一光坂 前編
福井県道3号福井大森河野線
(ふくいおおもりこうのせん)
この道は福井県下最長の主要地方道(越県県道は除く)で、46.4kmの総延長を誇ります。
しかしその実態は嶺北西部の山村を繋ぐのが主な仕事で、あまり表舞台に出てくることはありません。
そして悲しいかな、上手いことルート設定しすぎたのか峠やトンネルも少なく、オブローダー目線でもいまいちパッとしない路線となっています。
しかしそんな県道3号の最大の見せ場が今回紹介する区間。
本格的な「峠」を見せてくれる数少ない場面です。
そしてそのピークにも素敵な物件が・・・。
それでは早速、レポスタート!
いかにも主要地方道らしい片側1車線の県道。
今いる地点は福井県道3号ですが、交差点より奥は別の県道となります。
福井県道115号殿下福井線(でんかふくいせん)
実はこの県道115号福井市内の有名な大通り「さくら通り」の一角を担う幹線だったりします。
同じくさくら通りの114号もしかりですが、こういうこともあるんだなぁ・・・。
そしてここを左折するのが目指す福井県道3号。
地図をご覧ください。
ね?
いい峠の予感!!
地図見るだけで期待が持てるぜ!!
この峠の名は・・・、
一光坂(いかりさか)
難読ですね・・・。
峠の向こうの集落名由来のようです。
やる気満々だなこの道は。
よし、そこまで気合入ってるんならやってやろうじゃないか。
かかってきやがれ!!
舗装のひび割れから草生えてるし・・・。
ど根性ですね・・・。
最所こそ細いですが、次第にセンターラインが復活してきます。
なんだよ、驚かすなよ。
のっけからあれじゃどうなることかと思うじゃないか。
でもすぐ狭まるけどな!!
弄んでくれるじゃないか。
この程度じゃ怯まないぞ!!
丁坂を思い出すな、この雰囲気。
ただ丁坂よりこっちの線形は・・・、
アグレッシブ!!
ヘアピン繰り返して登ります。
左上の道はもちろんこれから向かう先。
こういう風景大好きだ!!
豪快だなぁ。
ヘアピンというよりはいったん外に広がってから抉りこむように曲がるカーブ。
Ωカーブとでも言いましょうか。
ヘアピンの究極形の一つです!
気持ちのいい道だなぁ。
過去何度もこの道を通っていますが、実はなぜかいつも雨だったんですよね。
今回の探索で初めて晴れた一光坂を見ることができて、印象がガラッと変わりました。
晴れたときは素晴らしい道です!
雨だとやや陰湿か・・・。
こんなところで(失礼)田圃してる人いるんだなぁ。
つうか今の道トラクターとかで登ってたら相当迷惑だろうなぁ。
軽トラとかに乗せてくるのかな?
手作業ってことはないよなぁ・・・。
ここははらがたわ峠か。
伝説の九十九折れを髣髴とさせる道形。
いつも視界が悪かったので気づきませんでしたが、ここ素敵ポイントですね。
確認できるだけで3段の九十九折れが確認できます。
ヘアピン部はシンプルながら先を見通せる味のある構造です。
峠好きにはたまらない線形してるな!!
空が開けてきて標高が上がってきたことを感じます。
もともとこの辺りは福井市内西部では標高の高い地域。
一光坂の標高も482mとこの辺りではかなり高い部類に入ります。
勾配自体もなかなかのもの。
油断して吹かすと焦げ臭いにおいがします。
アクセルワークは慎重に!!
勾配が落ち着いてくるとあとはトラバース区間。
しかしこれが意外と長い。
いい場所を探っているようです。
稜線が低くなるいい場所を。
福井市がだいぶ遠くなりました。
越えた先も福井市内ですが、もはや別の町のような空気を感じます。
明治期から同じ村なんですけどね。
この景色とももうすぐお別れ!