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集活ラボ

遺贈寄付フォーラム 登壇者の皆様の発言要旨

2019.12.04 12:38

「全国レガシーギフトフォーラム2019~遺贈寄付が未来を創る」が12月4日、都内で開催されました。100人以上が参加し、遺贈寄付がまさに未来を拓くうえで重要な手段であること、予想以上に広がりつつあることを再認識する場となりました。私もパネリストの一人として登壇したのですが、刺身のツマみたいなものなので、さておくとして、ほかのパネリストの皆様の言葉は印象深く、備忘録的に書いておきます。まとめの提言は冒頭の写真をご参照ください。


全国レガシーギフト協会理事長、さわやか福祉財団会長・堀田力さん:日本の現状には、思いのあるお金を、思いのままに使えないダークサイドがある。もったいない。思いや夢を遺贈として生かせるようにしていくことが必要。

嬬恋村での「キャベツ畑の中心で愛を叫ぶ」の仕掛け人・(株)スコップ社長の山名清隆さん:「GAL」の提言。つながる、おもしろがるなど、「思い」をもった人のCALのような意味合いで「ガル」。寄付するのも恥ずかしいという感覚は「捨て去ろう、見栄、照れ、建前、世間体」で乗り越える。

遺贈寄付を相続財産から実施した井上文子さん:遺贈寄付で感じる3つの幸せという実体験。

第一勧業信用組合理事長・新田信行さん:お金の循環方法は3つ。金融機関を通しての間接投資、直接投資、寄付。現状は、地方から東京に出てきた人が地方の親世代の死去に伴う財産を東京で相続。地方から人だけではなくお金まで東京に集中している。是正には遺贈寄付で循環させることも一つ。金融機関は最初の相談窓口。専門家に繋げる役割がある。地域の金融機関としての役割を再定義する。


コモンズ投信会長・渋澤健さん:「未来を信じる力」。いまがあるのは昔の人が未来を信じたから。未来のためにお金を使ったから。いまは借金で未来世代から金を奪っている。フリードマンは会社は利益を最大化させることがすべてだといったが、違う。渋沢栄一は銀行の説明に、しずくが集まって川になるとたとえ話。これがお金の力。アメリカでは5%を寄付に充てれば非営利法人とみなされるルール。残りの95%を運用しその運用益で基金が半永久的になる。こうした制度は日本にない。そうした仕組みづくりをしていこう。悪用する人は必ずはいる。いわばダークサイド。でも、志ある人たちがジェダイになりましょう。

弁護士・廣瀬健一郎さん:弁護士有志で遺贈寄付の相談をうけるNPOをつくり活動。金融機関、士業、レガシーギフト協会のような相談窓口など連携の必要性。

司法書士・三浦美樹さん:「あいつにだけは(遺産を)やりたくない」という相談が多い。そのとき、どこに遺贈するか、決められない人が多い。決められないことで受け側も疲弊。自分で選ぶより、信用できる機関が選んだ方がよりまし、という感覚。

あしなが育英会顧問・山北洋二さん:お金の地産地消のためには遺贈寄付。遺贈寄付が広がるが、いま地域間格差と団体間格差が生じている。これからの課題。

全国レガシーギフト協会理事で遺贈寄附推進機構㈱代表取締役・斎藤弘道さん:遺贈寄付を広げていくための5つの提言。