蓮根は穴のところが旨い 2020.01.01 07:10 【wording】昨年の暮れからこの言葉に悩まされている。阿川弘之が「読売文学賞」を受賞した『食味風々録』のなかで、内田百聞が「蓮根は穴のところが旨い」と言っていると。……このことは百聞の押しかけ弟子であった中村武志の『掘立て小屋の百閒先生』の中に収録されているとのことだ。それを受けて、阿川は「ビールは泡が旨い」と言っている。 下戸なのでビールの味が分からない。だから、泡のことにまでは気が回らない。蓮根の穴……。この穴が旨いのか?熊本の「辛子蓮根」の立場はどうなる?旨いとされる穴に詰め物をしちゃっている。これは間違いなのか?竹輪もそうか?アレが旨いのは穴のセイか?ダンキンドーナツのあの穴がおいしさの秘密なのか?空芯菜の茎の虚ろもそうか?じゃ〜、五円玉はどうなる。あの穴もオイシイのか?これって百聞先生は、仏教やサンスクリットの「空」に通じさせているんじゃないかな?「空」こそが中心であり真理であるとかなんとか。知らんけど。