我ここに立つ22-ロヨラのイエズス会結成
2019.12.02 09:05
1534年8月15日聖母被昇天の祝日、パリのモンマルトルの丘で7人の男が集まり、同志の誓いをした。それは「イエズス会」と呼ばれるカトリック組織の形成だった。リーダーはイグナチオ・デ・ロヨラという。そしてその中には日本に赴くこととなるフランシスコ・ザビエルも居た。
ロヨラはバスク地方の貴族の生まれで、元軍人である。1521年、ナバラ地方でのスペインとフランスの戦争で負傷して捕虜の後、故郷の城に帰還した。ところが傷がなかなか治らない。彼は暇つぶしに騎士物語を所望したが、もってこられたのはキリスト教の本だった。
しかし彼はそこで、使徒や聖人達が、王に仕える勇敢な騎士に見えたのである。彼は信仰の騎士になる決意をして、エルサレム巡礼を思いたつ。すると夜ベッドに横たわる彼に聖母が現れたという。
ロヨラはエルサレムへ行く前にモンセラート修道院からマンレサという小さな町に行った。1年間、洞窟に住み、病人を介護し、物乞いという聖人の生活をした。そしてある日主と聖母にまみえるという至福の神秘体験に達した。彼はその内的体験プロセスをまとめたマニュアル「霊操」を書いた。このトレーニングをした7名が誓いを立て、やがて高山右近にも伝わることになる。
下は2016年スペインのカッコいいロヨラ様ドラマ