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100%信頼できる先生につく、ということ

2019.12.20 10:31

こういうお母さんや生徒は嫌われます。これが正しいとも思わない。ただ、こう思う、というだけです。


バレエでも、ピアノでも、声楽でも、なんでもそうですが、

先生がとっても大事。

先生との相性もあります。

同じお教室の子達との相性も大切です。

全てをひっくるめて、その先生を100%信頼できるか、が

成功のカギとなると思っています。

それは実際にお教室に通っている本人も、そして家族も。


「100%お任せする」というのは絶対服従とは違います。

自分の考えがまずあって、それにあう先生かどうか。

初めは何も事前知識がなければ全てお任せとなりますが

だんだんと知識が増えてきて、色々な情報も入ってきたりして、

「この先生、どうなんだろう?」と思ったときには、

現状以上を目指すなら、お教室変わった方が良いと思います。



こんなに頑張らなくていいんです!


うちの子はバレエをやっているので、バレエを例にとります。

まず始めたのは日本。5歳のとき。

家の近くの公民館で週2回。お友達と一緒に通うということで

半分は遊び、浅田真央ちゃんに憧れていて本当はフィギュアスケートを

やりたかったらしいのですが、そんな環境にはなく、バレエからやってみたら、

とはじめの一歩で始めたバレエでした。


そのまま3年続けますが、9歳からバレリーナを目指したい子のクラスに入れるとのことで、

一人で電車に乗って、学校帰りに週4でそのクラスに通い始めました。山あり谷あり、私も仕事

を始めたこともあり、朝から夜まで大忙しの日々。バレエは充実していましたが、そんな時に

事件が発生します。


舞台のリハーサル時に、頭にリボンをつける時、30秒の早着替えだったので先生方が着替えを

手伝ってくださっていました。その時、頭にピンが刺さったんですね。そのままリハーサル続行。

気が張っていますから、「痛い!」とは思ったけれどそのまま踊り、また次の着替えの時に

リボンを外した瞬間、なんだか背中がぬるっとした感じがして、触ってみたら背中血だらけだったと言ってました。


事故ですよね。お手伝いいただいていた先生も悪気があったわけじゃないし、私もそれに関しては

仕方ないと思います。ちょっとびっくりしたけれど、仕方ないことです。病院にもすぐに連れて行ってくださったので感謝してます。しかし驚いたのは、血を見てびっくりして涙目の子供と、付き添ってくださっていた先生と私のところに来られたトップの先生の第一声が「衣装は?」だったのです。

驚きましたが、これをきっかけに、海外でバレエをやることに考えが向いて行ったので、感謝もしています。


日本の教育のこと、環境のこと子供達の夢のこと、考え合せたら、一度海外に出てみるのも良いかも、という結論に至り、ニュージーランドに行くことにしました。ニュージーランドはイギリス連邦。英語で生活できるし、原発もない、教育水準も高い、ということで決めました。行ってみて感じたのは、「ここ?」 これが素直な第一印象。ワクワク感があまりなかった。普通に、日本と同じような感覚で、楽で楽しくて。でも、なんか違う。。。という感じでした。80%OK。


バレエ教室は、というと、オークランドでは1、2を争うお教室でした。クラシック、コンテ、ジャズ、盛りだくさんで楽しそうでした。でも、なんか違うんだよね、とずっと言ってました。テキスト見ながら教えるんですよね。教本に沿ってね。それとか先生が短パン履いて帽子かぶってクラシックのレッスンとか。それもNZスタイルなのかもしれませんが、なんか違う。


やっぱり、バレエやるならヨーロッパじゃない?ということで、ヨーロッパへ。

ヨーロッパ、どこでも同じだと思ってましたから、一度住んでみたいと思っていたベルリンへ行きたいと思いましたが、まずビザが取りやすいオランダへ。ここではコンセルバトワールの準備クラスに

入れていただきましたが、オーディションで不合格。「甲がないから諦めな」と言われました。

現状として、ヨーロッパの有名バレエ学校、スタイルが良くないと入れません。それから、甲が高くないと入れません。細くないと入れません。うちの子は全然向いてない、ってことになります。

クラシック向きじゃない、ってことです。それはわかってますが、夢を諦められない我が子。

オランダ人、結構割り切りが早いですから、12歳くらいまでにバレエ学校に入れなければ、他の道を探します。だから、それ以上の年齢の子向きの本気なバレエ教室が周りになかったんです。


なので、ドイツへ。ドイツの方がバレエ教室たくさんあるし、ベルリンにも住んでみたいし。

で、ベルリンのバレエ教室に通い始めました。最初の1ヶ月はよかったのですが、その後、

レッスン時間は夕方の6時から9時。遅い時には10時。当時12歳の子が17歳のお姉さんたちと同じレッスンを受ける。これは普通じゃないですよね。で、足はみるみるうちに太くなっていく。

なんかおかしいな、、、と思っていた時に、イタリアからバレエの先生がドイツに用事で来られた時に、「このレッスンおかしいよ」とこっそり教えてくれました。そしたら、そこの先生、バレエ経験があるわけじゃなくて、その昔は不動産業のスペシャリストだったそうで。それを聞いた瞬間、

やる気がすっかり失せました。

で、お教室かわり、やっと信頼できる先生に出会えたとましたが、ドイツのビザが下りず、再びニュージーランドへ。2ヶ月滞在後、またオランダへ戻る、という放浪生活を送りました。



オランダでは学校が楽しかったこともあり、バレエのレッスン時間が週4日、1時間ずつということもあり、バレエへの情熱は消えかかっていましたが、時々参加するイタリアの先生のワークショップを励みに、初のコンクール(本当に小規模)で優勝したことも支えになって、細々とですが、続けていました。イタリアでバレエできたら最高だね、とずっと思ってきましたが、ビザの壁を超えられずそのまま6ヶ月オランダに滞在。晴れてイタリアのビザを手にした時には嬉しかったです。念願のイタリア。ドイツで「このレッスンおかしい」とアドバイスいただいた先生の元へ。


まさにハッピーダンシングの3ヶ月。

ですが、あらら、、、また足がむくむく太くなってきました。「足が太くなるようなレッスンはおかしい」と言っていた先生のもとでレッスンしてるのに、足が太くなる、ってどういうこと?と

初めの?マークがつきます。100%信頼してたからこそ、頑張ってイタリアのビザ取ってきたはずなのに。信じたくない?マーク。2つ目の?マークは、その先生がレッスン中に電話に出ること。その都度レッスンがストップ。2時間のはずのレッスンが3時間4時間に。イタリアって、これが普通?

3つ目の?マークは、体重を量り始めたこと。思うように体重が減らない生徒に対し、「食べなきゃ痩せる」という指導。これは、ありえない。ちゃんと栄養取らずに踊ったら怪我に繋がるし、正しい栄養指導なしに「痩せなさい」「体重落としなさい」とだけ言うのは拒食症にも繋がるから、その子の人生を考えたらマイナスでしかない。

4つ目の?マークは、コンクール決勝の前夜、疲れと眠気でフラフラの子供を立たせたまま、1時間も明日の振り付けについて喋り続けたこと。その指導、って子供のためじゃなくて、ただ自分のため、私はちゃんと指導しています、という自己満足? 本当に子供のためを思うなら、「今日は早く寝なさい、ゆっくり休んで」となるはず。

5つ目の?マークは、、、もういいですね。

ということで、その先生が100%信頼できなくなり、お教室変わりました。


子供のレベル、親の知識などが変わってくると、今までは良いと思っていた先生やお教室が

合わなくなることがよくあります。これは何でも同じことです。先生は、自分のキャパ以上の生徒は

教えられない、テクニック的にも人間的にも。そう思っています。だから、なんか合わないな、と感じたらお教室変わっていいと思います。先生を信頼できないまま続けていても上達するはずないですから。日本では(イタリアでも)お教室変わるというと本当に極悪人扱いを受けたりしますが、そういう先生もおかしいと思います。生徒がお教室変わりたい、となるまでに、先生自身も、この生徒とは合わないな、と感じてるはずなんです。その子のためを思うなら、より良い先生を紹介するとか(ご存知のはず!)、「頑張ってね」とか言ってくださるはずで、無理やり引き止めようとしたり、他のお教室の悪口を叩きつけたりはしないはずです。


イタリアでお教室変わって3ヶ月。とても充実した日々を送っている我が子。身体も絞れてきました。体重のことは全く言われません。「しっかり食べなさい」と言われます。本気で正しいレッスンを続けていれば、身体はちゃんとできてくる、と。ご自分のレッスンに自信があるんですね。そうでなければ言えないことです。この先生に巡り会えて本当に幸せだと、今は心から言えます。でも、そうじゃなくなる日が来るかもしれない。その時はまた考えなくちゃいけないけれど、おそらく、このまま続けそうです。「ごちゃごちゃするのが嫌だったら、トップの人と付き合え」という指導。ピラミッドの上の方にいる方達ですよね。そうするためには自分も高めないと、そのためのレッスンだと、テクニックのことだけじゃなく、人間性までも高めてくれるような先生です。そして、「他のバレエ学校に合格したら、どんどん出て行って」という指導です。だからこそ、その先生を信頼できて、有名バレエ学校に通い始めた生徒は、学校が休みになると、この先生のもとに戻ってきてレッスンしています。ヨーロッパ各地の学校やカンパニーから戻ってきて、そういう先輩方がいらっしゃるというのも、生徒の励みになっているようです。

このバレエ教室の宣伝みたいになってしまいましたが、要は、100%先生を信頼できることが

レッスン受ける側にとってとても大事、ということです。レッスンで変わりますから。

私はバレエを少しかじっただけですが、たくさんの生徒さんたちを見ていて本当にそう思います。

先生が変わった途端に身体のラインも変わる、というのはよくあることです。100%の子供に良い先生、ということではなくて、先生との相性が大事です。合わなかったら変わっていいんです。


最初から、良い先生につければそれは本当にラッキーです。でも、小さい子にとっての良い先生と、

プロを目指そうと思う時の良い先生とは別。だから、先生が合わなくなってきたな、と思ったら、

誰にも遠慮することないです。自分を大事にして、何が大切なのかをよく考えて。人は好きなこと言います。周りの状況でいうことも変わります。気にしなくていいんです。大事なのは自分です。我が子です。もっとわがままでいい!