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「家族に乾杯!」いや、「輪島に乾杯!」

2019.12.09 14:45

もうすっかり先月のこと、石川県・輪島市に行ってきた。

「輪島に行った。」

っていうと、10人中7人くらいが

「島でしょ?」

っていう。


おいおい、嘘だろ。輪島だよ?

自分の常識とは常に世間の常識ではないと心得ているが、輪島をこんなに知らない人が多いなんて。ちょっとびっくりしている。

名前は確かに島だけど、浮いてる島じゃなくて、半島の島の方。

金沢のより上の、石川県でも北部の方。能登半島の中核部分にあるのが輪島市。


なぜ輪島に行ったのか

理由は3つある

  1. 行ったことがなかったから
  2. カニが食べたくなったから
  3. 知り合いができたから

夏のとある会で、輪島で200年続く塗師屋「田谷漆器店」の10代目の方と知り合った。

仕事柄器を集めている私、漆器もよく食卓で使うのだが全て輪島塗のもの。

2年前に金沢の骨董屋「きりゅう」を訪れた際、すっかり意気投合した店主きりゅうさんから輪島塗の魅力について1時間くらいレクチャーを受けた。

輪島塗の丈夫さ・実用性・何より美しさにその時すっかり魅せられた。

桐生さんからもらった漆器は江戸時代のもの。今でも丈夫でしっかりしている。

それから漆器は輪島塗と決めている。


そんなこともあり、なんだか輪島にはご縁を感じた。

知り合いもできたことだし、輪島塗について知りたいし、カニもシーズンだし、行ったことないし。

こんな調子で、航空券をポチッと旅に出た。

△到着した日、人生で初めて見た日本海からは虹が見えた


人に会わない町、輪島

結論から言うと、輪島の魅力は「日中でも人とすれ違わないこと」だ。

決して、disっているわけではない。

1日目、交通網をナメていた私はレンタカーなしで町を観光した。ずっと歩きで。

いくら平日とは言え、あまりにも人とすれ違うことがなくて驚いた。

東京生まれ東京育ち、23区在住の私にとってはカルチャーショックでしかなかった。


あまりにも寂しくなって、立ち寄る先々で地元の人と話をした。

気温10度の中、薄着の東京人を見てみんながやさしい言葉をかけてくれた。

しまいに立ち寄ったお店の人が、次のお店を紹介してくれて、してくれて、してくれて。

親切心の無限ループ。

お昼ご飯のお店まで予約してくれた時には、地元の人の温かさに感動すら覚えた。

(そしてお昼のお店は、お土産にといってお箸セットをくれた。どこまでやさしいんだ。)

一人で「鶴瓶の家族に乾杯!」をやっているような気分に。


人に会わないことが、人見知りの私にさえ寂しさを与え、思わず話しかける行動を生んだ。

その行動が、地元の人の親切さを知る良いきっかけになった。

すごいぞ、輪島。


私を鶴瓶にした最初のお店

輪島で巡ったお店、実は全て素敵だったからがんばって全て紹介したい。

正直にいうと、年内には全て輪島の旅のことを書き終わって2020年を迎えたい。

プライベートでは恐ろしいほど人見知りの私が、人に話しかける勇気を持たざる得ないくらい寂しい気持ちにさせた輪島。

最初に勇気を振り絞って話しかけたお店は、朝市通りのカフェ「KALPA」。

カフェでひと息つきたかったけれど、あいにくその日は午前のみの営業。

奥には作家さんの漆器が販売されていて、若手作家さんの作品展示も。店じまい支度をしていたタイミングに訪れたにも関わらず、快く招き入れてくれた。

店内にはコーヒーの香りと、ピーター・バラカンのラジオBarakan Beatが流れている。

(こんなお店が輪島にもあったなんて、このご時世なぜインターネットじゃ見つからなかった・・・)

大きなガラス張りの窓から差し込む太陽の光が気持ちよくて、カフェがやっていたならのんびり本でも読みたかったくらい。とっても素敵なお店。

△思わず一目惚れした、漆器の器。

気に入った漆器の取り置きをお願いして、明日また出直してくることに。

とりあえずお腹が減っていて、と事情を話したらお昼のお店を紹介してくれた。(予約の電話までしていただき、本当に感謝しかない。)

オススメのメニューまで教えてくれて、渡された地図を片手に次の目的地へ向かった私。

ここからこの日は一日、鶴瓶になった。

家族に乾杯!ならぬ輪島に乾杯!だ。


お昼ご飯のお店はまた今度。


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KALPA(カルパ)

石川県輪島市河井町2-72-1

#コーヒーが美味しい #おしゃれ #ひとりでも #スイーツも

#夏はかき氷が有名 #朝市と合わせて #ゆったり空間

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#るるぶ旅はもうやめた #30歳からの旅のはじめ方