旧国道8号第10弾 敦賀市内 前編
敦賀市街地
敦賀市内の国道8号旧道を網羅するうえで、ある意味この区間の下調べが最も苦労しました。
そして文献を調べてもなかなかその詳細は得られない。
過去の道は1945年の敦賀空襲によりほぼ消失しているため、道の形がわかりにくいのです。
しかしわずかに残る古道の痕跡を辿り、史実に近い道の発見を得たのでここにご紹介したいと思います。
敦賀市内の旧国道8号を辿るならやはりスタートはここにすべきでしょう!
僕がこのブログを始めた理由の一つでもあるここ!
金ヶ崎隧道の麓
ここから北は第5弾探索などでかなり網羅ができてきました。
今回は隧道側ではなく、南側の市街地にフォーカスを当てます!!
これから向かう道はこちら。
これまでの旧道探索で何度も見た道の広さそのままです。
ここは桜の名所として知られる金ヶ崎宮のお膝元。
今日あたりはかなり綺麗なんだろうなぁ。
去年の金ヶ崎隧道探索もこの時期だったなそういや。
桜見ずに穴と藪ばっか見てましたけど
進みだすとすぐに踏切が現れます。
敦賀港線(つるがこうせん)
日本海側最古の鉄道であるこの敦賀港線(当時は北陸本線)は2009年に現役を退いた休止線です。
踏切とはいえ、線路の両側にフェンスが張られているのは違和感すごいですね。
いつか復活する日は来るんでしょうか・・・。
ちなみに敦賀新港線はこの路線の支線ですよ。
ここからは拡幅された区間になります。
正直、ここからが厄介なんですよ。
何せこの辺りからは町の形が戦前戦後で全く変わった区間。
古地図を確認する限り、おそらくこの道だろうということしかわかりません。
まぁ連続性から言ってもここは間違いないと思われますが。
1本目の大きな道と交差します。
この道は主要地方道なんですが、あまりに影が薄いのでここに紹介しておきましょう。
福井県道36号敦賀港線(つるがこうせん)
敦賀市内の県道はこれで全部紹介しました。
国際貿易港である敦賀港へのアクセス路だったんですが、現在は港の拠点が移動したので金ヶ崎緑地へのアクセス路となっています。
こういうのもちゃんと対応させた方がいいんじゃない??
2本目、そしてここが疑惑の交差点。
普通なら直進の一択なんですが、地図を見ると悩む要素が満載です。
なぜならこの1本隣の道には、こいつがいるのです。
わかんないよね(笑)
これは現在、敦賀市立博物館となっている建物。
現在、立て直し真っ最中です。
しかし問題は博物館ではなく、その元となった建物。
大和田銀行(おおわだぎんこう)
北陸で初となるエレベーターを備えた近代建築の粋を集めて作られた本店です。
銀行とは大概の場合大通りに面して作られるもの。
先ほどの道ではなく、こちらに正面玄関が向けられているということはこちらが幹線だったということでしょう。
なかなか推理が必要になりました。
上の写真の突入口となる福井県道36号との交差点がこちら。
道の広さは後年の道の重要さで拡幅されたものなので参考になりません。
敦賀市の過去の重要施設はこの筋に集中しています。
ただ線形が微妙なんだよなぁ・・・。
しかし状況的にはこちらの方が旧国道として相応しいかと思います!
疑惑の交差点から1本市街地側のこちら。
これが本来の交差点でしょう。
ノスタルジック!!
この道は現在、「博物館通り」としてみなと敦賀の観光資源として整備されています。
もしご興味ありましたら足をお運びください!
素敵なカフェもあるよ!
歴史的な建造物が軒を連ねるエリアの先は右折のみの交差点でした。
これ、おそらく国道時代からの名残じゃないかと勝手に思っています。
なぜならここを右折することで・・・、
さっきの道に復帰!!
正直この辺りの旧国道が一番怪しい・・・。
古地図なんかでもかなりあいまいに書かれてる区間です。
困ったやつだな・・・。
ここが旧敦賀港、最初期の港で現在は漁港となっています。
奥に見えるのは敦賀の港のランドマーク、港大橋(みなとおおはし)。
港はここから徐々に東に移動し旧国道8号第5弾で紹介したあの場所へ移動しました。
規模はもう何10倍にもなっていますからね。
橋を渡ると不規則な交差点、国道8号の前身はここを左折します。
直進すると気比の松原に至り、鹿蒜道はこちらが正着となりますね。
ここからは一路南を目指します。
ここは敦賀市内では「旧市街」と呼ばれる地域です。
敦賀市最大の河川である笙ノ川(しょうのかわ)の東岸地域を旧市街、西岸を新市街と呼ぶことが多いのですが、やはり旧市街には歴史ある道も多いです。
最近敦賀市内の探索少ないので、久しぶりの登場となった福井県道225号敦賀美浜線。
何を隠そうこの道、旧国道27号だったりします。
旧国道同士の交差点・・・。
そう見るとただの交差点も見る目が変わってきますね。
ここから再び市内の交通から少し外れた場所を走る旧国道8号。
交通量も少なく、写真が撮りやすいです(笑)
ただなんか・・・、
先行きが・・・、
ヤバいような・・・
ぐふぅ!!
笙の川の支流である木ノ芽川(きのめがわ)に行く手を阻まれた旧道。
ここからは地図を読み解く力が必要となってきます。
敦賀市史のミステリーを地図から読み解け!!