R・DRIVEについて
皆様、こんにちは!
発売してから少し経ちますが、詳細に触れてこなかった「R・DRIVE」について今日は触れていきます。
「R・DRIVE」の「R」はRATからきています。
元々は
「B・DRIVEが出たら、次はR・DRIVEですね!」
というユーザー様達のご要望が元になっております。
ですが現行で販売されているRATをクローンで作っても、価格でも勝てませんし、意味もありません。
そこで、RATの回路を基本としつつ、自分のテイストもふんだんに投入する事にしました。
一番大きく違うのが、RATは古くは「LM308」、最近の現行型で行くと「OP07」となります。
「LM308」「OP07」は普通はエフェクターに使われる事が少ない、測定器などに使われるシングルオペアンプだそうです。
本来であれば測定器などに使うオペアンプを、エフェクターに使うと、モコモコな音の印象です。
(他のシングルオペアンプを使うエフェクターにて試してみました)
ざっくりですが、そこへ高域が出る回路を足し、バッファを通すと不思議と個性的なRATサウンドになるのですから、エフェクターは面白いものです。
まずR・DRIVEでは、ハイエンドなオペアンプを使う事にしました。
しかも、シングルではなくデュアルです。
ちょっとエフェクターに詳しい方であれば「それ、もうRAT系でもないよ」となると思います。
そこが狙いでもあります。
また、シングルではなくデュアルを使うというのは、
RATが2駆の車だとしたら、R・DRIVEは4駆の車と言う程に違います。
もう1点、分かり易く違うのがFILTERです。
RATはコストカットを考えてなのか、DISTORTION、FILTER、VOLUME、3つのポットに100kAが使われています。
個人的には、コストカットの為に無理やり全部100kAにしている位に感じます(;^ω^)
これもまた不思議なもので、RATらしい要因に感じます。
R・DRIVEでは、このFILTERの回路の大まかな形は変えていませんが、効き方を変えました。
ポットも100kAではありません。
RATではFILTERを左に回すと、高域が出る様になっておりますが、
R・DRIVEでは、他のICS製品と合わせて右に回すと高域が出る様にしてあります。
DISTORTIONも、回路の数値で言うと半分となっております。
実感ではRATに比べて70%位の歪み量でしょうか。
外観から見ていきます。
アクリルトップで、LEDはピンクパープルとなります。
中身を見ていきます。
ワイヤーに関しては、シグナル、グランドラインにSigma Edgeなどに採用している
Sir Tone製「clear cable」を採用しています。
分かり易くクリアーな音がします。
ハンダは全ての箇所で「Wonder Solder Signature」を採用しています。
少しダークな感触がする音質が、私は大好きです。
3PDTスイッチ(フットスイッチ)は、高耐久なアルファ製です。
高いのが難点です(;^ω^)
良い物は高いんですね。
基板を見ていきます。
基板の価格は上がるのですが、クールでかっこいい「艶消しブラック」を採用しています。
外層銅箔厚を、一般的な倍の厚さ2ozにしています。
コストはかさみますが、音の通り道なので、やはり違いがあります。
抵抗は高精度でクリアーな音質なDALE RN55
コンデンサーにOS con、wima、積層セラミック。
幾つかの値が大きいコンデンサーは、一般的には電解コンデンサーとなるのですが、
できるだけ長く使っていただきたいので、寿命が10年程と言われている電解コンデンサーではなく、こちらもコストは増えますが、より高寿命な積層セラミックを採用しております。
長くご愛用頂きたいので(^^)
オペアンプには、超ハイエンドオペアンプ「LT1498」を投入しております。
濃いミッドに特徴があるオペアンプに感じます。
レーシングカーのエンジンの様に、一般的なオペアンプとの違いを感じます。
「LT1498」高いので本当は違うオペアンプをセレクトしたかったのですが、この機種には「LT1498」がベストフィットしていると感じたので採用せざるを得ませんでした(;^ω^)
DISTORTIONは回路の数値上半分、FILTERの効き方も違う、オペアンプもシングルではなくデュアル。
何故こんなにも多くの変化を与えたのかというと、ウチのB・DRIVEとバランスを取ったからです。
恐らく、このR・DRIVEを弾く方はBOØWYを好まれる方が多いと思います。
B・DRIVEと、R・DRIVEでバランスが取り辛いと、使い難いと考えバランスを取りました。
クラシックでブーミーなRATの音よりも、少しRIOTなどのモダンディストーションに寄っていると思います。