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この道往けば act2

第2次京都遠征第3弾 栗尾峠

2019.12.14 16:34

さて鯖街道の峠、今回の遠征では2つめの峠をご紹介します。

今回紹介する鯖街道といわれる道は国道162号、京都市を起点に敦賀市に至る一般国道です。

まぁ終点敦賀といっても実質若狭町から延々重複なので、市民からはそんな認識ありませんが。


そんな国道162号には4つの400m越えの峠があります。

堀越峠(500m)
深見峠
(440m)
笠峠(かさとうげ・447m・レポ未)


そして今回紹介するこの峠。

栗尾峠(くりおとうげ)

ほかの3つの400m級峠は既にトンネル峠となっていて、確かに山道ではありますが峠を越えたという達成感は薄いと言わざるを得ません。

しかし2013年11月探索時、唯一本来の意味としての峠の姿を残しているのがこの栗尾峠なのです。

国道162号最後の400m峠、その姿をご覧にいれます!

それではレポスタート!

ここがレポのスタート地点。

京都府道363号宮ノ辻神吉線(みやのつじかみよしせん・レポ未)の交差点です。

ここも腐道の予感・・・!

うん、また来よう。

まぁまずは地図をご覧ください。

南から北上している今回の遠征。

地図下から上に向かっています。

いろいろ見えるけど今は気にしない!

後々出てきますから!

やってきました通行規制区間。

まぁこれがあって初めてテンションあがるわけですよ。

峠に来たと実感できる素晴らしいシステムです(そういうもんじゃない)。

ただ一言。

御経坂峠の紅葉どこ行った!!??

同じ丹波高地でも三尾と奥地ではこうも違うか・・・。

いや、逆にさらに奥地に行けば原風景が見れるんでしょうが・・・。

登り始めてすぐに分岐がありました。

右の道は京北開閉所(けいほくかいへいしょ)という、関西電力の施設です。

開閉所とは聞きなれない施設ですが、万が一送電線に大電流が流れた場合(落雷など)、ほかのエリアに影響が出ないように、送電を遮断するための施設です。

このような施設があって初めて我々の快適で安全な生活が送れるのです。

別に僕は電力会社の回しもんじゃありませんが。

付近には林道が分岐しています。

ピストン林道のようですが、雰囲気よさそうですね。

チャリで行きたいなぁ。

そうこうしてるうちに・・・、

栗尾峠、着。

標高421m、400m級の4峠の中では最も低い位置にあります。

もともと高地の峠ですからそれほど登らずともたどり着けました。

峠付近には石垣が残っていました。

これはおそらくこの道が鯖街道と呼ばれたころからのものでしょう。

不均等に積まれた石垣に思いをはせます。

そしてこの峠には痛惜の念を禁じえません。

それにはとある理由が・・・、

これ、峠の麓で撮った一枚ですが、何が書かれていたか。

この先にできる新トンネル工事について書かれていたのです。

栗尾バイパス(くりおバイパス)

これがこの区間に新設される道の名前です。

現代社会は国道162号に唯一残った400m級の峠を許しませんでした。


この早期実現の看板はもう2週間後には取り外されることでしょう。

もう完成しているのです。

京北トンネル(けいほくトンネル)

2313mの京都市内最長のトンネルとなるそうです。

時代の流れとはいえ・・・、切ないですね・・・。

2013年12月21日をもってこの区間は国道としての役割を実質終えることとなります。

そして将来的にはこの先の区間を四輪車が走ることはできなくなります。

峠から麓まで、ちょうどこの写真のあたりから、四輪車通行止め措置が取られます。

北側から峠まで、歩行者自転車専用道となることが決定しているのです。

南側には開閉所や林道があるため、車両の進入ができるようです。

しかしこの北側に四輪車が通行できるのは・・・、極めて少ない日数のみとなりそうです。


ある意味、この写真は最後の雄姿を残すものとなるかもしれません。

それではご覧にいれましょう。

栗尾峠が誇る最高の景色を。

雄大なり、丹波高地

撮影方向は北西。

写真奥の山は黒尾山(509m)、さらに奥にうっすら見えるのは長老ヶ岳(917m)かと思われます。

そして手前にはこれから下る周山の街並み、このコントラストが何とも言えません。

この道路風景が車窓から見れるのはもはや今だけ。

路肩の看板には「栗尾峠の展望」というものもありました。

それだけ昔から展望に優れた峠として知られていたのでしょう。

峠が歴史に埋もれていく。

モータリゼーションと共に始まったこの流れはもはや、止めようのないものとなっています。

切ないですが、それも時代の流れ。

ここは名前が残るだけでもましなのかもしれません。

展望からもわかるとおり、栗尾峠も片峠です。

急峻な北側が徒歩自動車専用道となるのも、あの展望と車両通行の危険性によるものかもしれません。

しかしいいヘアピンカーブ。

これこそ古き国道の道路風景です。

ヘアピンカーブいい!!

ここのヘアピンは前後の見通しが良くて、線形マニアとしては堪らない!

もはやフェチの領域かも・・・。

同じに見えても一つ一つ表情が違うカーブ。

これが僕の好きなポイントです。

チャリでの探索も行うようになっても、車でのレポを続けるのはこういうカーブは四輪車だからテンションあがるというのもあるのです。

もちろん楽だからってのもありますが(汗。


でも本当にカーブ線形を味わうならやはり四輪車。

これは間違いないと思います。

でもここ、四輪車あとちょっとで入れなくなるんですよねぇ・・・。

一般的に峠にトンネルと言えばピークにあるようなイメージですが、ここは麓に峠名を冠するトンネルがあります。

栗尾トンネル(くりおトンネル)

竣工は意外と若く昭和41年。

遠目にはもうちょっと古そうですが、近くで見れば老け顔なだけと分かります。

これだけ新しいとなると、当然期待が膨らむのはアレですよね。

旧道確定。

ここも次回だな。

しかしその頃にはこの辺りも車両通行止めになっている気も・・・。

まぁそれほど長くはなさそうだし徒歩でも行けるか・・・。

そして先ほど見下ろした周山の街並みに入って峠道は終了です。

この先、国道477号と交差し道は北上していきます。

現役色の濃いレポが2回続きましたがご安心を。

次回は超メジャーな廃をご紹介しましょう。

これだけで分かる人にはばれるでしょうが(笑)


以上、栗尾峠編