story47.二つのものが融け合って生まれる新しい形
先日、カレンダー原画展が無事に終了しました。大勢の方にお越しいただき、心より感謝申し上げます。今年の10月には萬井宗子さんの写真展、11月にはパピエ認定講師4名による水彩展、そして今回の原画展と、この秋、連続して展示会を開催しました。どの展示会でも、複数の作家さん達が協力し合うことでさらに良い空気感が生まれ、いろんな作品が並び引き立て合うことでそれぞれの作品の良さがグッと高まる、そんな風に感じました。
1+1が2ではなくそれ以上になるようなことは、いろいろな場面で見られると思います。パピエのホームページにも提示していますが、パピエでは、「古民家とアトリエ」、「古きものと新しきもの」、「都会の便利さと自然の恵み」など、2つの相反するものをうまく調和させることで生まれる新しい魅力を大切にしています。また、妻の話では、水彩の世界でも「大胆な筆運びと繊細なタッチ」、「美しい光と深みのある影」など、異なる2つのものが出会うことで、さらに豊かな表現が広がっていくようです。我が家についても、藤井厚二の設計思想のもと、和と洋がうまく融合していたり、芸術性と合理性が適度にバランスしている部分が随所に見られます。それに加え、施主のニーズと建築家の思想が微妙に合わさっている感じもしています。施主である祖父の希望をできるだけ叶えつつ、一部は藤井厚二の意思をどうしても曲げずに貫いた部分が混在していて、完全に機能的ではないですが、何となく人間らしい愛着を感じる部分もあるように思います。パピエでは、このように二つのものが融け合って生まれる新しい形を“デュアルスタイル”と呼んで、皆さまの暮らしにご提案し、いろんな調和や分かち合う喜びを大事にしたいと考えています。
このたび、パピエのホームページをリニューアルし、このstoryページは私の独自ホームページの方に移行しました。今年はこれが最後の投稿と思いますが、来年以降もボチボチ書きためていければと思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。
Katsuji