語継
おはようございます。
暮らし、味わう。
民藝と発酵をモノサシに
食を通して暮らしの豊かさを提案する
古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ
本日は火曜日で定休日!
プロデューサー、バイヤーの太田 準です。
神戸三宮さんちかホールで開催していました
くらしの工芸展は本日18:00までですので、
お近くの方は是非お立ち寄り下さい!
さて本日のブログは昨日に引き続き、くらし
の工芸展のトークイベントの断片から。「
語り継ぐ仕事 藤井佐知」は、笹倉徹さん(兵
庫県民芸協会会長)、前野直史さん(同副会長)
仲野文さん(コレクター)の3人によるお話。
三人のお話を通して藤井佐知さんの人物像を
浮き上がらせていきいます。特に仲野さんは
窯詰め・窯出しのお手伝いをされたり、全国
各地の展示会を回るほどの追っかけで、沢山
の藤井佐知作品を所蔵しており、今回の作品
集掲載の作品の多くは仲野さんのもので、ご
自宅を撮影場所としてもご提供頂いたとのこ
と。
前野さんは藤井さんの作品の魅力を「生命力
」という言葉で表現してらっしゃいましたが
仲野さんは窯出しの際まだ熱い中窯から器を
布団にくるんで出す時に貫入の入る音を産声
に喩え生命の誕生に接してたかのようだと仰
っていました。その作品は全体を通して大ら
かですが、そこには母親のような優しさと厳
しさを感じると。実際のところ若い(見込み
のある?)陶工に対する姿勢は非常に厳しい
ものがあったとも言います。
僕自身は実物を見たことがなくこの作品集で
初めて見たようなレベルですが、おだやかな
のびやかな印象を持ちました。前野さん仰る
ように巧拙を越えた力がそこにあるのでしょうね。
師匠の濱田庄司は「わたしにもできない、お
おらかな仕事をする人です」と評したそうです。
若い頃から晩年の作品まで見てきた仲野さん
によると作風が年と共に無駄が省かれていく
ような印象を持ったそうです。やはりモノに
はそれを作るヒトが出るのでしょうね。
我々夫婦、スタッフから醸し出されるものが
テマヒマの空気を形成していると思いますが
年を重ねていくうちに店も研ぎ澄まされたり
変化したりしていくのでしょうか?
今回の作品集は、発案者であり刊行にあたっ
て中心的に活動された前野さんの熱意無くし
てはあり得なかったことで、その途中経過を
SNSなどを通して拝見していたこともあって
、本当によい本が生まれたなぁと思い、前野
さん他のその姿勢に頭が下がる思いです。
うめはんの催事「民藝と暮らす」の昨年の雑
誌民藝についてのトークイベントの中で前野
さんは、濱田庄司・河井寛次郎といった人物
だけでなく他の人にも光を当てるべき、民藝
は多くの人の多様性・多面体で成り立ってい
ると仰っていてそれを実際に一つのかたちに
したことも素晴らしいと思います。
テマヒマはこの藤井佐知の刊行会の会員とな
っていて店内に作品集を置いておりますので
ご覧になりたい方はお声掛け頂ければと思います。こちらの作品集の普及版についてもテ
マヒマでの販売を検討しています。
昨日は14:00過ぎにはお客様もいらっしゃらな
くなり静かな店内でした。明日もランチの11
時半のお時間もご予約は0(ゼロ)となっていま
す。。。
本日は火曜日で定休日となっています。
明日11時オープンで皆様のお越しをお待ちしております。
それでは今日もよい一日を!