~ショパンとパリの風景~
2019.11.26 08:15
19世紀パリのパサージュ
パサージュ・クーヴェル は複数の通りを接続することを目的に既存の建築物を改築して設けた通り抜け道、歩行者専用道路のことです。18世紀以降、パリを中心に建造され通路はガラス製の屋根に覆われ複雑に入り組んでいる通路もあります。パサージュ、小路とも呼ばれていました。
1830年のフランス7月革命以降にパレ・ロワイヤルからグラン・ブールヴァールへと中心地が移り、ボン・マルシェなどのデパート開業やジョルジュ・オスマンのパリ改造による大通り開通によって、商業施設・交通網としての重要性が薄れてパサージュ・クーヴェルは衰退しました。
パサージュ・クーヴェルは20世紀後半に発行されたヴァルター・ベンヤミンの『パサージュ論』によって再注目されました。ギャルリ・ヴィヴィエンヌなどいくつかのパサージュ・クーヴェルが近年に改修され、現在はフランス政府によって歴史建造物 としての登録と保護が進められています。
**ショパンのこと**
ショパンはフォンタナに高級専門店が並んでいたパレ・ロワイヤルへ自分の帽子や洋服の買い物の使いへ行かせていました。