スターデルタ始動法
2016.04.22 13:03
スターデルタ(Y-△)始動法は、電動機の始動電流を制限する最も
簡単な減電圧始動法で、始動時だけ電動機の固定子巻線をスター(Y)
結線とし、各相に電源電圧(定格電圧)の1/√3を加え、電動機が
加速したら、すばやく、デルタ(△)結線に切り替えて、直接、電源
電圧を印加して運転に入る方式をいいます。
下図は、タイマを用いた時限制御による電動機のスターデルタ
始動法の実際配線図の一例をしめしたものです。電動機回路の開閉は、
電磁接触器で行い、Y-MCはY結線用、△-MCは△結線用の電磁接触器
で、THR-1とTHR-2はR相とT相に接続された過電流リレーで、過電流が
流れると接点が開く手動復帰リレーをしめします。また、始動回路の
電磁リレーRは、始動条件が整ったことを確認し、電動機の始動、運転
の命令を出す始動用の電磁リレーであり、時限回路のTLRは時限動作
接点を持つタイマです。
配線用遮断機MCCBを閉じ、始動用押しボタンスイッチPBS入を押す
と、始動用電磁リレーRが付勢して、電動機はY結線で始動し、同時に
タイマTLRも付勢されます。電動機がY結線でしばらく回転したのち、
タイマの整定時限が経過すると、タイマが動作して、電動機はY結線
から△結線に切り替わり平常運転とないます。
緑色ランプGLは、電源スイッチを投入し、始動用押しボタンスイッチ
PBS入を押す前の状態で点灯し、電動機の停止を示します。だいだい色
のランプOLはY結線で電動機が回転している状態、つまり、「始動」中
を示し、赤色ランプRLは、△結線による平常の「運転」状態を示します。