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「故人様が見ていると思いながら清掃作業をしている」特殊清掃人が語る、急増する“孤独死の現場”(19/11/29)

2019.11.28 14:00

 ミニチュアで作られた小さな部屋。壁にはテープで“ゴメン”の文字。これは、住人が自殺をした部屋を再現したものだ。制作したのは、“特殊清掃”を行う遺品整理人・小島美羽さん。


 「この方は大学生で、就職難に悩んで亡くなってしまった方だったので、ここに就職のチラシが貼ってある。ガムテープの“ゴメン”という文字は、いろんな意味のゴメンだと思う。“先に死んでゴメン”“迷惑かけてゴメン”。宗教本や生死に関わる本を読み漁っている方に多く、この方も生きるのにもがいた証というか、自分の生きる価値を見出していたのかな」。


 特殊清掃とは、孤独死、事件・事故・自殺等で遺体の発見が遅れ、腐敗によるダメージを受けた部屋の現状回復を行う業種で、2013年には全国に326社あったものが、2017年には5269社と、15倍に増えている。背景にあるのは、孤独死の増加だ。自宅で亡くなった65歳以上の単身世帯は15年間で約2.7倍と急増、発見までに死後2日以上が経過した高齢者は推計で年間2万7000人(ニッセイ基礎研究所調べ)に上る。


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