風呂入ってご飯食べたら、サメが自分の椅子を陣取ってる生活したことありますか? 私は今しています
最近の空伏空人というものを知っている人がいればまあまあ落ち込んでいるということを察してもらえると思う。
知らなければブログの前の方を見てもらえればいいのではないだろうか。空伏空人というものを知らない人の場合はなんでこのブログを見た? って話になるのでとりあえず『魔女の花嫁 seasons beside a witch』を買うといいのではないだろうか。
まあとにかくまあまあ落ちこんでて、最近話した相手に大体「Twitter病んでるけど大丈夫?」みたいなことを言われる毎日だった。
なにがあったの? みたいなことを聞かれたので答えると人生における不幸アクシデントのおおよそ八割がこの一ヶ月で起きたと考えてもらったらいい。お前の頭に浮かんだそれ。あったからな。本当に。
そんな感じに心がくさくさしていた。リアルには持ち込みたくなかったから笑う練習をした。無駄遣いが非常に増えた。心が荒むと浪費する癖があるのだ。次のクレジット決済が恐い。
仕方がないのでTwitterをやめたり(お酒飲んでる間だけやってもいいよ。というルールでやっていた。なにも見えないで呟けるので気が楽だった)、youtubeで愚痴を言ったりしていた。
そしたら一月六日。ストレートエッジの編集氏から連絡が来た。
新年あけましておめでとうございます。というやつだったわけだけれども、その時妙なことを言われた。
「明日荷物が届くと思うのでエッチなものではないのですが、ご自分で受け取ってもらえると」
エッチなものじゃあないのかぁ……。
そんなことを前もって言ってくるもんだから、年末に蝶野、タイキックされるのは誰だと尋ねられるこっくりさんのごとく、予定調和でエッチなもんなんじゃあないかとワクワクしながらブルンゲルの厳選をしつつ眠りについたら父親が家に帰ってきた音で目が覚めた。時刻は十八時半。健康的な人間の睡眠時間を二日分消費したことになる。今日は徹夜してもいいかもしれない。
当然のことながら荷物は届いておらず、再配達の紙だけがあった。十八時半だから再配達の時間もとうに過ぎていて、おっとこれは「明日連絡しますねー」の流れが失敗か? 初めて編集部に行ったときの「すいません道を間違えました……」みたいに「すいません寝てました……」になってしまうのだろうか。「そんな気が、してました」となるのだろうか。
いやあれはですね、俺が電車に乗ろうとしたらそのタイミングでローマ教皇が道を横断するので道路が封鎖されたという稀に見る稀イベントがありましていや確かに最寄り駅にまでたどり着いてきちんとグーグルマップでたどり着く道をしっかり検索した上で反対側の道を進んだ俺が悪いんですが。めっちゃ自信満々に「これなら間に合うな」と道進んでたのに一向にストレートエッジが見えないからあれどこだろうなあと思って検索し直したら到着予定時間が増えてた俺が悪いんですが。
さあ編集氏に連絡だ。寝落ちしてましたと連絡だ。とスマホを出した俺に対して鶴の一声。どうやら運転手に連絡した場合は今日中も可能らしい。
昨今の再配達は運搬業者に悪いからするなムーブからまるで真逆の行動だが仕方ない。電話したらすぐに届いた。
大きな箱だ。
例えばこれがエッチなもんだった場合、めちゃくちゃエッチなもんということになる。
編集氏はエッチなもんではないと言っていたが開けない限りそこにエッチなもんがある可能性も否定できない。エッチなもんとエッチではないもん。どちらの可能性もそこにあるのだ。重複して重なり合って複しているのだ。シュレティンガーのエッチだ。そんなことを言っても開けないといけないので普通に開ける。
サメが顔を出した。
サメだ……。
サメだ……?
サメだ……!!
うわあ、IKEAのサメだ! 実在したんだお前!!
IKEAのサメ。正式名称は『BLÅHAJ』。スウェーデン語でヨシキリザメというらしい。ヨシキリザメだったのかお前……。
海外(確かロシア)でなんか謎のすげー人気があって、それが世界中に広まったとかなんとかなサメ。欲しかったけどなかった。
そういえば生放送でIKEAのサメの話になって欲しいねえとかなんとか言っていたような気がする。生放送見てたの編集氏!?
それはともかくサメである。
かわいい
かわいい
かわいい(うちの犬)!!!!!
かわいいうちの犬とかわいいIKEAのサメの共演を見てくれ
これは今ブログを書いている俺の見下ろした視界。天国じゃん。最高じゃん。
あまりの可愛さに元気になった。Twitterも再開した。人生を笑いながら暮らせるようになったし冗談も言えるようになった。お酒を控えることもできたし彼女はできない。サメがいるからいいです。サメが彼女です。百合文芸の原稿は間に合わない。それでもいいんだ。サメがあるから。
IKEAのサメ、確かにこれは良いものだ。
思ったよりも大きくて、ふわふわしている。柔らかくて抱き心地がいいのだ。
あごの部分を見てほしい。頑丈そうなあごだ。
俺のサイン本を持っているという希有な人は確認してほしいのだが、サメを書こうとしたとき(俺のサインはサメ)なんかサメっぽくないなと思って色々検索したところあごとか鼻先とかこうきゅっとすっとなっているのだと知って書き直したりしている。なのでそれっぽくなってるのは後期のサインだぞ!
元気にお風呂入って飯食って自分の部屋に戻るべく扉を開いたらこれが飛び込んでくる。俺の椅子をサメが陣取っている。幸せだ。今人生の絶頂にいる。部屋がすげえ汚いことすら気にならない。足元に落ちているのは本屋のビニール袋だ。たまに買ったまま出してすらいない本が出てきてビックリする。
とにもかくにもIKEAのサメは高揚感を人間に与える。多幸感を与える。きっと麻薬である。外人があんなにも熱狂していた理由も今なら分かる。これは良いものだ。
あまりにも良すぎてたくさん遊んでから暫く編集氏への連絡を怠っていた。いつもなら届いた瞬間には返事をするのに。ありがとうございます。編集氏からは言霊の力はあるんですよと来た。ありがたかった。テンションがあがって呟いたツイートの添削も来た。ツイートの添削は初めてされた。ありがたい? 見る人はしっかり見てるのであまりくさくさしすぎないように……とも言われてしまった。反省しようと思う。
ありがたかったのでサメ人間をヒロインにした小説を書こうと思う。元気になった今ならきっと小説も書けるだろうと思うので。
サメ人間ヒロインと島流し魔法少女ヒロインの小説書くから待っててね編集氏! 読者! webにあげるよ今年中には!! 今年中って長いね! 今日はサメと一緒に寝るよ!!
以上、なにかと関わりのある編集部からサメを向けられることがあるサメとゾンビとデブを信じろが合言葉の小説家、ボーイ・ミーツ・ガール大好き人間空伏空人でした。小説執筆依頼いつまでも待ってます(言霊を信じて発する)