みだった。何やってんだよ…って。
奇跡の後日談
3:50 ~
ま、僕らの旅はこんな結末を迎えたんだけど、ちなみにだ。
それから約10年後、LAの北にあるオックスナードという街で、娘とサーフショップに立ち寄ったんだ。
すると、カウンターにいた女の子が話しかけてきた。
G:女の子 / D: デイヴ
G: 「デイヴ・グロールさんですか?」
D: 「そうだけど」
G: 「1998年にバーストウで財布を失くしましたか?」
D: 「あぁ、失くした!」
G: 「あのガソリンスタンドは、私の両親が経営していたんです」
D: 「おい、嘘だろ!?マジか!?」
G: 「本当なんです!うちの両親は、まだあなたの財布を保管してます!」
ということが起こり、僕は彼女に住所を渡して財布を送ってもらったんだよ、1998年の財布に入っていたもの、何一つ欠けることなくね!
「持っている」というか、なんというか(笑)
アメリカで財布失くして戻ってくる可能性なんて、日本の比較にならないくらい低いですから…。
以上、デイヴ・グロールの小話シリーズ第一弾でした!