下荒井隧道 後編
ここが前編で紹介した2代目下荒井隧道の勝山側の景色。
線路はここから軽トラ辺りを通って左に抜けていました。
そして新旧分岐は車の停まっている辺りで行われたと考えられます。
つまり初代への道はこのおうち(実は下荒井六呂師駅跡)の前を通って、右に抜けていました。
実はここから先ははっきりとは辿れませんでした。
廃線の高さ(廃道と違って急勾配な作りはあり得ない)の平場を辿るのですが、どれも寸断されているのです。
国道157号の下荒井トンネル直上までは行けるんですけどねぇ。
そこからの斜面に取り付けないのです。
こいつは困ったと右往左往していたら、怪しい道発見!!
この平場は廃線跡だろ!!
等高線に素直に沿う作り、こいつを辿るしかない!!!
ダメなら諦める!俺を旧隧道に連れてってくれ!!!
ぬおおおおお!!!
がさがさがさがさがさがさがさがさがさがさ
はぁはぁはぁ・・・
ぬおおおおおおおお!!!
がさがさがさがさがさがさがさがさがさがさ
はぁはぁはぁ・・・おぇ
廃線ですよ。
間違いなく廃線跡です。
ただ99年の月日はあまりにも長く、廃線をただの野山に帰すには十分な時間でした。
そしてなぜ俺はここの探索を、こんな藪がにょきにょき伸びる季節にしようと思ったのか。
真夏よりはマシだろうけど、それでも11月とかもっとましな季節あっただろう。
俺は馬鹿なのか!?(・・・はい)
そしてほかのサイトのレポ等を読ませてもらってわかってはいたんですが、
この廃線跡、崩落があります。
写真は乗り越えた後振り返って撮影しています。
恐らくここがそうなんですが、小規模な崩落が多すぎてここがそうと判別するのが困難な状況です。
藪がもうちょっとマシなら、判断もつくんですが・・・。
油断すると平場すら見失いそうな藪の中の行軍。
厳しい戦いが続きます。
しかしその時は唐突に訪れます。
これぞ廃隧道のあるべき姿
ちょっと!!
これやばいよ!!
あの苦労があったから余計かもしれないけど。
このシチュエーションは熱すぎる!!
ここにきてようやく路盤がまともに見えてきた!!!
初代下荒井隧道
大正3年竣工、同13年廃止。
僅か10年の現役を偲びつつ、今入洞します・・・。
外のあり様が嘘のように、静寂そのものの洞内。
崩れもほとんどなく、平和そのもの。
立地的にこんなとこに無ければ、現役でも通用しそうなほどです。
緩やかな右カーブを抜ければそこはもう出口。
延長53.3mの非常に短い隧道です。
しかし短いながらも・・・、
退避坑があるんですよ!
なぜ中の写真をとらなかったかというと、深い事情がありまして・・・。
カマドウマさんのおうちになってたんですよね(汗)
アレ苦手でして・・・、子どもの頃防空壕遊びで出くわして以来・・・。
思い出しても鳥肌が・・・。
日当たりが悪いので、藪が穏やかな大野側。
とはいってもここはまだ勝山市なんですが。
石垣の法面が往時を忍ばせます。
振り返れば・・・、
いいなぁ・・・。
僕、意外と両方のポータルが好きな隧道って少ないんですよ。
賤ヶ嶽隧道くらいかなぁ・・・。
ここも当然、加わりました!
ちなみに僕は車を停めた関係上、ここで踵を返さなければなりません。
この先は次回探索に委ねましょう!
今度は秋に来るぞ!!
さぁ帰るぞ!!!(涙)
以上、下荒井隧道編