受注が決まる!喜ばれる!大規模リフォームの教科書Vol.9
Vol.9[商談中]
商談中に近隣対策を説明し他社と差をつけよう
なぜ他社と差がつくポイントになるのか
リフォーム工事中に、お客様が「ご近所さんに、出来るだけ迷惑がかからないようにしてほしい!」と思うのは当然のことです。ましてや大規模リフォームともなると工期は長くなるし、搬出入も多く、職人さんも多くなりますよね。実は、近隣対策というのはとても大切なことなのです。しかし、商談中にお客様から「近隣対策ってどうしてくれるのかしら?」と聞かれることは、とても少ないのではないでしょうか?実際、私の経験上ほとんどありません。
なぜかというと、お客様はある程度プランや費用が決まるまでは、そちらに集中してしまうからです。そのため、近隣対策には、そこまで気が回らないのかもしれません。もしかしたら、「どうするのかはわからないが、そういうことはきちんとしといてくれるはず。」と考えている場合も多いと思います。
ただ、その場合でも、事前に起こり得る事態とその対策を説明してくれる会社と、何も言わない会社では、どちらが信用されるでしょうか?
そう、商談中に近隣対策を説明することは、他社と差をつけるポイントになるのです。ということで、今回は近隣対策を説明するポイントについてお伝えします。
ポイント1 お客様から聞かれる前に具体的な対策をお話しよう
それでは、他社と差をつける近隣対策の説明ポイントをお話していきましょう。ポイントのまず一つ目ですが、お客様に聞かれる前に先にこちらから説明することです。そして大事なのは、「具体的に」近隣対策の方法をお話しするということです。先にこちらからご説明することで、お客様はとても安心感を覚えます。
例えば、「今回大きなLDKにする予定ですが、この壁に大きな窓を付ける計画をしています。今壁だから見えないですが、裏に回ってみると、お隣さんの家の小さな窓と向かい合ってしまいます。これがお風呂や洗面所であれば、クレームになることが多いため、隣の奥様に事前に確認しに行きましょう。」や、「このマンションは工事用車両が2台しか止める場所がありません。仕上げのタイミングでは多くの職人がくるので、近くに駐車場を2週間だけ借りて迷惑かからないようにします。」などです。具体的な事例で説明すると、お客様も、「ああ〜なるほど、そうしてもらえるといいわ」と、対策しない場合の事態を想定でき、感謝されることが多いです。
また商談中のお客様は、大抵の場合相見積もりを取られています。そして注目すべきは、商談中に、あまり近隣対策まで説明している競合会社は少ないというところです。だから、こちらから先に説明しておくと、お客様からすれば、他の会社はそんな話は全くしないのに、この人だけきちんと考えてくれているということになり、信頼を一つ積み重ねることになるのです。だから、した方がお得です。しなきゃ損です。
ポイント2 タイミングはプランがある程度確定した頃に
タイミングとしては、プランがある程度確定した頃、または、見積もりを説明した後でしょうか。やはりお客様はプランや費用をまずは気にされます。そこにある程度満足し、始めて”この会社はどのように工事してくれるのか”といったその後の事を気にされ始めます。その時に工事計画や工程、近隣対策をご説明しましょう。契約した後は、どうやって進めるのだろうという不安感を解消することに繋がり、大変効果的です。
また、プランや費用面に納得してもらえると契約になることが多いですが、同じ様な印象の会社が別にあると、お客様はどちらにするか迷われます。そんな時にも役立つと思います。商談中の近隣対策の説明が、他社と差をつけるポイントになるのです。ぜひ、お試しください。
~POINT~
1 商談中に、近隣対策まで説明している競合会社は少ない。だからこそ、お客様に聞かれる前に、「具体的に」近隣対策の方法を説明して、お客様の信頼を勝ち取ろう。
2 近隣対策を説明するタイミングは、プランがある程度確定した頃にしよう。契約した後はどうなるのだろうというお客様の不安感を解消することに繋がり、効果的だ。
リフォームコンパス運営会社アイコンパス(株)代表 西尾肇
ゼネコンに勤務後、住友不動産(株)新築そっくりさんに約14年従事し、個人成績全国1位を数度獲得、また運営する営業所でも全国1位を獲得するなど継続してトップセールスの実績を持つ。独立後は大規模リフォーム専門の会社紹介サイト『リフォームコンパス』を運営。大規模リフォーム検討する、一般ユーザーに、会社だけでなく経験が多く役職ある人を担当者に指名して紹介する仕組みを作る。その他、セミナーや研修講師を年100回以上実施、コンサルも行う。