岐阜遠征第1弾 二ノ瀬越 中編
こいつは程良い廃道の予感です。
服も靴も汚さず生還でき、なおかつ廃道の雰囲気を味わうことができる。
いつもなら泥だらけになろうが、廃隧道だろうが、廃橋だろうが、行けると判断すればどこでも行く僕ですが、それも準備あってのもの。
今日は車で行ける範囲しか行く予定が無かったので革靴なんだよ!
しかしまぁ行けるところまでは行くさ!!
覆いかぶさるような蔦のゲートをくぐればそこには何とも素敵な廃の世界が広がっていました。
これはいい!
意外と無いんですよ。
こういう万人がイメージする廃道って。
大概が、泥の海に呑まれてたり藪化が著しかったり地理的に孤立していたり・・・。
しかしここはアクセス、歩きやすさ、危険度オールグリーン。
東海方面で廃道に行ってみたいけど、藪や廃隧道はちょっと・・・、という人には是非お勧めしたい物件です!
個人的に宝箱サイズと呼んでいる中規模の落石。
これが直撃すれば間違いなく当たった個所が無くなるでしょう。
それを想像すると怖くなりますが、それって結構な不運ですよね。
そこまで運は悪くないと信じて、突き進みます。
奥に前編で走っていた道路が見えますね。
アスファルト舗装以外に遺構の少ない道ではありますが、デリニエーターが残っていました。
この旧式のデリニエーターは、ここがどんどん廃れていくのをどんな気持ちで眺めたのでしょう。
それが喜びか悲しみか推し量ることはできません。
基本的に短い廃道なので、この区間がいつ頃廃止になったかはっきりとはわかりませんが、恐らく30年は経っていると思われます。
トンネル廃道ならトンネルの竣工年で特定できるんですけど・・・。
サンサイスト(山菜とりのご老人方)の方でも入っているのか、上手いこと人ひとり分だけアスファルトが露出した「道の上の道」が完成しています。
これのおかげでヘビの心配も無く歩くことができます。
今回の写真の中で最もお気に入りの一枚。
最も美しい廃道の景色の写真をくれと言われたら、僕はこれを出すかもしれません。
それほどまでに胸を奪われた景色でした。
廃隧道も廃橋も無くても、廃道とは美しい所なのです。
その美しさに出会う為に、我々は泥にまみれるのでしょう。
9割泥ですけど。
デリニエーターの上で蔦がバウンドしとる!!
これどういう状況だ?
接触部分は完全に蔦に取り込まれていました。
当たった後、方向を変えながら蔦がデリニエーターを取り込み始めたってことなんだろうなぁ。
植物の生命力には驚かされるばかりです。
路上の道が最もよくわかる光景です。
ここは藪というより蔦がうるさい廃道です。
蔦が収まればこのように、美しい光景が見られます。
反対側にも橋!!
これでこの廃道区間はコンプリートです。
主要地方道の廃道でこんなに大っぴらに廃道が開け放されてる所は珍しいと思います。
しかもここは廃道区間の両側が橋なんだから、橋撤去しちまえば孤立廃道の完成なんですけどね。
昔は重要な施設に繋がってたのかな??
場所はこの辺り、採石場を過ぎてすぐなので比較的わかりやすいです。
しかしこの川の名前、
「御弁当谷」って言うんですね。
読みもやっぱ「おべんとうだに」なんでしょうか?
気になるな・・・。
ま、とりあえず気持ちのいい廃道だったので、帰りも廃道を通って帰りますよ~。
さて話を二ノ瀬越に戻しましょう。
三重側では採石がさかんらしく、一般車両よりもダンプと良くすれ違いました。
お邪魔にならないようにそそくさとすり抜けます。
先ほどと同じ時期に廃止になったと思われる廃道が散見されます。
三重県側はストレートもある、かなり緩やかな線型です。
そんなことを考えながら登って行くと・・・、
峠着いちゃった。
次回は圧巻の道路風景が見られる岐阜県側。
こうご期待!!