Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

【BIG ROMANTIC JAZZ FESTIVALインタビュー】東京・青山を舞台にサーキット型フェスが始動する。

2019.12.26 02:14
2020年2月22日、東京の青山で新しいフェス「ビッグロマンティックジャズフェス」がスタートする。青山〜表参道に点在するライブハウスやクラブをライブ会場に設定するサーキット型のフェスだ。企画したのは青山のライブハウス月見ル君想フ。月見ル君想フは台北でもヴェニューを展開。Big Romantic Entertainmentを立ち上げ、台北と東京を音楽でつないでいる。その流れもビッグロマンティックジャスにはあるのだろう。フェスには遠い存在だった青山でなぜフェスを開催しようと思ったのか。月見ル君想フのタカハシコーキさんにインタビュー。

–––– 「ビッグロマンティックジャズ」は、どんなきっかけで立ち上がったのでしょうか。

 もともとBig Romantic Entertainmentでは、わりとインディーロックかシティポップバンドの色が強かったので、もう少しブラックミュージック寄りのイベントを作りたいと思っていました。特に今回も出てもらうシンガポールのネオソウルバンドThe Steve McQueensのTERRARIUMをBig Romantic Recordsからリリースできたことは大きかったです。彼らのように素晴らしいアーティストが埋もれないように、機会を作ってあげたいという思いが第一にありました。そして青山で何かやりたいとは、かなり前から思っていまして、近隣のお店といろんな相談をしていました。ただ実際にはみなさん忙しく、何もできないまま5年くらい経ってしまいまして、その間に自分は周辺のお店でイベントをやる機会があったり、繋がり的にも現実的にイメージができるようになってきたので、うちが主催で立ち上げることにしました。

–––– このサーキット型フェスの特徴を教えてください。

 東京の中心地のひとつ、青山表参道に世界各国からアーティストが集まって開催するインターナショナルフェス。渋谷や下北のように、音楽のメインシティではないからこそ、面白いアーティストを紹介できるフェスになります。そしてどのライブ会場も特徴的なお店ばかりそろっていて、ライブを観る環境も一味違うのが特徴です。

–––– アジアのアーティストも数多くラインナップされています。今後、アジアと日本の音楽シーンでの交流もさらに深まっていくと思います。アジアのアーティストたちの魅力とは?

 アジアのバンドは日本人にとっては欧米よりも身近に感じやすいところが魅力なのではと思います。実際多くのアジアのバンドが日本のバンドから影響を受けていますし。文化が近かったりするのに、エキゾチックで刺激的な部分もあるから魅力的ですよね。そして欧米と違って気軽に呼べるのが主催目線では魅力です(笑)。それは逆も同じで、日本のアーティストが出ていきやすいのがアジアなので、このフェスでの出会いが日本のアーティストのアジア進出につながれば良いなとも思います。

–––– 2020年2月に初開催されます。この時期に決めた理由は?

 いろいろな理由が重なったのですが、ひとつは冬なら他にあまりフェスやイベントがかぶることが少ないので、客割れしにくいということ、もうひとつは東南アジアがフェスシーズンで、この時期だと欧米のアーティストを呼びやすかったという点です。欧米のアーティストは一緒にアジアを周るツアーが出来たほうが都合が良いはずなので。日程に2が並んだのはたまたまです(笑)。

–––– 青山というエリアでサーキット型フェスを行うという意義をどう捉えていますか。

 サーキットフェスでは会場同士が離れていて、その間にいろんな魅力的なお店があります。実はサブテーマは街歩きでして、その街歩きを楽しくできるように、オリジナルマップを制作しています。ネットのマップよりもワクワクするマップを作って、お客さんが当日マップを片手に街を回ってもらえたらと思っています。おしゃれで行きにくい街とか、敷居が高いとか、よく聞く青山のマイナスな印象があるのですが(笑)、それをもう少し身近で行きやすい存在にすることにつながればと思っています。

–––– ビッグロマンティックジャズと「ジャズ」をイベントのタイトルにした理由は?

 最近の音楽って、本当にたくさんの音楽がジャズから影響を受けて、その要素を持っていると思っていて、いわゆる「ジャズ」という言葉では定義できなくなっていると日々感じていまして。それもあって、実はジャンルのジャズに寄せる気はまったくなくて、むしろ先に上げた渋谷、下北沢とは少し違うという意味や、ロックポップスではないという意味をジャズという言葉に込めました。ジャズフェスという枠組み自体も壊してもっとオルタナティブなものを作っていきたいなと思っています。

–––– ライブハウスだけではなく、今後は飲食店などの参加もあり得るのですか。

 やっぱり青山の飲食店ともっと何か一緒にやりたいという思いはあります。今回はお客さんが街を楽しんで回ってもらって、青山の飲食店を利用してくれたらそれで良いなと思っています。今後もっと広がりが持たせられるなら、それも是非と思っています。

–––– この日、どんな体験をしてもらいたいと思っていますか。

 ワクワクする音楽体験です。ただ聞くだけではなくて、音楽を聞く環境や聞き方自体を楽しんでもらうこと。そして、用意されたアクトを受動的に観るだけではなくて、積極的に参加してもらうこと。そしてその場で何かが生まれる瞬間に立ち会って、人と共有すること。それをしていただくための、さまざまな仕掛けを用意しています。

–––– 今後も継続的に開催していくことを想定しているのですか。

 来年以降も続けて行きたいと思っています。もう次回のラインナップも思い描いていて、実はひとり超大物歌手に打診しているところなんです(笑)。まだどうなるかまったくわかりませんが、是非楽しみにしていてください。でもまずは来年(令和2年)2月22日皆様のお越しをお待ちしています!

BIG ROMANTIC JAZZ FESTIVAL

開催日:2020年2月22日(土)

会場:CAY、南青山MANDALA、WALL&WALL、月見ル君想フ、銕仙会、COMUMUE

出演:山下洋輔、Chara + Kan San、YAKUSHIMA TREASURE(水曜日のカンパネラ×オオルタイチ)、臼井ミトン、F.I.B JOURNAL、YOSSY LITTLE NOISE WEAVER、Yasei Collective、Sun Rai(AUS)、Sam Gendel(USA)、Stars and Rabbit (IDN)、The Steve McQueens(SGP)、林以樂(TWN)、Power Milk(CHN)、MKS(KOR)、ほか