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マヤ

『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 スピンオフ(初めてのチュー②)

2019.11.25 23:00

「おチューっていうのは、注射の…」




「あーっ💦しぃーしーっ!」



金髪の男性は慌てた様子で、マスクの前に人差し指を立てた。



「おチューはねぇ、んちゅ😘のことよ」



男の子が口をツンと尖らせた。



「あ💦そうなのね 笑」



男性は坊やから見えないように、またぺコンと頭を下げて、”話を合わせて下さい”と目で合図を送ってきた。



凛々しい右目と、優しい左目が印象的だ。



坊やは笑うとお父さんそっくりだけど、クルクルとよく動く大きな二重はお母さん似なのかな?



「たぁくんはまぁだでしゅか?」



新人の私はお昼休憩から戻ったばかりで、午後からの診察の順番も把握できてない。



カルテの山を手に取ろうとすると、先輩の橘さんが窓口にやってきた。



「登坂隆臣くんですね!順番で言うと一時間ほどお待ちいただくと思います」



「ありがとうございます」



「順番が来たらメールでお知らせしますので、外出されてても大丈夫ですよ」



さすがはベテランの橘さん、完璧だ。



後でメモしておこう。



「ここで待ちますので」



「たっくん、椅子に座って待ってようね」



男性は坊やを抱っこしたまま長椅子に腰掛けた。



坊やは笑ってずっと私に手を振っている。



塩飴って…



渋いね、僕。



勤務じゃなかったらいただくのにな。



「パーパ飴むいむいちて✋」



「ほら!アーンして」



「あーん♡」



「パーパ おチュードキドキするね」



「そうだね」



「おとーしゃんもくればいいのにね」



「一時間待ちだったら間に合うかも」



「たぁくんはセンセーとおチューしゅるんでしょ?」



「そうだよ」



「じゃあ、パーパはおとーしゃんとしゅるのね‼️」



「パーパはしないよ  笑」



「どーちて?」



「人前じゃ恥ずかしいもん」



「そーなの?たぁくんへーきよ!」



「パーパ、ちゅーちて♡」



「じゃあね、たっくん。パーパのマスクとって」



「あい✋」



うわ💦ラブラブ親子だ。



お父さんの膝の上に向かいあわせで座って、軽くキスした。



マスクを外したお父さん、シュッとした小顔で、かなりのイケメンだ。



「たっくん💦早くパーパにマスクつけて‼️」



「どーちて?」



「バイキンマンが近くにいるかもだって」



「しゅごー‼️はい✋パーパ」



坊やがマスクを着けてあげてる。



「ありがとう」



「どういたまして」



「たっくん、今日はおチューのご褒美に美味しい物食べさせてあげるね」



「ホントに?」



「泣かないでいい子にしてたらね」



「たぁくん泣かないよ」



「そうだね‼️たっくんは強い子だもんね」



「パーパじゅーしゅ買ってくらしゃーい」



「オケ」



ほのぼのと、幸せオーラ全開な親子。



なんだかほっこり…



ずっと見ていられる。



「かのんちゃん、午後の診察始めますので患者さんお呼びして」



橘さんの号令がかかった。



さぁ!ラブラブ親子に見とれてないで、仕事しなくちゃ。



つづく