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朱鳥 akamitori

平和

2020.01.09 22:00

ふとしたことから内田樹・名越康文著 橋口いくよ(聞き手・文)『原発と祈り』を読んだ。

2011年12月に刊行された本。


表題の「祈り」は、実は原発を鎮魂する、供養するということに端を発している。

原発の活動が静まるように、放射能の影響がないように、と祈るのではない。

原発それ自体のために祈りを捧げるということ。


その発想はなかった。


「今まで休まずに電気を届けてくれてありがとう。どうか穏やかな最期を迎えてください。あなたの痛くない、苦しくない最期のために、今人間は必死です。どうかそれを受け入れてください。

(中略)あなたたちの手助けがあったから、私たちの今がある。それを忘れて、事故でひどいめにあったあなたたちを“処理”しようと思っている。本当にごめんなさい」(p.154)



自分にとって今年最も大切にしたいと思っているのは供養。

その最中に読むことになった一冊。


供養の在り方、そして心の在り方について見つめ直させてくれた。


憎しみ、怒り、コントロールしようとする心。


そうしたものの向かう先を、わたしたちはまさに今、この今、見せられている。


けれどその衝撃に慄いて忘れてしまってはならない、

平和はひとりひとりが「今ここ」で築き上げるものだということを。