そばにいてくれる人を大切にする、一期一会という言葉。
『一期一会』
(英語では・・・Once in the lifetime)
この言葉も実は禅語の1つです。
今は四字熟語として浸透していますが、元はお茶の世界でとても大切にされて来た、禅から生まれた言葉なのです。
今あるこの出会いを大切に。という意味合いですが、
【一期】・・・人が生まれてから死ぬまでの間のことを指します。
【一会】・・・人との出会いはもちろん、物事にたいすることも指します。出会いの機会のことを言います。
一服のお茶を立てる時に「もうこの人との出会いは2度とない」という思いでお茶をたてる。
つまりは真剣に、心からの思いを込めてその人との出会いを大切にして接する。
という姿勢を求められることからこの言葉が生まれました。
華道(お花の世界)でも同じことが言えます。
たった一輪の花を花瓶に生けるのに、その花の命は長くはないですよね。
でもその長くない命の花を今この瞬間、最大限輝けるように、見る人を癒やすために
その花が持っている美しさを惹き出して行く。
永遠に続かないからこそ、「今この瞬間瞬間」を大切に、
物との出会い、人との出会い、出来事との出会いや機会、これらを自分の持っている最大限を
尽くしてこの機会を大切にしていきたい。
この姿勢が一期一会です。
この一期一会を感じる機会が多いのが旅ですよね。
旅先で出会った人、飛行機でたまたま隣だった席の人、カフェで相席になった人や
お店の人・・・色んな出会いがあってその当時の人と今も交流が続いていたり、
人生に変化を与えてくれたり。なんてことは少なくはない話しです。
僕自身も旅が好きなのでこういった機会はよくあります。
でも、大切なのは旅先で出会った人や滅多にない機会で出会った一期一会だけではなく、
日常生活において当たり前のように接している人たちにも対して
同じように接することができるか?
ここがとても大事なことです。
普段、いつも一緒にいて当たり前に思っているパートナー(奥さんや旦那さん)
普段、いつも一緒にいて当たり前に思っている親子
普段、いつも一緒にいて当たり前に思っている職場の上司や部下、同僚
普段、いつも一緒にいて当たり前に思っている友達や恋人
などなど。。。
もしこれらの人と1年に1回しか会えない。
ということであれば、お互いが気を配ってとても気持ちの良い思いでこの出会いというものを
最大限に実りあるものにしていこうと努力と工夫をするかと思います。
でも、これをいつも自分のそばにいてくれる人にはなかなか行えませんよね。
一期一会の教えというものは、
普段当たり前のように一緒にいる人たち。こういう人たちに対して一期一会の思いを持って
接することができるかどうか?というところにあります。
人生は長いようで、短いです。
30年、40年、50年あっという間に過ぎていきます。
みなさんも今日という日まであっという間ではなかったですか?
当たり前のように一緒にいる人が、もしくは自分自身が明日、突然この世からいなくなることだってあります。
一生の中で人との出会いやその人と過ごす時間というのは、
命という時限(レベル)から観ると本当に一瞬の出来事です。
この一瞬の中で身近なところで出会った人たちにもこの出会いというものを
1年に1回・・・10年に1回にしか会わない人の如く、普段の生活の中で一期一会の思いを持って身近な人に接することができるかどうか。
これが禅語、一期一会が私たちに問いかけてくる本当の意味です。
とは言えです!
普段当たり前に感じていることは当たり前に感じるのが真っ当な人の感覚です。
なので時々でいいのでこの一期一会という言葉を思い出して、
「そうだ!この人とは一期において一会しか会えないという関係なんだ」
と普段から接している人に対して思った時に
相手が変わらなくとも、
自分自身のその人に対する感覚や見方が180度ガラッと変わります。
一期一会の思いを持って相手に接することで、自分自身が変わります。
そうすることで周りの人間関係がより良好になる。
そんな素敵な体験をされることだと思います。
一期一会・・・
ぜひこの思いを自分自身のすぐそばにいてくれる人たちに対して始めてみてください!
shun
#マインドフルネス