職業訓練指導員(講師)の役割を広げる3つの背景_その2
2016.04.20 15:49
前回に引き続き「職業訓練指導員(講師)の役割を広げる3つの背景」の2つ目についてみていきたいと思います。
「十訂版 職業訓練における 指導の理論と実際」のP29に職業訓練指導員(講師)の役割を広げる3つの背景について記載されております。
3つの背景
・訓練の多様化
・コーディネータ
・成果の明確化
2つ目の「コーディネータ」とは、「職業能力開発に関する調整者、いわゆるコーディネータとしての役割」となります。
このコーディネータとしての役割には2つの分野があると記述されております。
①訓練受講者に対して訓練を調整する分野
訓練全体の目的、目標を達成するための訓練に関する全ての要素に配慮する目配りが求められる。
②職業能力開発ニーズに対する長期的な視野に立つ職業能力開発計画に関する調整の分野
職業や労働、労働市場、企業における職業能力開発、キャリア形成や地域の産業、技術・技能、教育産業の動向に関する理解が求められる。
ここでいう職業訓練指導員とは正式な資格取得者という位置づけで記述されていると思われますが、離職者訓練(委託訓練)は、職業訓練指導員が在籍していないことの方が多いことから、わが社には関係ないという考えは間違っていると思います。
民間のスクールにおいては、責任者か講師の最低1人は職業訓練指導員と同じ意識を持つ必要があります。
これらの意識を持つ人が在籍することにより職業訓練の質が向上するのです。