大航海時代24-仏カルティエ、カナダ発見
2019.12.03 08:04
カルティエといえばおフランス高級ブランドを思い浮かべるが、ジャック・カルティエは、冒険家である。1491年ブルターニュ公国の港町サン・マレで生まれた彼は、若い頃から船乗りとして新大陸へ航海を繰り返していた。
そして1534年、スペインに対抗するため、海外植民地を求めていたフランソワ1世の前に、モンサンミシェル修道院長の紹介で謁見した。仏王は、もう南は無理とあきらめ、北米アジアに到達する方法を模索しており、カルティエに命令を出した。
同年北アメリカに出発したカルティエは、ニューファンドランドから南下し、現在カナダ南東部のセントローレンス湾に到達した。ちなみにこの名前は到達した日が聖ローレンス(ラウレンチウス)の日だったので名付けたものだ。彼はその湾一帯を探索し、現在のケベック州の岬に十字架を建て、フランス領だと、他各国と同様に宣言した。
帰国後仏王はおおいに満足し、翌年また探検に行かせた。カルティエは、今度は湾の奥のセントローレンス川を遡り、上陸したとき、先住民の集落を見つけ、「カナッタ」と言っているのをきいて、この地をカナダと命名した。また上陸地点も現地語で「ケベック」と名付けた。こうしてフランスも植民地競争に名乗りをあげたのである。
上陸地点に立つカルティエ像