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この道往けば act2

戸ノ口坂

2019.12.15 03:11

朝倉街道(あさくらかいどう)

最近近場ばっかりでこの街道をしばらく放置してましたが、決して忘れたわけではございません。


中でも朝倉街道の3つの峠、このうち一つにまだ触れていないというのはいただけない。

金谷峠榎坂峠、そして最後のもう一つ、

戸ノ口坂(とのくちさか)

場所はここ!

3つの峠の中でもセンターポジションをとる戸ノ口坂。

どんな姿を見せてくれるのか・・・。

それでは行ってみましょう!

ここが今回のスタート地点。

遠征が多かったので久々の登場となります。

鯖江市(さばえし)

めがねの町です。

鯖と言いつつ海に面してないのもチャームポイント!


そして今いる道はここのところよく出てくるこいつ。

福井県道18号鯖江美山線(さばえみやません)

あんなのこんなのに接続した後、金谷峠を越えていきます。

県道18号はこの交差点を右折ですが、僕の今日の目的はそちらではない。

左折です!!

福井県道25号福井今立線(ふくいいまだてせん)

今立というのは平成の大合併で旧武生市(たけふし)と合併し、現越前市を構成する自治体です。

2007年までは今立郡今立町(いまだてぐんいまだてちょう)という独立した町でした。

これにより今立郡所属の町は池田町(いけだちょう)、ただ一つとなっています。


ちょっと話がそれました。

なにはともあれ、北上を開始します。

例年より降雪が少なかった福井県ですが、流石に1月の探索ではこれくらいの雪は見られます。

峠探索に安全運手は必須です。

霊峰白山(はくさん)を要する福井県嶺北地域は白山信仰が盛んで、多くの白山神社があります。

小学校の時登ったなぁ。

素晴らしい景色だったのを覚えています。

星降る夜というのを体感したのもあれが最初で最後かも。

いかにもといった峠の始まりの予感。

いよいよ、核心部へ突入できそうです。

さて、気合い入れていこう!!

駒止さん現役ですか!

いいじゃないか。

最近見なくなってきた峠風景です。

なんかこの駒止ってやつ好きなんですよ。

ガードレールより味がある気がする。

途中いかにも頼りなさげな感じで林道が分岐していました。

坂下林道(さかしたりんどう・レポ未)

県営林道のようで、改良もされているそうです。

いずれ行ってみようかなぁ。

そして連続して分岐するこの道。

後述しますが、この道こそ本来の戸ノ口坂へ至る道。

勘の鋭い方ならもうわかるでしょう。

県道の戸ノ口坂は・・・、

ほらほら覗いてるよ・・・

戸の口トンネル(とのくちトンネル)

そう、この峠も他2つのご多分に漏れずトンネル峠となっています。

今回はその下見もかねての探索、まぁジャブですよ。

春のうちに先ほどの道、攻めたいなぁ・・・。

お!石碑!!

と思いましたが、これはトンネルの竣工記念碑であまり面白い内容ではありませんでした。


と、ここでちょっとした出来事が・・・。

さぁ写真を撮ろうと車から降りたら後ろからお爺さんが話しかけてきました。

それもやや怒気を孕んだ形相で。

別に石碑やトンネルを撮影するのは私有地で写真撮ってるわけじゃないので、問題になるとも思えない。

怒られる筋合いはないはずなので、努めてにこやかに対応しました。

するとおじいさん、

「おめえも死人を面白がって撮りに来た類か!?」

凍りつく僕の笑顔。

予想だにしない角度からの攻撃にかなり怯みました。


しかし僕はもちろんそんな事情はつゆ知らず来ているわけなので、僕の目的を話すとお爺さんも納得されていろいろお話が聞けました。

まず、僕が間違われたのは心霊スポットの写真を撮りに来る若者たちだと思われた様子。

記憶に残っている方もおられるかと思います。

この地を舞台にした凄惨な事件。

この付近に住む28歳の主婦が絞殺され、このトンネル近くの空き地で頭部を激しく燃やされた状態で発見されたという痛ましい事件があったのです。

そんなこともあって、このトンネルは若者の間で「ガチに出るトンネル」と言われているらしい。

お爺さんはそんな若者が興味本位でやってくるのが許せないと話しておられました。

僕もそう思います。

ところでお爺さん、戸ノ口坂について何か知りませんか??

「詳しくは知らんが、近くにある刀那神社ってのは関係ある神社みたいや」
「あと戸ノ口坂のことをうちの親父は刀那坂とよんどったな」

ありがとう!お爺さん!!

次回探索の時はまずこの刀那神社に立ち寄らねばなるまい。


そして戸ノ口坂の名前の由来もわかりました。

恐らく古くはこの峠の呼び名は「刀那坂(となさか)」だったのでしょう。

その入り口の集落が「刀那口(となくち)」となり、それが転じて「戸ノ口」となったのでしょう。

最終的に峠の名前も集落名に合わせて「戸ノ口坂」となったと考えられます。

いやぁ貴重な情報、ありがとうございます!

やっぱ古老は大事ですね。

そうこうしている間にトンネル通過。

延長488m、さほど長いトンネルではありません。

現役で車なら。

そういえばここも久々になるかな。

遠征長かったからなぁ・・・。

福井市(ふくいし)

県庁所在地にもこんな一面はあります。


いや、逆にこのブログではこんな一面しか紹介してない気も・・・。

もちろん市街地もありますよ~。

福井市側の方がやや峠らしい道のりになります。

とはいっても短いですが。

冬の峠道もそれほど雪積もってなければ悪くないもんです。

大きめのヘアピンカーブ!

やっぱこれがないと峠道とは呼べません(自分基準)。

越前東部でよく見る光景です。

古い集落の多いこの地域、写真だけじゃ福井なのか鯖江なのか越前なのか分からなくなるほどよく似ています。

そして再び登場のこの交差点。

福井県道238号一乗谷朝倉氏遺跡東大味線
(いちじょうだにあさくらしいせきひがしおおみせん)

同じく朝倉街道の鹿俣峠へ至る道です。

こちらは冬季通行止めの為、現在は通行できないことになっています。


さてこれで今回のレポは終了。

続編へのプレッシャーが高まります。

今度はもう少し暖かくなってから、藪との戦いが始まりそうですね・・・。


以上、戸ノ口坂編