【寿明義和ピアノリサイタル】好評裡に終了しました その1
11月13日、平日にも関わらず沢山のお客様にお運び頂き、これまで以上に舞台で自己を解放できた、とても幸せな1日となりました。
客席にはどのように映ったか、私本人からお伝えしようもないのでここで、音楽雑誌などでおなじみの音楽ジャーナリスト、藤巻暢子氏の書き下ろしの走り書き評をご紹介します。
私自身コンクール審査で講評の走り書きの経験は沢山していますが、これが公表されることに簡単に首を縦に振るわけには行かないですが、1週間経ってなおその余韻が残っていると仰ってくださる藤巻さんはなんとこの無理なお願いをご快諾くださいました。
♪シューマン:ノヴェレッテ
幾層ものポリフォニーから、甘美な旋律が浮かび上がってきて夢のように美しく酩酊いたしてしまいます……まるで3人のpianistによる演奏のようです!各声部のなんと美しいのでしょう!寿明さんはいくつもの耳を持っていらっしゃるよう…!そして風格がおありです。
♪トロイメライ:timeの取り方、呼吸、フレージングの優しさ……全てがartisticで魅了されました。
♪Beethoven:「熱情ソナタ」1st mvm. クリーンな音のひと粒ひと粒にJumeiさんの魂がこめられているようです。
・2nd mvm. この1年余の心身共々の疲れがいやされて行くようです……
・3rd mvm. ポリフォニックでいて寿明さんの演奏には不思議な流れと音楽の持つpowerがあり、独自のartを形成なさっています。音楽家としての誠実さと優しさに打たれます。そしてふいに訪れる沈黙の価値! 終盤は鬼気迫るものがあり、戦慄を覚えます。
♪シューマン//リスト:「リーダークライス」
”美しい”と云う表現の向こうに、根源的な人間の生命力と自然に溢れ出る情感の熱さに引きこまれます!
♪献呈:寿明さんの音は本当に美しく、しかもartisticで、ピアノという楽器の持つ可能性を余すところなく伝えて下さいます!しかも音楽が熱く、音色は透明で、只々魅了されるばかり。
♪クロアチアの作曲家の作品:花の一生
・(待雪草) ファンタジーに溢れ、寿明さんのclearな音色が色彩ります。
・(すみれ) リリカルな旋律の、なんと美しい・・・ノスタルジックでpureな・・・
・(鈴蘭) sensitiveでメルヘンチックな美しい作品ですね。クリスタルのような音色が魅惑的です。
・(勿忘草) 寿明さんの表現力の豊かさと、imaginationに感嘆いたします。
真のartistでいらっしゃる・・・
・(薔薇) この作品もnostalgyに満ち、無限の美しさを運んでくれます。心が洗われるよう……
・(赤いカーネーション) 情感に溢れ、遠い彼方へと誘われるよう……音楽の喜びが確かに存在するということを伝えて下さいます。
・(百合) アルペジオのなんと澄んだ響…息をのむよう…poemがあります。
・(菊) ナイーヴな中に、作曲家の主張が伝わってくるようです。人生をpureに生きられた作曲家のたたずまいを感じます。
♪「牧神の午後への前奏曲」
妖しくmysteriousな世界に引き込まれます。寿明さんの音のパレットは無尽蔵で、表現なさりたいことも泉のように湧き出て、日常から遠く離れた世界へと連れ去られるよう・・・
♪プーランク トッカータ
ハイテクを駆使しているにもかかわらず、各声部がclearに色彩られ、不思議な魅力に満ちていますね。
♪プーランク エディットピアフに捧ぐ
Oh! my favorite piece!
なんとfascinatingな演奏!!!
脳殺されます!(笑)
なんと云っても音の美しさに酩酊・・・
♪愛の小径
又 秋の風情によくマッチした・・・
シャンソンのようでいて、やはりartが存在するところがプーランクならではですね。
ひとえに寿明さんのsenseのなせるわざ!
♪トレネ/ワイセンベルク
この曲もstylishのみならずパリのエスプリとgorgeousなatmosphereに包まれています。
心憎いendingです!♡
なんとたくさんの美しい作品たちをお聴かせ下さったのでしょう!!!
ありがとうございます!
♪ラ・カンパネラ:まさにクリスタルを夜空にまき散らしたような、息をのむ美しさ・・・
「異次元の美」と表現いたしたらよいのでしょうか!
個性的で独自の美意識を感じさせます!
♪月の光:神秘的な美の中に、不思議な生命力が宿っています。美とはそうしたものなのでしょうね・・・日常のよどみが洗い流されました!ありがとうございました!!! Fujimaki