2017年 あの夏の日 1
2019.12.30 06:18
2017年
あの夏の日。
身体にフィットした紺色のスーツは
私の不安と期待が混じり合った気持ちを
スッと消してくれた。
車窓から見える世界。
時間とともに移り行く景色が広がる。
不思議だね。
右から左へ流れていく景色は、
ビルが並ぶ風景から
のどかな田園が広がる風景に変わっていった。
ふと思った。
「何年ぶりだろう。東京に行くのは。」
そして3時間後
私の乗った新幹線は
最終目的地 "東京駅" に到着した。
バッグを握りしめた私は
夏のせいか
ほのかに手に汗を感じた。
そして、
高鳴る胸の鼓動とともに
ホームに降り立った。