カロリーはカロリーです
最近はダイエットをする方やダイエットを指導する際にも「食べ物の質」を重要視することが多いようです。
糖質制限でもパレオダイエットでもよく言われることは「食べ物の総カロリーが同じでも太りやすいものとそうでないものがある」「だから〇〇を食べずに■■を食べるのが正しい」という話。
そりゃもちろんブロッコリーとシュークリームを同じカロリー食べたらどちらが太りやすいのか?違いがあるに決まっています。
インシュリンの分泌量、食物繊維や微量栄養素の量、それらによってもたらされる身体に起こる変化。
当然違います。
しかしだからといってカロリーを無視する事はできません。
カロリーとは物質のエネルギー量を表す単位。
例えば長さならメートル、重さならグラム。
良いメートルとか良いグラムなんてありませんよね!
もしあなたが今身体に蓄積している脂肪を減らして体重を落としたいなら、そして身体に良いと言われているものを食べても期待している効果を得られないなら、それはカロリーの問題なのかもしれません。
どんなダイエット方法でもエネルギーの収支をマイナスにすれば痩せます。
実際に多くの成功するダイエット方法はエネルギー収支をマイナスにしているからです。
実際スタンフォード大学の研究結果でも言われているように「糖質制限なのか脂質制限なのかに関わらず、ダイエットに成功したのはできるだけ加工食品や飽和脂肪酸の高い食品を避け、健康的なものを食べながらエネルギーの収支をマイナスにした人」なのです。
しかしエネルギーの収支を極端にマイナスにして、短期的なダイエットをしたら短期的に体重は減るかもしれませんが、実際には脂肪燃焼酵素であるリパーゼの働きが最も低下するのがダイエットをやめた時だと言われています。
つまりリバウンドするのは「我慢していたからその反動でたくさん食べたから」だけではなく、極端なカロリー制限が脂肪を落としにくい身体を作るからなのです。
ではダイエットのためにどれくらいのマイナスのエネルギー収支が適切かというと、その人の今の体重や体脂肪量などによって個人差が大きいのですが「1日あたり200〜500カロリー」だと言われています。
つまりここでも適切なカロリーを知るべきなのです。
カロリーを無視した食べ物の種類や質を重要視するダイエット法は、カロリーを考えるのがめんどうな方へのアピールには良いのかも知れませんが、決して科学的なものではなく、長期的に継続可能な方法ではないことを知っていてください。
カロリーはカロリー。
ダイエットのためには健康的なものを適切な量を食べる。
そして少しでも良いから動く。
最新の「食べなかったことにするサプリメント」や「奇妙なヨーグルト」があなたを救うわけではありません。
それらはあなたの弱みにつけ込んだ誰かの儲けに繋がるだけなのです。