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Yasmine.Handworks

『わたしあなたをずっと探してました。』いりこ工作舎と川端淑恵さん

2019.12.20 12:56

なにか不思議な瞬間瞬間に出逢う人はいて、

私にとって、いりこ工作舎の川端淑恵さんもその一人。

今日は箕面の牧落駅近くにある『けんちくの種』さんで開催中の、彼女の個展へ。


・・・


五年前、大阪から車で2時間くらいかけて、兵庫県の山奥の廃校へ行った。


廃校カフェのライブのお手伝いが目的だったけれど、その日何よりも一番印象に残ったのは、

カフェの隅っこにそっと置かれた、木彫りのオブジェでした。


なにやら気になるその枠を覗くと、鏡に反射して、

緑色に塗られた葉っぱと、赤い小さなてんとう虫が映って見える。


『・・・・・・( ゚д゚)!!』

何これ〜〜〜〜!!!


そのオリジナリティと素敵なユーモアの衝撃で、鏡の’中のてんとう虫くんは忘れられない記憶に。

カフェのオーナーさんに作家さんのお名前を聞くのを忘れて、どれだけ後悔したことか。


インターネットで検索してもわからない。

むしろどう検索していいのかわからない。

[虫   鏡   映る]? 

いやいや。

[木彫り  兵庫県  山奥]?

いやいやいや。


女性?男性?どちらでもないひと?

若い人かしら?お年を召した方?

何してる人なんやろうー・・・


星の数ほどいる作家さんの中で、名前も知らないその人を探す作業は途方もなく、ずっとわからないままだった。


数年経って、ある日NPOの企画の仕事でお呼びしたのは、スティールパン奏者の山村誠一さんや山下ジュンさんたち。


その中のお一人とは初めまして。

Facebookで友人になってみると、

あれ? この方のタイムラインに流れているのは、ひと目見て以来忘れられない、あの木彫りのオブジェたちではないか?!


その時、あまりに興奮し過ぎて、

『わたし、あなたをずっと探してました!』

という感じのメッセージを送ったような気がして

今になって恥ずかしくなってきたけど。


川端淑江さんその人を見つけた時の感動は、すごかった。


その人の生み出す作品がその人を確かに語る、

ということの力強さを、深いところで実感した瞬間でした。


・・・・・


そんな数年を経て、ようこそわが家へいらっしゃい。


“ はんみょう “ とは、カミキリ虫によく似た虫の名前で、

人が近づくと一歩下がり、また近づくと一歩下がる習性があるのだそう。


『迷ったけど、やっぱりこの はんみょう にします。』

淑恵さんの個展は12/22(日)まで。

明日21日(土)の午後は、シマトネリコの木でスプーンを作るワークショップも開催されます。