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エキウミ:茅ヶ崎のローカルインタビューメディア

【カナリヤの佐藤裕さん】どれを頼んでも美味しい店。玄人も認める茅ヶ崎の料理人。

2019.12.10 21:00

雄三通りで働く人にお話を伺う「雄三通りで会えるあの人」。今回は「カナリヤ」のオーナー、佐藤裕さんにご登場いただきます。前半は料理の話を中心に、後半はカナリヤの未来と茅ヶ崎への想いについて伺いました。ぜひ最後までお読みください。(全2回)




■美味しいものしか出さない


――― まずはカナリヤがどんなお店か教えてください。


佐藤 そうですね、とりあえずお客さんに伝えたいことは「美味しい」ってところですね(笑)


――― ストレートなご紹介ですね(笑)


佐藤 いろんな飲食店がありますけど、うちはシンプルに料理推しです。

メニューの中から4つ5つ頼んでもらった時に全部「美味しいね」って言ってもらえるように、メニューは思いっきり絞っちゃっているんですけれど。


――― 美味しいものしか出さないと。


佐藤 ですね。美味しいものを、できるだけ値段を抑えて出してます。

茅ヶ崎のお客さんってリピートが早いんで、値段もそこそこに抑えつつ飽きないようメニューも考えてます。


――― よくSNSで「魚を仕入れました」って投稿されているじゃないですか。でも料理は魚貝がメインというわけでもないですよね。


佐藤 もともと魚は一切やるつもりなかったんですよ。

ただ釣りが上手なお客さんがいて、新鮮な魚を持ってきてもらえるようになったんでメニューに増えちゃったという感じです。

魚は熟成させたものと新鮮なものを食べ比べできるように出すと、その違いで楽しんでくれたりもして面白いですね。


↓カナリヤの刺身食べ比べ


――― ちなみにもともとはなにをメインにするつもりだったんですか。


佐藤 肉メインのバル的な料理ですね。

なのでいまは肉と魚が両方ともバランスよくメニューにあります。


↓カナリヤのラム


■玄人も認める味


――― ほかの飲食店さんとの絡みはありますか。


佐藤 そうですね。仲良くさせてもらってるところはあります。

たまに「店のスタッフに料理教えてやって欲しい」みたいな話がきて、プロ向けに料理のセミナーをしたりとか。


――― 素人向けじゃなく、玄人向けに料理を教えているんですか。


佐藤 お互いの時間が合えばですけどね。

あと最近多いのが、その店のスタッフの子が勝手に仕込みの時間に来て「何々について教えてください」みたいなのとか。


――― プロの間でもひろしさんの料理は一目置かれているのがよくわかりました。


佐藤 たぶん「美味しい」って思ってくれてる人はそこそこいると思います。

料理人のなかには自分の世界を持ってる人が結構いて、それこそお客さんに「魚がかわいそうだからお前は食うな」って言っちゃうみたいな人とか(笑)

そういう料理人からも認めてもらえるのはありがたいですね。


↓カナリヤの肉骨茶(引用:カナリヤFacebook


■茅ヶ崎では楽しむ人がうまくいく


――― カナリヤさんは雄三通りにありますが、近くでお付き合いのあるお店はありますか。


佐藤 飲食店だとクーカイさんとか、美味しいですよね。

マダムのみぽりんさんともよく話すんですけど、どんなお店にするのが良いんだろうっていうのは結構考えますよね。

たとえばウチは夜まで子どもを連れて来ても全然OKなんですけど、当然そうじゃないお店もあって、きっとどっちも正解だよねとか。


――― 時代とか状況によって正解って変わりますよね。


佐藤 そう、結局その辺は自分で決めるしかないじゃないですか。

うちはとにかく料理、それも自分が確実に「美味しい」って思うものを作るのが楽しいから、それに気を遣って合わせてくれるお客さんがそこにいるみたいな。


↓マグロ(引用:ひろしさんのFacebook


――― ではお客さんの好みを調査分析して、っていうことはないんですね。


佐藤 あくまで自分の好みに付き合ってくれるお客さんが来てくださる感じです。

まあでも2回目来てくれたお客さんからから嫌いなものを聞いてアレンジしたりとか、そういうことは全然やりますよ。

だから一見さんお断りっていう感じはまったくないんですけど、2回目以降の方がお客さんは楽しんでもらえてるかも知れないですね。


↓カナリヤのサラダ


――― 自分が自信を持って良いと思うものを、お客さんに出したいんですね。


佐藤 茅ヶ崎で長く頑張ってるお店って、あんまりお客さんのこと考えてないというか、自分たちが楽しむ方法を考えている人の方がうまいなって感じはしますね(笑)


――― それは茅ヶ崎の土地柄かも知れないですね。住んでる人も自分が好きなことをやってる人が多い感じがします。


佐藤 だからそういうお店の雰囲気に共感してもらいやすいんでしょうね。

自分は茅ヶ崎に来て10年になるんですけど、みんなに仲良くしてもらえてるのもこの土地のそういうところが合ってるのかも知れないですね。


――― そうかも知れませんね。インタビューの後半では、これまでの経緯についても伺いたいと思います。


(次回へ続く → 「いずれ居酒屋じゃなくなるかも知れない」カナリヤの未来について。



湘南・茅ヶ崎の雄三通りで会えるあの人】カナリヤの佐藤裕さん

・第1話 どれを頼んでも美味しい店。玄人も認める茅ヶ崎の料理人。

・第2話 「いずれ居酒屋じゃなくなるかも知れない」カナリヤの未来について。


▼カナリヤ

住所:茅ヶ崎市東海岸北1-5-4 サザングランドハイツB1F/アクセス:茅ヶ崎駅徒歩6分/駐車場:なし/TEL:0467-84-9360/定休日:日曜/月〜金15:00〜22:00、土12:00〜22:00/FacebookInstagram




▼インタビュー・編集 小野寺将人(Blog / Facebook / Twitter

2015年に茅ヶ崎市に移住し、2017年に「エキウミ」を立ち上げる。東海岸商店会の公式サイトの運営や、アクセサリーブランドm'no【エムノ】のウェブマーケティング、記事の寄稿も行う(SUUMOタウン「まだ茅ヶ崎に行ったことのないあなたへ」、Gyoppy!「スーパーにはない魚が買える」茅ヶ崎の人気鮮魚店が果たしている大事な役割)。


▼編集アシスタント 権藤勇太

エキウミインタビュー担当。平日は都内で法人向けの業務改善提案を行う営業マン。休日は緑に囲まれた茅ヶ崎で畑をいじったり、キャンプしたりフットサルをしたりのんびり生活をしている。消防団に入ったことをきっかけに、自分が使うお金がどこに流れて回っていくのか興味をもち商店街の活性化に2018年参加。


▼編集アシスタント 横山 寛

湘南在住12年。19歳の時に始めた藤沢の無印良品でアルバイトをきっかけに湘南を離れられず今にいたる。インテリア、住空間作りの仕事で15年働きながら自分の町にどう関われるか役割を模索している中エキウミと出会い参加。おじさんが夢を語る場「へんなおじさん会」を定期開催中。