個人情報利用はおかしいのか
個人情報市場のいま
昨今、GAFA(Google,Amazon,Facebook,Appleの四大IT企業)の抱える膨大な個人情報の取り扱いに各国が規制をかけようとしています。
また、それは欧州と米国の政治摩擦にも繋がっています(GAFAは全て米企業、みんな大好きinstagramもFacebook 提供です)。
世界規模で政経交えた攻防が繰り広げられる中、日本に住む人々がどれほど個人情報を意識しているでしょうか。
無料で使えて当たり前?
巷では無料アプリ、無料サービスが溢れています。
自分の懐を痛めずに美味しいところだけ戴ける、とても便利な世の中になっています。
逆に、正当な対価を上乗せした有償サービスに切り替えると顧客離れが著しくなる、そんな時流になってきました。
サービス提供者の報酬
働いた人が報酬を得るのは至極当然の権利であり、それが得られなければまさに奴隷奉仕、社畜状態です。
つまり企業側は労働者に対価を支払う為に、無償サービスから何か利益を得なければならないのです。
そこで白羽の矢がたったのが個人情報です。
それを利用した広告収入、情報提供による報酬獲得は企業存続の理念からすると当たり前過ぎる対価です。
サービスを利用するならば対価を払うのが当然であり、無料で何でも思い通りにできるという考えは捨てるべきです。
その傲慢さが、モンスターペアレントや土下座強要と言った社会問題に繋がります。
要は、個人情報を取られたくなければサービスを利用するべきでない、ということです。
無料という言葉にはそれだけのリスクがあるのです。
問題は消費者が避けられるか避けられないか
社会インフラに直結する場合には企業への制裁を考慮すべきです。
電気、水道、ガス、電車、電話など、人々がそれ無くしては暮らしていけないサービスを提供しながら個人情報を抜き取るのは、絶対的監視社会への布石となり得る事案です。
国や地方自治体はこうした企業利益とは無縁の存在としてストッパーの役目を果たさなければなりません。
使わないことの選択
ただより怖いものはない
君子危うきに近寄らず
日本は古来の伝統がないがしろにされがちですが、昔から伝わる言葉には数百年分の理が込められており、たかだか数十年しか生きていない現代人より大きな悟りが含まれているのです。
「無料」という甘い言葉に誘われず、正当な対価を負担する気持ちで物事に臨みたいものです。