一度見たら忘れられない! まさにアートな勝龍寺の“切り絵”御朱印
あけましておめでとうございます!
令和初のお正月、いかがお過ごしですか?昨年に引き続き、今年も長岡京市のさまざまな魅力を発信していきたいと思いますので、みなさまSENSE長岡京をどうぞよろしくお願いいたします。
さて、お正月といえば初詣ですよね。寺社仏閣にお参りしたら、お参りの証としてぜひ御朱印もいただきましょう。
今回はとっても珍しい切り絵の御朱印がいただける勝龍寺をご紹介します。また、御朱印や御守りなどのデザインを手がける切り絵アーティストのKAMIKOさんにもインタビューしてきました!“マインドフルネス切り絵”や寺ヨガ体験、オリジナルハーブティなど魅力満載でお届けします~
ぼけ封じ観音様でおなじみの勝龍寺へお参り
まずは2020年の健康を祈願♡
勝龍寺は平安時代、大同元(806)年に空海が開基したお寺。もともとは「恵解山青龍寺」という寺号でしたが、大干ばつ・大飢饉の年に住職の祈祷により雨が降り、龍神に勝ったという逸話から「勝龍寺」と改名されました。
本尊は鎌倉時代に作られた十一面観音。国の重要文化財に指定されていて、8月18日の観音大祭と、11月第2日曜の「ガラシャ祭」の時に御開帳されます。
(CAP:ぼけ封じ観音様)
本堂の左側にあるのは、ぼけ封じ観音像。こちらの観音様は、西日本ぼけ封じ三十三ヶ所霊場の第三番霊場、ぼけ封じ近畿十楽観音霊場の第三霊場に指定されていて、「びんずる尊者」像をなでた手で自分の悪いところをさすると良いんだそうですよ。今年一年の健康を願いましょう♪
1月1日~13日はお正月限定の切り絵御朱印がGETできる
お正月の期間限定でいただけるのがこちらの切り絵御朱印(1000円)。勝龍寺を象徴する龍に、福を招く布袋様がまたがっている可愛らしいデザインです。(絵柄はプリント)
また、御朱印に使われている紙には「紙の神様」がいる福井県越前市の手すき越前和紙を使っているそう。手すきの和紙特有のサラサラとした質感に思わずうっとり。おまけにとっても丈夫なんだとか。
この御朱印は1月1日~13日までの限定授与なので、初詣の際にはぜひチェックしたいですね!
切り絵でデザインした御朱印帳や御守りなどの授与品にも注目!
こちらの御朱印帳(2000円)は、越前和紙の職人さんの手仕事で一つ一つ丁寧に作られたもの。龍とガラシャの切り絵が越前和紙でコーティングされています。
他にも勝龍神御守(800円)は珍しいカードタイプのお守り。自分の願い事を御札に書き込んで肌身離さず持っていると願い事が叶うかも?緑色は安らぎや健康、青色は仕事やリラックスなど、色によってご利益が違うので、自分に合ったものをチョイスしてください♪
実は、これらの御朱印や授与品などのデザインはすべて切り絵で作られているんです!
その切り絵を手がけているのが、切り絵アーティストのKAMIKOさん。
オンリーワンの御朱印帳を手がけるのは切り絵アーティストKAMIKOさん
思い立ったが吉日!切り絵から広がる出会い
副住職の奥さんで切り絵アーティストのKAMIKOさんにお話を伺いました。看板娘の美月ちゃんも一緒に来ていただきましたよ♪
――本日はよろしくお願いします。
まずはメインでご活動されている切り絵についてですが、切り絵を始めたきっかけは何かあったのでしょうか?
以前に美容部員として働いていたことがあり、その当時は、2店舗の店長を務めるなど激務の日々を過ごしていてそのうち、心身ともに疲れてしまい退職したんです。そこから2012年に、偶然テレビで切り絵作家さんのドキュメンタリー番組を見て、「こんな世界があるんだ」と知り、翌日に切り絵の本を買って始めました。
――思い立ってからの行動が早いですね(笑)
そうなんです(笑)まずやってみよう、から入りまして。
地元の宝塚で地域情報誌の編集や営業をしていたんですけど、そこで出会った人やお店など宝塚の魅力を切り絵で表現したいと思い、29歳の誕生日に初の個展を開いたんです。それがきっかけでフリーで切り絵の活動を始めました。
そして、ご縁があり2015年に宝塚の清荒神(きよしこうじん)の参道にアトリエ兼ショップをオープンしました。
実は清荒神は勝龍寺の本山にあたるお寺なんですよ。アトリエでいろんなアーティストの先生を呼んでワークショップを開いた時に、現在の夫である勝龍寺の副住職と出会い、2017年に結婚し、2018年の春から長岡京市民になりました。
――切り絵に始まり、アトリエに、ご主人にと素敵な出会いが重なったんですね!では、勝龍寺に来てから切り絵の御朱印を始められたのですか?
そうですね。切り絵の御朱印もですし、お寺でのさまざまな体験や御朱印帳の販売も「じゃあやってみよう」ということで始めました。
新しい試みとしての切り絵やヨガ体験
体験を通して内側から自分を見つめなおす
――切り絵の御朱印や体験も、お寺にとっては新しい試みだったのですね。こちらでは切り絵の体験もできるということですが、体験ではどんなものを作るのですか?
切り絵はガラシャの絵柄のものと梵字の2種類あります。この下絵(写真左)の黒い部分に沿ってカッターで切り抜いて、裏から好きな柄の和紙をあて、背景や着物の柄に仕上げると完成です。
切り絵の体験はだいたい2時間から2時間30分ほどです。切り絵の体験は2018年の春頃から始めて、遠方から来られる人もたくさんいらっしゃいますよ。
――絵柄自体はシンプルですが、実際にやってみると集中力がいりますね…!没頭して時間を忘れる…という点では写経に近い感覚でしょうか
そうですね、手を動かしていると“無の状態”になるので、「マインドフルネス切り絵」という風に言っています。私自身、娘を出産して自分自身を見つめる時間がなかなかとれなかったんです。そうすると日々のことに追われてしまって、やりたいことができなくなってしまうとストレスも溜まるし、自分じゃなくなるというのを感じていました。
そういった人たちが、現実から少し離れたお寺という空間で、自分と向き合う時間を作ることで感覚や心がリセットされ、元の現実に戻った時に見える世界や感じ方が変わっていることを実感してもらえたらと思います。
■切り絵体験INFO■
予約:電話、メールshoryuji.temple@gmail.comにて随時受付 ※1週間前までに要予約
料金:3300円
所用時間:2時間~2時間30分
定員:15人(1名から予約可能)
持ち物:めがね(必要な方)
――お寺でヨガをする“寺ヨガ”というものも人気だと聞きましたが、ヨガの体験はどんな感じなのでしょう?
ヨガは義理の妹が講師をしていて、毎週火曜と土曜に本堂でやっています。こちらも切り絵と同じように、呼吸を意識して体の内側の声を聞くことが目的ですね。こちらは1時間くらいの体験で、太陽礼拝や月礼拝、星座にちなんだポーズをゆっくり時間をかけて行います。
体験の後は勝龍寺のオリジナルハーブティをご用意してますので、心も体もクールダウンしていただけれたらと思います。
また、新月と満月の日に開催している「月テラス」という、月ヨガと星座切り絵のイベントも開催していますので、ヨガと切り絵を一緒に体験したい方におすすめですよ。
■寺ヨガ体験INFO■
予約:電話、メールshoryuji.temple@gmail.comにて受付 ※1週間前までに要予約
料金:1500円
時間:毎週火曜・土曜/10:30~(約1時間)
定員:7人
持ち物:動きやすい服、タオル
■月テラスINFO■
予約:電話、メールshoryuji.temple@gmail.comにて受付 ※1週間前までに要予約
料金:3300円
時間:1/11、1/25、2/9、2/24、3/10、3/24 11:00〜13:00
定員:7人
持ち物:動きやすい服、タオル、ドリンク
――切り絵やヨガなど、これまでお寺に興味がなかった人たちも、お寺に足を運ぶきっかけになりそうですよね。
長岡京市は2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」の放送をきっかけに観光客の誘致に力を入れていますが、KAMIKOさんは何か明智光秀にちなんだアイテムの制作を予定されていますか?
これまでに細川ガラシャをモチーフにした切り絵作品を多く制作してきました。そのこともあり、全国から光秀やガラシャのファンの人達が、インスタグラムなどを見て切り絵体験に来てくれたりもしています。大河ドラマ放送をきっかけに長岡京市に来た人に楽しんでもらえる場所の一つになればいいかなと思いますね。
これから、明智光秀の御朱印や切り絵体験も考えていく予定ですよ。
――大河ドラマに向けての制作、楽しみにしています!
最後に、切り絵体験の醍醐味は何だと思われますか?
切り絵体験をしていただく人の個性や内面が切り絵に表れてくるところですね。同じ図案で作っていても、完成した切り絵は個々で全く違う雰囲気になるんです。色使いを見ていてもその人の心理状況や内に秘めているものが分かるので、アートセラピーみたいな感覚でもありますね。
京都にはたくさん大きなお寺があって観光に訪れる人も多いですが、ここは小さいお寺なので、その身近さや体験ができる点を生かして、人とのつながりや心の豊かさを感じられるHYGGE(ヒュッゲ=満ち足りる、という意味)なお寺を目指しています。
――魅力たっぷりのお話、ありがとうございました!私も時には自分の声に耳を傾けてみようと思います!
お土産も忘れずに♪
ティータイムに欠かせないハーブティ&クッキー
勝龍寺にお参りしたら美味しいお土産も忘れずに♪
こちらはバスハウスさんとコラボしたハーブティ(各800円)です。右から「ガラシャの面影」、「美しき調和」、「ぼけ封じ観音」です。パッケージにはもちろん、KAMIKOさんが制作された美しい切り絵があしらわれています。
「ガラシャの面影」(写真)には明智光秀の家紋である桔梗をイメージしたハーブ“マローブルー”を配合。お湯を注ぐと青から淡い黄色に変わるので目でも楽しめます。
「美しき調和」は、新元号・令和の英語名「ビューティフル・ハーモニー」にちなんで名付けたそう。ローズヒップやハイビスカスなどを配合し、体を温める効果があるそう。妊婦さんでも安心して飲めますよ♪
「ぼけ封じ観音」は、オレンジピールやローズマリーを入れ、お年寄りでも飲みやすいようにお茶に近い味わいになっています。
同じくバスハウスさんとコラボした「布袋さんのクッキー」(3枚入り350円)は、レンコンとショウガの豊かな香りが特徴。愛らしい布袋様の姿にこちらも笑顔になりますね。ハーブティのお供にぴったりの一品です。
みなさんも新しい一年の始まりに、勝龍寺へお参りしてみてはいかがでしょう?
■■INFORMATION■■
勝龍寺(しょうりゅうじ)
電話:075-951-6906
場所:長岡京市勝竜寺19-25
時間:9時~16時
アクセス:JR長岡京駅から徒歩10分
駐車場:なし
★セットで立ち寄りたい 今注目の“勝龍寺城”★
勝龍寺に参拝した後は、応仁の乱の頃に、この勝龍寺の寺内町が発展して原型がつくられた、勝龍寺城の見学もお忘れなく!
明智光秀を主人公とした大河ドラマ「麒麟がくる」の放送開始もいよいよ目前。この勝龍寺城は明智光秀ゆかりの城として注目が集まっているんです。昨年秋にリニューアルしたばかり。勝龍寺から徒歩1分の距離なので、合わせてお立ち寄りください♪
※12/28~1/4は休館しているのでご注意ください
リニューアルの詳細についての記事はこちら
★どれも見逃せない! オリジナリティあふれる御朱印たち★
他にもまだまだ、オリジナリティあふれる御朱印をがいただける寺院が長岡京市にはありますよ。ぜひこちらも合わせてごらんください!