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年末の格闘技2

2020.01.04 22:42

昨日の投稿で、手の位置、重心の位置によってテイクダウンされやすいかどうかが決まると書きましたが、もうひとつ気になる点がありました。

それは彼が片足を引っかけられて倒れそうになった時のディフェンス時の顏の表情です。

よくご覧になってください。


ここからの顏の表情をご覧になってください。

顏の表情からして完璧に上半身の力を抜いているのがわかると思います。変な言い方をすれば、ちょっとアホ面ですよね。
そして、横に倒されたのも計算どおりという感じで、身体をのけぞらせながらも肩の力を抜いて、なされるがままの状態のまま回旋運動をしながら横に倒れています。

これでは相手は、つかみどころがなく、どこに力を入れて良いかわからなかっただろうなと思います。


組み付かれたら、どうしいても肩に力が入って逃げようとしてしまうのが普通ですからね。

こんなことがあの大舞台でできるなんて並の選手ではありませんね。

場数を踏んできたというのと、どうすれば倒されないかをよくわかっているなと思います。


上半身の力を抜くと、下半身に力が自然に入ります。つまり下半身は逆に力強くなり倒されにくくなる訳です。その時に回旋運動を起こして軸を作っています。

絞った雑巾は硬くなりますので下半身に強い捻れの力を作りやすくなって片足でも踏ん張れる状態になります。


相手は寝技の上手い柔術黒帯の選手です。しかも世界でトップレベルの選手なので、そういう身体の使い方をしなければ簡単に倒されてしまっていたでしょう。きっと朝倉選手は、その技術に自信を深めたのではないかと思います。もともとテイクダウのとられない自信はあるとは言っていましたが、それが世界レベルでも通用するということを証明したのではないかと思います。


体幹が強いという表現の仕方は、ホントの意味で適切ではないのではないかと思います。

強い=筋力だけではない。

ということですね。

柳に雪折れなしと言いますが、まさにそんな状態です。

治療は様々なことからヒントを得られます。

治療の勉強だけが治療の技術を高める訳ではありません。遊びも勉強です。

遊びを軽視すると本筋の技術は幅がなくなり、限られたものだけになってしまいます。


大きな視野をもって太極を見るというのは東洋医学の本質ですからね。