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「第二の家」ブログ|藤沢市の個別指導塾のお話

東大からプロゲーマーへ。『世界一のプロゲーマーがやっている努力2.0』から学ぶこと

2020.01.06 15:05


叶えたい目標があるのなら、


「適切なものを適切な量適切なやり方でやることが大事」という話を子どもたちによくします。


努力の仕方の話ですね。


具体的に言えば、明日実施される中学3年生の数学のテストで100点を取りたいときに、小学生の範囲のワークをひたすらやることはあんまり効果的じゃないということです。なんとなくイメージつきますでしょうか。


じゃあどんな風に頑張ればいいのか。


その答えのヒントが書いてある本が、プロゲーマーのときど氏によるこの『世界一のプロゲーマーがやっている努力2.0』です。


本日は、この本の紹介をしていきますね。



ときど氏って誰?



「東大に受かる」努力ではもう勝てない。


こんな帯の文句に惹かれて僕はこの本を手にとったわけですが、この文言、「東大に受かる」努力を知らない人が書いていたら、ただの負け惜しみになっちゃいますよね。


そこいくと、この本の著者であるときど氏は東大卒のプロ格闘ゲーマー。大いに言う資格ありというわけです。個人的には、努力2.0の中身よりも、その異色の経歴に興味があって、この本を購入しました。


もうとっくにそういう時代でもないとわかっているのですが、大人たちだけでなく子どもたちだって「え、東大卒なのにプロゲーマー!」と驚く方が多いでしょう。まぁ、だからこそ、この帯の文言がキャッチーな見出しになるわけですが。この本と著者が持つその衝撃さが、子どもたちに進路の話をするときの一つの良い教材になると思って購入しました。


当たりでした。


もちろん中身も良かったので、ネタバレにならない程度にその内容を紹介していきたいと思います。



世界一のプロゲーマーがやっている努力2.0の感想



まず、はたして努力2.0とはなんなのかということについて。これはきっと本の裏にも書いてあるし、ネタバレにはならないでしょうという判断の元で書き進めます。考えが浅かったらすみません。


ストリートファイターというゲームにおいて、世界大会でコンスタントに結果を出し続けるときど氏が、自身の挫折を経て気付いた「努力2.0」。そこには6つの法則があるといいます。


  1. 努力1.0 勝ちにこだわる →努力2.0 「負け」の中に答えがある【反復の法則】
  2. 努力1.0 一人でやる →努力2.0 ライバルは「敵ではない」【環境の法則】
  3. 努力1.0 情熱だけで乗り切る →努力2.0 心に「負荷をかけない」【メンタルの法則】
  4. 努力1.0 己に打ち勝って続ける →努力2.0 頑張りは「いらない」【継続の法則】
  5. 努力1.0 レールにそって生きる →努力2.0 嫌なことは「やらない」【Whyの法則】
  6. 努力1.0 人と自分を比較する →努力2.0 「自分史上最強」になる【地力の法則】


おお、とってもシンプル。


なんとなくそれぞれイメージがつくと思いますが、法則自体はもちろん、それを語るときど氏の人生の物語が(誤解を恐れず言えば)面白いんですよね。ストーリー仕立てで、努力1.0から2.0への進化が語られるので、こちら側の納得感も増すわけです。


語り口もわかりやすく、スラスラ読めちゃいます。時折ゲームの話が入ってきますが、僕はストリートファイターを知っていたのでスムーズに読み進めることができました。まったく知らない人はどうなんでしょう。まったく知らない人は買わないかな。でも多分ゲームについての話はまったく知らない人でも問題ないぐらいの文量です。「まったく知らない人」って、「まぁタクシー乗らない人」に似てますよね。


日々日々情報が更新されるゲーム業界ほどではなくとも、変化の激しいこの世の中を生きる上でヒントになりそうな6つの法則。読んだ僕の感想をちょこっと記しておきますね。


情報量が多い現代では、「取捨選択」が大切です。あえて強めの言葉で比較すれば、テレビと新聞だけ見ていたら良かった一昔前とは、現代はそもそも媒体の質も量も圧倒的に違います。あれもこれもと手を出しすぎれば情報の洪水に飲まれてしまい、受身的な姿勢で居たらあっという間に置いていかれます。難しい時代ですよね。


でも逆に、欲しい情報を手にするチャンスや手段は増えたということです。昔は辞典じゃなきゃ調べられなかったことも、今ではスマホがあればたった10秒で調べられます。


この「情報革命」がもたらした技術を、上手に使うことがこれからの時代を生きる上では大切になるのでしょう。それが「取捨選択」です。時間も、情報も、選んで活用することが重要になるのです。


では、どうやってその「取捨選択」の方法を身につけていけばいいのでしょうか。そう、その答えは、この本から学ぶことができます。


学んだその答えを、野球をやっていた人がイメージしやすいようにして言うと、ずばり打席数を増やすということです。なぜ野球をやっていた人に合わせたのかはご想像にお任せしますが、やっていない人でもイメージつきますよね。打席数を増やせば、成功や失敗の数も増えます。打率は下がりますが、これからの時代に重要なのは打率ではありません。成功や失敗の経験が、何よりも大事な人生を生き抜くための武器になるのです。


そこもあえて喩えて言うなら、敵に勝てなくても経験値がもらえるRPGです。勝っても勝たなくても経験値が貰えてレベルアップできるわけですから、そりゃもうガンガン戦いますよね。それです、それ。それなんです。いりませんでしたかね、この喩え。


打席に立って、成功や失敗を経験する。その経験を増やすことが、「取捨選択」を磨く最高の方法です。


うんうん、失敗は怖いですよね。頭ではわかっているけど、なかなか打席に立てない。そんな人は、この本を読んで、元東大生に説得してもらいましょう。理路整然と、そうした方がいい理由が書かれていますので、ちょっとは恐怖がとれるはずです。


そこから先、最後はあなたの勇気次第。その背中を押してくれる熱い言葉も本書には盛り込まれているので、読みながらガンガン波動を感じちゃってください。




学歴の意味



さて、ここから余談ですが、頭でお話していた「進路教材」としての側面にも触れておきましょう。


「え、東大卒なのにプロゲーマー!」という件です。もしかしたら「勿体ない!」って思う人もいるかもしれないよねというやつですね。


これね、生徒たちにはこういう風に考え方を伝えています。



学歴は、選択肢を増やすための武器



そう、学歴は選択肢を増やすためのアイテムです。


研究でも就職でも独立するのでも、高い学歴は有利に働きます。学歴があると、選べる職業が増えたり、就職活動で優遇されたり、銀行からお金を借りやすかったりします。持っておいて損はないわけですね。


詳しくはこちらの記事でもご説明しています。ご興味あればぜひ。


持っておいて損はないですが、持っているからといってその「歴」を使わなくても問題はありません。あくまで選択肢ですからね。極論、医学部に行ったからといって、医者にならなくてもいいわけです。


頑張った人に与えられる武器。それが学歴です。もちろん、むしろ学歴よりもそれを掴むために頑張ったその過程の方に価値があることも忘れてはいけませんよ。


本日もHOMEにお越しいただきありがとうございます。

努力2.0、さぁ始めよう。