首都ではないが重鎮なニューヨーク!大使館イベント参加で知ったニューヨークの外交の現場!
みなさまこんにちは!ニューヨークでコーリビング(Co-living)ビジネスを展開する「Crossover」のプログラムで2か月間のニューヨーク滞在中になんとかインスピレーションをもらおうとしている河野智立です。
実は日本では、首都が法律で明確に決められていないないことを知っていましたか!?
自分は知ったとき少しびっくりしました。日本では首都建設法が1956年に廃止されて以来、明確に首都は決められていません。
話をアメリカに戻しますと、アメリカの首都はご存知の通り、ニューヨークではなくワシントンD.C.です。
そんな首都ではないニューヨークですが、経済・金融はもちろん政治的にも、とても大事な役割を持っています。
今回はニューヨークにある、とある国のオフレコードイベントに参加して駐ニューヨーク大使や現地で活動するNGO・NPOの方がシェアしてくれた最新の国際外交の現場情報を仕入れてきました。
今回のイベントは原則オフレコードイベントだったので国名などは公開できませんが、みなさまにできる限り「おもしろい」ニューヨークならではの外交裏話をお届けしたいと思います。
それでは、こんな調子でどうぞ一席お付き合いください!
アメリカの首都ではないが世界の首都!?めちゃくちゃ忙しい駐ニューヨーク大使館事情!
この話は参加したイベントのお国の大使がおっしゃっていました。
当国の対米事務は、主に駐ワシントンD.C.大使館が担当し、駐ニューヨーク大使館はニューヨークや周辺各州事務以外にもっと大事なミッションを持っています。そして業務の忙しさでは、対米事務を担当する駐ワシントンD.C.大使館を超えるほどです。
タイトルで分かった方もいると思いますが、駐ニューヨーク大使館が果たすそのとても大事な役割とは「対国連事務」です。
国連本部があるニューヨークは年間を通してさまざまな会議が開かれ、そのたびに各国の首脳、大臣、各種長官らが集まります。
会議自体はもちろん、さまざまな国を巻き込んだ交渉進行、そして会期中に国連議場外でもさまざまな公式・非公式ミーテングが開かれます。
そんな年間を通して「多国間」で進める複雑な国際外交の現場があるニューヨークの重要性は言うまでもありません。
一外交官としてもニューヨークを任されることは信頼の証です。自国の事情・国際情勢・多国間関係など、常に変化しつづけるシチュエーションに普通の駐地以上に気をつけなければいけない駐ニューヨークの外交官は、高度なスキルと経験が問われます。
外交の現場にもレバレッジ!?ニューヨークでソフトパワー外交を最大に発揮するには?
「私に支点を与えよ。そうすれば地球を動かしてみせよう。」───アルキメデス
これはアルキメデスがテコの原理を説明するときにつかった有名な言葉です。現代においては物理の世界のみならず金融の世界で広く「レバレッジ」として株、先物、為替、仮想通貨まで応用されています。
そんな一見外交の世界とは関係ないレバレッジですが、ニューヨークを支点として世界規模で外交のソフトパワーを拡大する方法を、今回のイベントでニューヨークで活動するNGO・NPOの方がシェアしてくれました。
政府関係者の国連の会議の参加はもちろん、ときにはNGO・NPOとしての参加も大事で、特定の分野で専門性をもつNGO・NPOの意見が重宝されることも多くあるようです。
そんなNGO・NPOが実践している外交ソフトパワーのレバレッジのかけ方とは、自国のみで活動したらアクセスできなかったリソースを、国際都市ニューヨークで活動することにより最大限有効に資源を使い自国を世界の舞台に出すことです。
たとえば地中海の難民支援ではもちろん実際のオペレーションはニューヨークでは行われませんが、ニューヨーク現地でビジネス界・政治界で活躍する自国国民・外国人とうまく連結を取ることで、少ない予算でも多くのプロジェクトを成功させたことが過去に何回もあるようです。
そのほかにニューヨークで活躍する他国のNGO・NPOとの連携やニューヨークのメディア力も世界屈指です。
自国が国際的に協力的であり国際社会の友だちであることを「ソフトパワー」で世界と交流するNGO・NPOの動き方はまさにニューヨークを支点にして最大限の力を発揮しています。
真面目な一面も魅力的!ニューヨークにギャップ惚れ!
ジャズやヒップホップ、そして様々なカルチャーや世界の流行を牽引していくニューヨーク。
文化豊かな一面と見る人をワクワクさせる街でありますが、そんなマンハッタンの一角に、ど真面目な外交と国際情勢を日々心配している人がいると知るだけでやっぱりこの町の凄さを感じます。
人それぞれ興味を持つ分野は違うと思いますが、ニューヨークに点在する多数のエスニックレストランのようにどんな真面目なトピックでもこの街はさまざまなニーズに応えてくれます。
もしここで次の旅先がまだ決まらなければ迷わずニューヨークに来てください。僕が胸を張ってお勧めします。