料理通信社主催 SDGsカンファレンス
「料理通信社主催 SDGsカンファレンス “食×SDGs” Conference-Beyond Sustainability- #1」 11月27日は朝からこちらに参加してきました。"SDGs"よく聞く言葉になりました。そのピンブローチを付けている人も、多く街なかでも見るようになりました。この機会に理解を深めたいと、随分前からこちらのイベントの参加申し込みをしておりました。10時から19時の長丁場でしたが、退室する人もほとんど見受けず、私自身もあっという間でした。
多くの情報がありましたが、とりたて荻野伸也シェフ(OGINO organic Restaurantオーナーシェフ)の話は印象に残っています。昨年8月に「オーガニックレストラン」とうたうようになったそうですが、それに際し「使う食材」のことだけではなく、「働く人たちの土壌環境(お休みや勤務時間など)をも整備できてはじめて”オーガニックレストラン”とうたえる」と考えられたそうです。ご尽力されてやっと「オーガニックレストラン」と名乗るに至ったというお話でした。加えて「体験のともなわない言葉」ではなく、自分の言葉で語るには「経験をしたい」と思うようになり「猟師免許」も取得されています。「生き物が食べ物に変わる時に自ら立ち会うようになった」というお話、伝わってくるものがありました。
北里研究所病院 糖尿病センター長 山田悟医師の「ロカボが築く健やかな未来」と題して行われた特別講演では「糖尿病は本当にこわいな」と思いました。日常生活に沿った具体的な内容で、会場のほとんどの人が自分の生活と照らしあわせて聞き入ったと思います。糖尿病になってしまってからでは食事を含む生活制限は大変多くなります。残りの人生が非常にきびしい毎日になるということで、そうならないためにきちんと理解して日々の食事をとることが大事だそうです。発病するのも、かなり進んでからという事です。それまで気にしないで偏った食事を続ける人が多いことも知りました。あらためて勉強しないと忘れてしまいそうですが、少なくとも「油を控えるよりも糖質を一度にとり過ぎないことが大事」これだけは学びました。おにぎりが1食に1/2個くらいが目安です。逆に糖質を気にかけることが出来ていれば、お肉(タンパク質)や脂質はむしろ食べたほうが良い。
「料理通信」編集主幹の君島佐和子さんのプレゼンテーションは「ガストロノミーの拠点は地方へ」お話しで”SDGs"という言葉を意識したり、それが広がりをみせるよりも以前から「すでにそこにある現実」として取り組まれている人たちの事例がたくさん紹介されました。牛の飼育会社を女性ひとりで立ち上げられたという「東京宝山」さんのお話や、一頭ずつ名前をつけて牛を飼育し「乳牛を一生でとらえて丸ごと使い切る、さいごはその皮をキーホルダーなどの小物製品にする」という「森林の牧場(栃木県)」さんは特に記憶に残っています。写真も多く載っていたのでイメージが湧きました。
全てのお話が終わり、さいごの1時間は交流会でした。「QUINDI(代々木上原)」さんのタルティーネ(カナッペ)が何種類も彩りよく並びました。パンが厚めでボリューミーでした。色々並ぶと「どれも一口は食べたい」と手がでてしまいます。結果的に「おさえるように」と先ほど学んだばかりの糖質を、沢山とりすぎたと思います。おそらく参加した全員の方がそうであっただろうと思います。とっても美味しかったです。
イベントタイトルは「#1」と付いていて、この先へ繋がっていく「持続可能なイベント」という示唆だと受け取りました。参加出来て本当によかったです。