36時間(1964)
36 HOURS
製作 : 1964年
監督 : ジョージ・シートン
出演 : ジェームズ・ガーナー、ロッド・テイラー、エヴァ・マリー・セイント、ウェルナー・ピータース
<DVD解説より>
1950年。アメリカ軍所属のジェフ・F・パイクは、同盟国の軍病院内で目を覚ました。彼は記憶喪失に陥っており、何も思い出すことができない。アメリカ人医師の診断によると、パイクの最後の記憶であるノルマンデイ上陸作戦についての詳細を思い出すことができれば、深層心理に潜む全ての記憶が蘇るのだという。しかし、彼はまだ真実を知らなかった。実際に彼がいるのは1944年のドイツ領内に作られた偽の病院であることを…。ノルマンディ上陸作戦の36時間前に繰り広げられる、ジェームズ・ガーナー演じるアメリカ軍将校と、ロッド・テイラー演じるドイツ人医師の巧妙な心理戦を描いたスリラー。ノルマンディ上陸作戦の詳細を引き出すための唯一の手がかりであるパイクを前に、手段を選ばないナチスと、虚偽と真実の狭間で揺れるパイクの熱く静かな戦いが幕を開ける!
連合軍の大陸反攻作戦の上陸地点を知るために、アメリカ軍の情報将校を捕らえ、驚きの方法で情報を引き出そうとするドイツ軍の諜報作戦を描くスパイサスペンスの傑作!本作は、派手な戦闘シーンがある訳でもなく、また時代考証なども今ひとつで、どちらかというと低予算の映画であると思われますが、話がすこぶる面白いのです。
ドイツ軍は、Dデイの上陸地点を聞き出すために米軍のパイク少佐(ジェームズ・ガーナー)を中立国で拉致してドイツ領内に護送。そして、人里離れた田舎に作った『偽の米軍病院』にパイク少佐を運び、そこで『戦争後の占領下のドイツ』を演出。出てくる医者・看護師・衛兵は全てドイツ人がアメリカ人に扮しており、そこでパイク少佐から『過去の出来事』として、Dデイの情報を聞き出そうとするものです。
よくテレビ映画の『スパイ大作戦』において、ミッション・インポッシブルのチームがこのようなトラップを悪人に仕掛けておりましたが、この映画では仕掛けられるほうが主人公です。
最初に見た当時は、純粋に面白いと思ったのですが、今にして考えると『何で上陸作戦の詳細を知っている者が(中立国とはいえ)のこのこ出かけていくのか?』とか『わざわざ手の込んだ大芝居をするよりもスコポラミンを射った方が手っ取り早いのでは?』とか突っ込みたくなりますが、まあそこは映画ということで深く考えないようにしましょう(笑)
パイク少佐(ジェームズ・ガーナー/声:御木本伸介)
ガーバー軍医(ロッド・テイラー/声:矢島正明)
アンナ(エヴァ・マリー・セイント/声:野口ふみえ)
オットー(ウェルナー・ピータース/声:島宇志夫)