【有料メルマガのご案内】「宇田川敬介の日本の裏側の見えない話」 第36話 レバノンに違法出国したカルロス・ゴーン被告と日本の司法制度 1 事件の概要
「宇田川敬介の日本の裏側の見えない話」
第36話 レバノンに違法出国したカルロス・ゴーン被告と日本の司法制度
1 事件の概要
昨年、といってのすぐ先月の話ですが、元日産自動車の会長であるカルロス・ゴーン被告が、保釈中、保釈条件である海外渡航を禁止している状況の中において、日本を出国しレバノンに入国したというニュースが入りました。
実際に大晦日のニュースであり、その内容に関してかなり情報も錯綜しており、なかなか大きな問題になるのではないかという気がします。
さて、そもそもカルロス・ゴーン被告は何故起訴されていたのでしょうか。
2018年11月19日、日産において開示されるゴーン自身の役員報酬額を少なくするため、長年にわたり、実際の報酬額よりも少なく見せかけた額を有価証券報告書に記載していたとして、東京地検特捜部により金融商品取引法違反容疑で代表取締役グレッグ・ケリーとともに逮捕されました。
日産自動車の西川廣人社長は、同年11月22日に招集する取締役会議でゴーンを同社の会長職を解任する方針と説明しています。
また日産は内部通報により、数か月間の内部調査を行ってきたことをプレスリリースで明らかにしています。
まあ、日本においても司法取引が成立しているというのもなかなか珍しい案件です。
一方で、このような「会社ぐるみの大規模な経済事件」に関して言えば、司法取引による内部告発がなければなかなか検挙できないというのも大きな問題です。
逆に、内部告発がなければ、今現在であってもカルロス・ゴーン被告は日産建設と日本の資産を「食い物」にしていた可能性があると思うと、全く困った状況であるということができるのではないでしょうか。
逮捕を受け、日産自動車の川口均CSOが総理大臣官邸を訪れ、菅義偉内閣官房長官に謝罪や日仏関係の維持のための協力要請を行いました。
駐日フランス大使館によると、翌20日には、ローラン・ピック駐日フランス特命全権大使が東京拘置所を訪れ、ゴーン会長と面会を行ったともいわれています。
当初、ゴーン被告に対して同情的であったフランス政府でしたが、・・・・
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