舞台『尻を見てしまう』観劇
12/7(土) 舞台『尻を見てしまう』を観劇しました。
30分のオムニバス作品を3話。
どれも再演?だったとどこかで見た記憶がありますが、
3話とも上手くまとまっていたし、3話のバランスもちょうどいいなぁという感じでした。
1話目は人のあたたかさを感じて、
2話目はなんかすごくて(笑)、
3話目は真剣に向き合った人たちの衝突に共感したり熱くなれたり。
2話目の笑いと変な気持ちになるあの独特の感じがあったから、
1話目、2話目、3話目がすべてうまくリセットされて、
3作品がイイ感じになった感が強いです。
1話目から簡単に感じたことを。
第1話:尻を見てしまう
ちいさな島?、町のお話。
"裸祭り"が開催される日に、東京から帰省した青年。
そこでは同級生がみんな職について、
上手くいってる人はもちろん、上手くいってないそれすらも、
みんなが自分より大人に見える感じもあり。
このまま夢を追うのか、諦めて帰省するのか。
夢を持つ若者の話でしたが。
「この町を捨てられる?」と聞かれた中で出てきた
『町の人が自分のことであんなに熱くなってもめてくれる』
という意味合いの言葉はいきなりグッと来ましたね。
でもそれがありがたいなぁって思えるのはやはり今、大人になってから。
小さい頃にも感謝はあっても、それを表に出す、言葉にするのは不可能に思える。
「うるせぇなぁ」に勝る感謝を体外に出せる人はいないのでは。
この日も町の人たちが小さなことで言い争ったり、
小さなことで笑ったりケンカしたりしているのを笑いながら当たり前に見ていたけど。
幼き頃を知っているとはいえ、
赤の他人の若者ひとりの進路ひとつに。
関係のない大人たちがみんなで大声で血管を浮き立たせてまで必死に言い合っている。
これは確かにありがたい。
そして、
人間は目の前にふんどしの男たちの尻があれば、
確実に見てしまうという科学的ななにかがわかる舞台でした。
第2話:背徳令嬢肉奴隷
今、人生で初めて「はいとくれいじょうにくどれい」とタイピングし、スペースキーを押したので、PCがびっくりしています。
この2話目が素晴らしいアクセントで、
3話目までより集中力の高い状態で観れた気がします。
内容的にはなんと活字にしていいかわからないので割愛しますが、
「一体なにを言っているんだ(笑)」
という(笑)。
「?」ではなく
「(^Д^)ナニwwwww」
という感じの『良い意味のわからなさ』でしたね。
なんかそれっぽい良いことを言っていたりもして、それすらも
「何をなんか格言的なものを残そうとしているのだ」という良い腹立たしさが笑いに繋がり、
3作の中でも1番好きだったかもしれません。
でも、この話は真面目に向き合うと深くていろんな要素が出てくる。
ここではあえて真面目には向き合いませんが←
最近の自分のイチオシ役者さんはアナログスイッチの秋本さんなんですけど、
前日にTwitterでキャスト欄を見て驚きました。
このタイミングで別の「アナログスイッチ」さんに出逢うとは。
不思議です。
今まで何年舞台観続けて来たかって話なのに。
アナスイを知った年の終わりに、また別のアナスイに。
こんなゲリラ的にアナスイチャンスが訪れるなんて。
木幡さん、かなり良いキャラでした。
確かにポップコーン美味そうに食べてるの腹立ちますし。
なんかあーいう欲望のままというか「初めに思いついた選択肢」を選んで行動できる人って、当然失敗が多いんだけど羨ましさもありますね。
で、こうなってくるとアナスイ良いのでは?となり、
化粧品ではなく劇団のTwitterアカウントをフォローしたんですが、
1.客演に出たAさんを見て、Aさんが気になる。
2.Aさんの別の舞台を観る。2度目も良かった。
3.Aさんと同じ劇団のBさんを偶然見る。
4.Bさんが良かったので劇団Twitterをフォローする。
という見事なまでの正規ルートを通ってるな自分という感覚です。
第2話はキャストの5名の方、全員特にハマッてました。
第3話:テオリ
これも笑ったなぁ(笑)
舞台の広告をテオリに来た二人と
劇団関係者と
劇団員と
元劇団員と。
はじめはみんなバラバラの軸で、
それぞれに閉じた話だったのが、
劇団のペースに巻き込まれていって
どんどん全ての登場人物が話に重なってきて。
笑いの軸も話の軸も、一つの大きな何かになっていくのが心地いい感じ。
ラストの元劇団員の帰還は、
そうなるって誰もがわかっていてそれで
謎に気持ちの高まる感じがありますよね。
テオリを観ている最中。
自分が真剣に社会人になってフットサルチームやってたときを思い出しました。
みんなマジだったからこそ上手くいかなかった。
ぶつかりまくって自分が半ば無理やり「解散」宣言して全員LINEグループからも退会させて無茶苦茶な終わりだった。
今、もう一度復活できたら。
あのときより絶対たのしくやれる自信はあるけど。
もう半分以上地元に帰って、東京であのころの仲間を5人集めることもできない。
まぁでも今でも全員仲良いし、いい思い出です。
おもしろくない舞台ってあるけど、
具体的には言いませんがやる気も熱量のないけど脚本はそこそこの舞台よりも、
ここに出て来たような無茶苦茶な話やキャラっぽいけど熱量がとんでもない舞台なら間違いなくこの熱量を持った「賽の河原」を観たい。
まぁおもしろくて熱量のある舞台を観たいんですけどね←
キャストの方でいうと、
小林祐真さんが山下真司みたいで好きでしたね。
あと猫田さんの顔面も好きだった←
巻き込まれるシーン素晴らしかった(笑)
観劇のきっかけは、第1話に出ていた荒牧さんのTwitterで知った舞台でした。
荒牧さんはonlyで初めて観て、舞台上でのアレコレもそうでしたが、
毎回舞台に出るときは内容のあるブログを更新してくれるし、
それも、言いすぎず言わなすぎず、ちょうどいい感じの内容で。
この人の事を何も知りませんが、
いつもこちら側を向いている感じがして
とても気持ちのいい役者さんだという印象があり。
それは今回観ても変わらないですね。
自分が観た舞台では怒鳴りがちですが、
前回は苦しくて、今回は楽しいシチュエーションでした笑。
これまでは観劇も好きな劇団に偏っていたので、
今年は観たことのない団体さんだったりを観ようと思っていたけど
2019年はいくつかよい印象の団体さんや役者さんが増えてよかったです。
金曜日も観劇したんですが、そちらも劇団さんもキャストさんも初めての方しかいないくらいだったけどとてもよくて。
良い2日間でしたーー