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『 白銀の墟 玄の月』感想(16)泰麒の勁さ

2019.11.30 11:00

ああああ、、


今回の十二国記新作4巻。読み終えてだいぶ時間も経ったのに、その世界観から抜け出せずにずーーっと浸り続けている私です(^_^;)



分からなかったこと、

語られなかったこと、


頭の中でひたすらコネクリ回されて悶々と考え込む日々を送ってます。


そんな脳内を形にと、このブログを立ち上げたのですが、本当に楽しい日々でした!


残すところ、今回を含めて3回くらいで新作4巻の感想を終えようと思います。


長々と書き連ねてきたし、たぶん今回も次回も無駄に長くなるけれど、この十二国記祭りを存分に楽しめた記録として、最後まで書きます!


では、ネタバレ注意!!


イラスト 『 白銀の墟 玄の月』(四) P.380挿絵

さて、



我々読者が今回こんなにもハラハラドキドキさせられたのは、


たぶん泰麒のせいだと思いますw


というと語弊があるかもしれませんが^^;


実は今回の4冊、泰麒の心情描写はほとんどなく、本人の口から語られたこと以外は憶測するしかない部分もあり、しかも未だ謎に包まれている部分もあり…


最後までどうなるのか、どうするつもりなのか分からない状態で突っ走った物語は、ジェットコースターのように急降下と急上昇を繰返して目が回りそうになりました(笑)


そんな泰麒の言動の謎。3,4巻で解明されたこともあるのでまとめてみましょう!



・まず泰麒が後院で礼拝していたのは、王宮の阿選に、ではなく文州!

驍宗の消息を絶った場所が文州だから、と言っており、この時点で王気を感じることはまだできなかったようです。


つまり、阿選新王はもちろん王気を感じたわけではなく嘘であることも泰麒の口からしっかり言及されました。


しかし、泰麒の角はいつしか癒えており、力が戻ってきていましたね!


それはいつからか?


私を含め、多くの読者は士遜とのやりとりの中で泰麒が膝をついた場面ではないかと思ったのですが、


・結局、泰麒の角がいつ戻ったのかはよくわからなかった(^_^;)


麒麟の力で次蟾の傀儡化が食い止められるとのことで、泰麒の近くにいれば皆顔色が良くなっていった、という記述があります。

つまり、膝つきシーンの後に平仲、浹和が傀儡になってしまったので、おそらくここで角が回復の線は薄いのではないでしょうか。


まあ、傷が一瞬でピカーンと癒えることはないので、少しずつ少しずつ治ってきていたのでしょう。


ここで問題になってくるのは、


泰麒は自分の角が癒え、力が戻っていることにいつ気づいたのか?いや、そもそも気づいていたのか?


これは謎だと思います!


だってさ、最後、為すすべがほとんどなくなり、覚悟を決めて驍宗の元に額づこうとしていたとき、泰麒が転変したのは計算づくです、よね???


ということは、転変できる自分にどこかで気づいていたはずですよね。


気づいていたのであれば、泰麒は味方がどんどんいなくなり、恵棟もうまく動けない(僕の中で恵棟は傀儡化せずにうまく逃げれていると思ってます)という状況で、追い込まれている風を演じながら切り札を隠し持ち、驍宗救出の機会をひたすら構えて待っていた、ということになります…!


逆に無自覚だった場合、黒麒である自分の見た目が、怒れる民を鎮めるには説得力が足りない、ということは気づいていたはずです。

それでも命をかけて、自分しか驍宗が王であることを証明できないし、これしかやることがないという決死の覚悟で、馳せ参じたってことになります…




もしかしたらとんでもない策士かもしれない泰麒。。


彼の尋常ではない様子は、味方を含め周囲の者も気づいています。



計算高く、疑り深い

これは耶利の感想。


麒麟というのは、慈悲深く、天から遣わされた奇跡の神獣なので、奸計(うそ)や謀りごと、はたまた人を疑うなどという人間じみた言動はしない印象があるのですが、


泰麒は皆がそう思っているということを分かった上で利用し、驍宗救出、民の救出のために宮中に身を置きます。


事実、胎果である泰麒は生まれたときから麒麟として周りから持ち上げられて育ったわけではないので、人として悩んだり考えたりすることができ、やろうと思えば嘘をつくことも人を自分の手で殺すことさえも、実はできるのだと知っていたのです。



また、阿選だけでなく、自分の都合で政をかき乱す張運や士遜などのクズども(汚い発言すまそー)を相手に目的を達することは非常に骨の折れる仕事だと思いますが、


泰麒はまったく動じません。


兵士として、多少のことなど造作もなく切り抜けられるであろう項梁すらも泰麒の勁さには舌を巻きます。


琅燦に言わせれば、


化け物


です…!


そもそも琅燦は、泰麒がまだ幼い頃に饕餮(とうてつ)という妖魔を使令として下した件についても「化け物」呼ばわりしてましたよね^^;確か(うろ覚え)



ポテンシャルは他の麒麟すら上回るほどの実力を備えた黒麒、しかも胎果であること。


しかし、現在の泰麒の勁さはそれだけではないでしょう。



おそらく、自分の失踪によりたくさんの人を傷つけ、殺めてしまったことも彼が一切引くことができない理由なのだと思います。


泰麒が角を傷つけられ蓬莱に逃げたのは阿選のせいだし、蓬莱で泰麒を守るために暴走した使令たちの行動も、泰麒のせいではありません。

しかし、既に「しょうがなかった」と言えるような生易しい事態ではなくなってますもんね…事実、恐ろしくたくさんの命が無残にも消えていっています。



その覚悟と勁さがよく分かるトンデモエピソードがこちら↓


・王ではない阿選に誓約をやってのける

・血を厭う生き物でありながら、自らの手で殺生してしまう


これら、麒麟には絶対にできないであろうと言われていたこと(・.・;)

それをやってのけるんだからホントやばいわよこの子!!すげええええ!


てなるわけです。



ただし、

泰麒が黄袍館を抜け出して正頼を助けようとする場面で、見張りを傷つけることに躊躇してしまったことを項梁が厳しく「甘い。躊躇うな」と叱責した件については、


いや麒麟だから!!(^o^;


となったのは僕だけですかwww



さらに、このとき泰麒が一瞬、蓬莱、つまり現代を生きていた高里要(たかさと かなめ)の顔を見せてくれましたね!


エピソードゼロ、『魔性の子』を読んでない人には「???」となる部分でして、私は読んでいるけど昔過ぎて忘れてます(爆笑)


読みましょう!!!!www


しかしなー、


『魔性の子』からここまでずーーーーっとこの話が続いているんだからすごいですよね。


ずーーーーっと謎だった部分が時代が令和となってようやく明かされるとは…


僕たち、待ってたかいがあったよね…!!。・゚・(ノ∀`)・゚・。



では、次回は4巻で始まる怒涛の転落について語ります。