Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

導体線径と再生周波数帯域

2019.12.18 05:30

オーディオケーブルにおいては、細い導体は高音寄りで太い導体は低音寄りとなります。

これは、スピーカーケーブルにおいても、RCA・XLRケーブルも、シェルリード線も、電源ケーブルも共通です。

どれだけ導体の純度が上がっても、線径0.2mmより高音域が再生される0.6mmはありません。

導体線径と再生周波数帯域の関係は、純度以前の根本的なことなのです。


純度の低い線径0.23mmの撚線の方が、純度の高い線径0.32mmの撚線より解像度が高く空間表現も上になります。

もちろん同じ線径0.23mmなら純度の高い方が良いと思いますが、あまり高純度を目指すと高額なうえに再生音にクセが付きそうで心配になります。

ただ、間違いなく、高純度でも的外れな導体線径のケーブルより、純度が低くても的確な導体線径のケーブルの方が音は良いのです。


そして導体線径と再生周波数帯域の関係は厳密です。

スピーカーケーブルにおいては、線径0.2mmから0.7mmの範囲で可聴域はカバーされています。

市販されている線径ですと、赤黒のスピーカーケーブルの線径0.26mmは鈴の音の消えゆく空間表現の帯域で、0.3mmがシンバルの「シャーンッ」の帯域。線径0.32がシンバルのアタック音「バッツシャーンッ」の「バッ」の帯域となります。

要するに間違いなく、0.26mmより0.3mmが、0.3mmより0.32mmが、0.32mmより0.35mmが再生音は低音域に移っていくのです。


家電に使用される一般的な電源ケーブルも昔からある赤黒のスピーカーケーブルも線径0.26mm×37本であることから、線径と再生周波数帯域の関係が近いことがうかがえます。





スピーカーケーブルの線径0.2mm~0.7mmが、RCA・XLRケーブルやシェルリード線においては、線径0.08mmから0.26mmにあたります。

コチラはさすがに線径0.08mmの単線ケーブルでの試聴はできませんが、段階的線径構成の撚線を何度も制作してたどり着いた、線径と再生周波数の関係です。

スピーカーケーブルの線径0.26mmが、RCA・XLRケーブルやシェルリード線では線径0.12mmにあたります。


ワイドレンジでバランスが良く、空間表現も豊かな低音域も再生させるためには素線径の細い撚線が最も良いのですが、本数が多くなるほど鮮明さは減退していきます。


線径を吟味した各線径1本ずつの段階的線径構成は、ワイドレンジでクセが無く、なめらかでバランスが良く、全体域鮮明です。

単線でも撚線でも複合線でも到達できなかった再生音であると思っています。