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「第二の家」ブログ|藤沢市の個別指導塾のお話

湘南高校見学で全日制と定時制のお話を伺ってきました。素敵な公立高校シリーズ

2019.11.29 15:03


神奈川県私塾協同組合の高校訪問にて、藤沢市にある神奈川県公立トップ校、学力向上進学重点校の湘南高校に見学に参りました。


ご丁寧に説明いただいた稲垣校長先生、岩崎副校長先生、並びにそのような機会を設けてくださった神奈川県私塾協同組合の皆様、本当にありがとうございました。


先生方からは御礼のメールに素敵なご返信まで頂戴しました。重ねて、ありがとうございました。


直近の素敵な公立高校シリーズはこちら。どこも本当素敵な高校さんたちでした。

厚木高校

横浜平沼高校

横浜翠嵐高校


それでは早速、見学をして僕なりに思ったことを綴っていきましょう。


本日は、「湘南高校」のお話です。




湘南高校への道のり



藤沢駅から徒歩で20分ほど。藤沢本町駅からは徒歩で7分といったところでしょうか。


通学路の間にはコンビニやファミレスやマックもあり、素朴ですが穏やかで歩きやすい道です。夜、ちょっと暗いのが気になりますかね。駅まで行けば美味しいカフェやとんかつ屋さんもあるのですが、それはまた別のお話。


自転車通学の子も見かけました。ただ、小田原の方や川崎の上の方からも生徒が来ているということなので、徒歩が多いんでしょうね。


緑豊かな一本道を抜けると、湘南の海と船をイメージした近代的な校舎が並びます。



湘南高校の施設・設備



通っている生徒によれば、教室の窓からは、校歌にも歌われている通り、「秀麗の富士」を眺めることができるそう。下駄箱前にはその校歌の石碑が。作詞北原白秋、作曲山田耕作というゴールデンもゴールデンなコンビによる一曲です。


ちなみに、うちの塾にも北原白秋さんの詩集があります。余談でした。


湘南高校は県立高校の中でも充実の設備と広さを持ち、建物も多いです。セミナーハウス、図書館、多目的ホール(湘南会館)、食堂、弓道場、プールなどなど、充実した施設を持っています。


生憎の雨で少し暗めですが、見ての通り校庭も広い。


見学させていただいた図書館には7万冊を超える蔵書が。公立高校最大級。


図書館二階の自習室は大人気で、三年生限定なのだとか。


湘南の歴史が詰まっている歴史館も拝見させていただきました。


卒業生がノーベル賞受賞と甲子園優勝を成し遂げている高校って全国でも2校ぐらいしかないみたいなんですよね。そのうちの一校が湘南高校というわけです。こういった錚々たる先輩方がいるというのもこの高校の強みの一つですね。


歴史館では、生徒が作った学校紹介ビデオも流れていたのですが、素敵な映像と編集がうまくてついつい見入ってしまいました。もはや僕のレベルを大きく超えていましたが、活かせそうな部分は自塾の動画に活かそうと思います。学びをありがとう。


さて、設備・校舎見学を続けましょう。下駄箱前には、光射すステンドグラス。


廊下もオシャレです。


内装外装共に既にオシャレではありますが、校長先生は、「公立高校といえども設備は大事。翠嵐さんもトイレ綺麗にしたみたいだから、うちも綺麗にしたいんだよね」と、生徒たちにとってさらに快適な学舎になることを目指しておりました。



湘南高校の魅力



湘南高校の魅力の一つが、前述もした錚々たる卒業生の皆さん、先輩方でしょう。OB会の活動は活発で、横や縦のつながりの強さは、卒業後も変わりません。OBの皆さんで創設した留学を支援する財団(公益社団法人湘友会奨学財団)もあるそうで、実際にその支援を受けて海外へと羽ばたく在校生や卒業生も多くいるそうです。


海外といえば、湘南高校では毎年アメリカ・カリフォルニア州の名門校「スタンフォード大学」へと、日比谷高校や西高校、浦和高校といった伝統校の面々と共に生徒を派遣しています。他にも、修学旅行や海外研修など豊富です。海外や仲間たちに受ける刺激は大きいようで、校長先生も、「向こうで一生懸命に頭を動かして帰ってくるので、帰ってきた頃には見違えるほど成長している」と話されていました。


また、直近に卒業した先輩方も、頻繁に高校を訪れ、大学の良さやリアルな現状を在校生たちに伝えてくれるそうです。最高の進路指導ですね。生徒たちには、「東大や京大だからいい!」というわけではなくて、なぜその大学にするのかを徹底して考えさせるということでした。


ちなみに、2021年は記念すべき100周年ということで、記念Tシャツもあり。これも卒業生制作。


湘南高校の魅力の2つ目が、湘南イズムとも呼ばれる、「高いレベルでの文武両道」「勉強・部活・行事の3兎を追う」「お互いをリスペクトしあ」等といった考え方です。未来の世界的リーダー候補を育成することが目的という、湘南高校らしい文化です。


「人間どうしても他人の中に自分より良くない部分を見つけてしまう。でも、湘南高校生たちは違う。友人たちの中に自分よりすごいところを見つけて、いつもワクワクしているんです」とは先生からのお言葉。いや、それって実際すごいことですよね。


傍目で見ていても、湘南高校生はとにかく忙しいです。毎日毎日大変。兼部も多い。19時半まで部活、21時半まで図書館で自習、受験生の夏休みもほぼ毎日体育祭の練習、湘南体操縄跳び遠泳、休み時間はクラス対抗スポーツ試合、隙間時間を使って勉強…。当たり前ですが、そのどれもに手を抜くことはありません。部活動では多くの部が実績を残していますし、生徒主体の行事はもう大人顔負け、圧巻のイベントです。なんでも体育祭では先輩方から代々語り継がれる秘伝のマニュアルがあるのだとか。こういった日々の中で、学力だけでなく、体力や精神力を鍛えているわけですね。


「先輩たちを超えよう!」


そんな一心で後輩たちが各々に一生懸命取り組むことが、彼らの成長に大きくつながっているのだといいます。これが伝統の強みですよね。お互いを認め合った級友たちの中で、生徒自身が自主的に考えを持って行動し、そういった生徒たちの姿を見て、教師陣にも気合が入るそうです。


皆が「これでいいや」と諦めることなく、考え動き精一杯をぶつける。それが当たり前。これが、この忙しい中でもしっかりと大学合格実績を残す湘南高校の強みなんですね。いやはや、お話を聞いて圧倒されました。



湘南高校の勉強



湘南高校の授業は70分制。二週間で1サイクルのカリキュラムを編成する、二期制の学校です。


70分授業に関しては、前回の振り返りもきちんとでき、内容をしっかり伝えられ、授業終わりにも自身での振り返りの時間を持てるということで、非常に効果的ということでした。この辺りは学力向上進学重点校の厚木高校さんでも似たお話を聞きましたね。


すべてに一生懸命な湘南生は、もちろん授業もすべてに全力です。芸術科目や体育、技家といった実技系が、身体を動かせるから意外と人気が高いというお話もされていました。


大学合格実績は、県内公立高校でもトップクラスのものです。昨年の東大19名、京大11名はさすがですね。指定校推薦に関しては、ほぼ余るということでした。


高い浪人率を指摘されることもありますが、早慶に受かっても浪人する子が毎年多くいるということです。高い目標に向かって諦めない姿勢がここでもみてとれます。


3年生は、多くの者が、九月の体育祭が終わってから、総力を持って受験勉強に取り組むということです。今までの経験が、入試にも活きてくるわけですね。


そして、進路が決まった後でも湘南高校とのつながりやそこでの学びは続きます。今度は自分たちが先輩となって、各地で努力し続けると共に、後輩たちへと刺激を与える立場となるのです。刺激を与えながら、刺激をもらうことも沢山あると、卒業生の一人が話していました。




湘南高校の入試(全日制)



さて、入試へと話を移しましょう。


一次選考の比率は内申が3、適性検査が5、面接が2、特色検査が1の1100点満点です。


トップ校の中でも珍しい特色検査1の理由としては、「5科目の中に苦手をつくってほしくない。何にでも興味を持って欲しい」とのことでした。元々の特色検査も5科目を混ぜてポンと出したものと仰っていましたから、そこで得点するためにも5科ないし9科すべての力が必須なのは言うまでもないでしょう。


昨年から始まった共通特色検査。詳しいことはもちろん言えないということでしたが、おそらく大きな問題形式の変更はないんじゃないかなと思います。安心して準備を進めましょう。


全県模試さんの高校受験案内における合格者平均偏差値は130.5/135、入試の平均点は435.5点/450点という高いハードルです。それだけ魅力がある高校ということですね。倍率も間違いなく高いでしょう。


合格に必要なのは、諦めない姿勢。そして、圧倒的な努力。それは、入ってからも同様のようです。


また、前述の通り、だいぶ特色ある学校ですから、中に入ってから困らないように、説明会でもいいことと悪いこと、どちらもはっきり伝えると仰っていました。参加した保護者の方や生徒に僕が話を聞いた限りでも、合う合わないがハッキリして帰ってくることが多いですね。


それが功を奏してか、入ってからのミスマッチはほとんどないということです。中には、細かい作業をコツコツこなすことが得意というような子もいて、好きになってくれて納得して入ることができれば、どんなタイプの子でも頑張れるというお話はされていました。




定時制について



湘南高校には、定時制も併設されています。しっかりと言えば、単位制による夜間定時制課程普通科。こちらも、70年を超える伝統の定時制高校です。


これ新しいHPなんですけど、個人的には、以前の趣を感じるHPも好きでした。


毎年105名の定員を超えることはないということですが、50名弱の生徒が3クラスに分かれて自分たちのペースで学びを深めているということです。人数が多くない分、一人一人をしっかり見ることができるのが強みとお話しされていました。


朝が起きれない子、学校に行けていなかった子、外国につながる子など、多種多様な生徒が在籍し、各々の目標達成に向けて頑張っているそうです。4年での卒業が基本になっていますが、MAXの8年かけて卒業する子もいます。また、今年はセンター試験を受ける子も数名いるそうです。


ちなみに、行事は全日制と一緒に行うものもあるのですが、文化祭のキャッチフレーズはここ数年定時制の子たちが考えたものが選出されているそうです。さらにちなみに、ツイッターもあります。


全日制と定時制が併設されている学校では、同じ校舎の教室を使うので、入れ換えなどバタバタすることもあるのですが、湘南高校は棟も別でそれぞれ専用の教室があるので、そういったことはないそうです。設備の強みを感じました。


また、細かい質問についてはHPの「特色」のページで回答されています。




まとめ



ここまで、見学に伺って聞いたこと、思ったことを率直に述べてきました。


今までの学校でもそうでしたが、こうやって見学に伺うと、やっぱりその学校を少し好きになって帰ってくるんですよね。どの学校もすごく魅力的です。


ただ、もちろん人間ですから合う合わないがあります。どんなに魅力的な場所でも、誰もにとって魅力的とは限りません。


見て知って聞いたこと。僕自身の引き出しの中に入れた情報を、忖度なく生徒たちにも伝えて、彼らが進路を考える材料にして欲しいと思います。


最後に、御礼メールの返信にこんな素敵な文言を頂戴したので、ご紹介して終わりにしたいと思います。ご丁寧に対応してくださった先生方、改めてありがとうございました。


私は、通勤途上で見かける生徒たちの姿が好きです。
電車内で分厚い単語帳を開いて寸暇を惜しんで学ぶ姿。教科書で重いリュックを背負ってすたすた学校に向かう姿。何十年も変わらないのではないかと、安心感を覚えます。


神奈川県屈指の伝統校、湘南高校のご紹介でした。


あ、最後の最後に、もう一つだけ。湘南高校は横浜翠嵐高校や柏陽高校、厚木高校といった学力向上進学重点校の一つです。その重点校とエントリー校の17校では密に情報交換がなされ、英語のディベート大会を開くなどの試みもされているようです。切磋琢磨というやつですね。


そんな風に、各々の高校がレベルアップをしていって、子どもたちにとって、素晴らしき選択肢が溢れるほどいっぱいになりますように。


願いを込めて、改めてこの記事を終わりにしたいと思います。


その他の高校情報はこちらから。


本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。

社交辞令かもしれませんが「またお越しください」と言われたので、ぜひまたお伺いしたいと思います。