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のらくらり。

【R18】睡眠、快感、敏感、そして誘惑

2020.01.13 14:38

ウィリアムはルイスの寝込みを襲ったりしないけどわたしの趣味で襲わせた。

眠るルイスはウィリアムによほどの事をされない限りはずっと寝ていそう。


夜遅く、日付もとうに変わってしまった静かな時間。

ウィリアムは自室ではなく弟であるルイスの寝室へと向かっていた。

いつものように本へと熱中していたらこんな時間になってしまったため朝まで起きていようかと思ったのだが、少しばかり頭が疲れているのを忘れることは出来なくて、それならばと休むことにしたのだ。

一人休むよりも最愛の弟を構い眠る方がよく休める。

コツコツと靴音を響かせて、ウィリアムはそっとルイスの寝室へと入っていった。


「…ん、…」


身長に合わせて大きなベッドの中央、小さく丸まって横になっている綺麗な弟。

顔に掛かる濃い金髪が寝顔を隠しており、それでも長い睫毛がその瞳を縁取っているのがよく分かる。

ウィリアムが髪の毛を指で払えばむずがるような声が出たけれど、起きることはなかった。

しばらくそのまま幼い吐息をこぼしながら眠るルイスを見て癒されていたウィリアムだが、不意にぞくりとした快感が背中に過ぎる。

快感となった原因は勿論ルイスにあり、薄く開いた上下の唇、暗い中で見てもとても柔らかそうなそれは、ただただ扇情的にウィリアムの視界に入っていた。


「…ルイス」


昔と違い、安全が約束されたこの屋敷の中で眠るルイスの顔は安心に満ちている。

この屋敷に住まう人間が自分に危害を加えることなどないと知っているからだ。

警戒心の強いルイスが無防備に眠れる場所を手に入れたことはとても幸せなことである。

けれどもウィリアムがルイスの幼い寝顔を見て安堵とともに実感したのは本能的な性欲だった。

名前を呼んでも寝入るルイスには届かない。

どうしようかと思案するが、幼くも綺麗な寝顔とあまりに無防備な様子はウィリアムの心を大層刺激してしまっていて、疲れた脳で出した答えは単純なものだった。


「ん、ん…」


ルイスの体を覆っていた毛布を取り、そのまま彼の背後に回って華奢な背中を抱きしめる。

触れても起きないことは過去に経験済みで、聞けばアルバートもさほど気にされることがないらしい。

だがウィリアムとアルバート以外が寝ているルイスに触れようものならすぐに覚醒するというのだから、おそらくは兄に対してだけ警戒心が一際緩いのだろう。

いや、緩いというよりもはや存在していないのかもしれない。

兄達ならば警戒することもないと、無意識にルイスが判断しているのだと思えばウィリアムにとっては気分が良い。

後ろからぎゅうと抱きしめて、真っ白いうなじに鼻を寄せてルイスの匂いを思い切り吸い込んだ。

甘くも色香漂うその匂いにまたもぞくりとした興奮を覚え、紅い瞳を捕食者のごとく鋭くさせたかと思えば、ウィリアムはそのまま腹に回していた手をガウンの下へと伸ばしていった。


「…ん、ぅ…」


滑らかな肌を堪能するように手のひらでゆっくりと撫でていけば、ぴくりと筋が浮いて反応しているのがよく分かる。

密着しているせいでルイスの反応全てがよく伝わってくるが、それでもルイスがはっきりと覚醒することはない。

ウィリアムの経験上、もう少し遊んだとしてもルイスが起きるのはずっと先だ。

それなのに敏感な体は眠りながらでも僅かに反応していて、今まで丁寧に可愛がってきた甲斐があるというものだ。

うなじに鼻先を埋めながら手を動かし、薄い腹を存分に撫で回してから臍のくぼみに指を入れ、そこを撫でるように押していく。

途端にまたも跳ねる体が愛しくて、ウィリアムは首筋に軽く吸い付いてから臍から指を抜き、それをそのまま足の付け根へと移動させた。

筋張った付け根部分だが、そこを越えれば柔らかな太ももが待っている。

内股部分に手を持っていき、ふにふにと触れる太ももの肉を揉み込むように触れていけば、吐息交じりの声がすぐ近くから聞こえてきた。


「ふ、…ん、ぁ…」


艶っぽく漏れ出る声、いやもう単なる吐息に過ぎないルイスのそれはとても耳馴染みが良い。

気配を察するにまだ覚醒はしていないだろうに、それでもウィリアムが触れるその指にはしっかりと反応しているのだ。

とても可愛らしくて心を擽られる。

ウィリアムは柔らかな太ももに触れる指を動かしながら、もう片手でルイスの唇に指を添えた。

漏れる吐息を指に感じ、太もも以上に柔らかく敏感な唇をつつくように数回触れては口腔内へとゆっくり差し入れる。

硬い歯に当たってしまいそれ以上中へは入れなかったが、ツルツルとした歯をなぞってから唇の粘膜に指を擦り付けた。

そうして太ももに触れていた指をずらし、下着の中へと侵入させてからまだ萎えたままのルイス自身にその指を纏わりつかせる。


「ん、ぇ…な、なに…?え?」

「ルイス」

「に、兄さん?え、あの…ん、ぁ」


長い睫毛を震わせた気配を感じたかと思えばやっとルイスが目を覚ましたらしい。

予想通りのタイミングだと、ウィリアムはルイスの背後でそっと瞳を伏せてはまた見開いた。

そして唇に触れていた指を開いた口の中に忍び込ませて言葉を奪う。

ルイスがウィリアムの指を噛むはずもないし、だからといって吐き出すような真似もしない。

ウィリアムが意思を持ってルイスの口腔内に指を置こうとする限り、この状態が変わることはないのだ。

それを知りながらウィリアムはもう片手でルイスの性器を柔らかく揉み込んでは竿の部分を愛撫する。


「ふ、ぅあ、ぁ…ぅう、〜」

「ふふ、気持ちいいかい?」

「ん、ぁ…に、にぃさ、ふぁ」


片手で舌を擽り、片手で性器を弄り、耳元には甘く囁き声を響かせる。

起きぬけで、しかも無理矢理に起こされたに等しいルイスは中々状況に付いていけなかった。

けれどこれが初めてというわけでもなくて、今までにも何度かウィリアムの気まぐれで寝ている体を好きに弄られていたことがある。

どうも自分はウィリアムに触れられることに慣れきっているようで、敏感すぎる部分に触れられるまでしっかりと覚醒しないらしい。

ルイスは己の鈍さに心の中で軽く不満をぼやいてから、改めて口腔内と性器を弄られているこの状況について考えた。

ウィリアムの声が耳元に響いていて、後ろから抱きしめられながらの優しい愛撫はとても気持ちがいい。

問われた質問へ素直に返すように、ルイスは頷いてから背後のウィリアムへと背中を押し付けた。


「ん、んんっ…ふ、ぁ」


ルイスが現状を理解した今、ウィリアムから与えられた刺激と合わせて萎えていた性器は芯を持って硬くなる。

段々と滲んでくる精液を指に絡めて優しく全体を撫でてあげれば、ルイスの声からは甘ったるいほどの吐息ばかりが漏れていった。

閉じることが出来ない口元からは唾液が溢れ、流れていかないよう指で追いかけることを優先すれば、ようやくルイスの口元はウィリアムから解放される。

幸いとばかりに溜まった唾液をこくりと飲み込み、布団で覆われて見えない自分の下半身を想像しながらルイスは腰を震わせた。


「に、兄さん、何を…」

「ごめんね、つい。ルイスの寝顔が可愛かったから触りたくなってしまって」

「…そ、それなら…」


ウィリアムはこうして話す間にルイスの性器を弄ることはなく、会話を優先してくれる。

けれども触れた手を離すことはなくて、大事な部分を兄に預けたままの状態に落ち着かない気持ちでルイスは後ろを振り返った。

寝ている間に触られることは初めてではない。

今まで何度か経験したし、そのいずれもこのまま最後まで体を繋げて朝を迎えていた。

ルイスとてウィリアムに抱かれるのはすきだし、求めてくれるのはとても嬉しい。

だから怒ることもないのだが、不満はあるのだ。

丁度いいとばかりにルイスは顔だけウィリアムへと向けて、拗ねたように唇を尖らせて兄の顔を見た。

弄られた唇は自らの唾液で艶めいている。


「それなら、は、始めから起こしてください。兄さんに抱かれるのは嫌じゃありませんし…寝ているときに色々触られても、こ、まります」

「困る?どうして?」

「だって、せっかく兄さんに触ってもらってるのに、何も分からないままなんて…そんなの嫌です」


大きな瞳を目一杯に鋭くしているつもりなのだろうが、実際は先程までの余韻と無自覚に出ている甘えから可愛らしい上目遣いにしか見えていない。

だがルイスの思いはきちんとウィリアムに届いていたようで、確かにウィリアム一人が楽しんでいる状況は不公平そのものだろう。

眠っている最中に無理矢理起こされたことを紛糾するでもなく、ウィリアムならば良いのだというルイスの言葉は嬉しいものだ。

彼の特別を実感出来てこの上ない快感がよぎる。

けれど、ウィリアムとしても理由があってルイスを起こすことなくその体に触れている。

その理由は至極自分勝手なものではあるけれど、拗ねたように怒っているルイスに伝えないわけにもいかないだろう。


「兄さん、どうして起こしてくれないんですか?」

「…それはね、ルイス」

「は、はい…」


ルイスの体を抱きしめて、ウィリアムは言いづらそうに口を開く。

珍しい兄の様子についルイスも畏まったように肩を上げるが、抱きしめられた状態では大して姿勢正しくなるはずもなく、ただ触れられている性器を意識しないことに精一杯だった。


「…無防備に眠っているのに、僕が触れば反応する様子が可愛いからつい見ていたくて、ね」

「…」

「眠っていても反応するくらいに敏感なのかと思うと感慨深くて」


ルイスとて昔はそれほど感じやすかったわけでもない。

ウィリアムがその体へ丁寧に教え込んできた成果として、今のルイスがいるのだ。

そう考えると素直で可愛らしいルイスの体はウィリアムにとってとても魅力的で、まるで自分のために存在しているような心地さえする。

それを実感したくて、わざと起こさずルイスの体に触れるのがウィリアムはすきだった。

眠っていてもウィリアムには反応するその特別感が、堪らなく愛おしく感じられるのだ。


「…兄さんに触れられて僕が感じてしまうのは当然のことです」

「ルイス」

「それよりも、せっかく触ってもらえるなら僕だって兄さんのことを見ていたいです。兄さんばっかり、ずるい」


ルイスは自分がどれほどウィリアムの琴線を揺さぶる発言をしているのか、自覚は一切ないのだろう。

自覚があるのならばこれほどウィリアムを惹きつけることもなかった。

無自覚にウィリアムの心を掌握してしまうからこそ彼は末恐ろしい存在なのだ。

腕に抱いた体を強く抱きしめて、今しがた聞いた言葉の意味を頭の中で反芻する。

ウィリアムに触れられて感じるのはルイスにとって極々自然なことで、取り分けて気にすることでもない。

むしろ、せっかく触れてもらうならば自分もウィリアムを堪能したいのだと、一緒に気持ち良くなりたいのだと、そう訴えているのだ。

相変わらずルイスはお揃いがすきで、ウィリアムと何もかもの一緒を好む。

それが当たり前のことだと知っているのに、改めて言葉に出されるとこんなにも嬉しいものなのかとしみじみ実感してしまった。

ウィリアムは浮かんだ笑みを誤魔化すこともせず、振り向いていたルイスの頬に唇を落としてからその体をゆっくりと押し倒す。

体重をかけないようにその体へと乗り上げて、頬を赤く染めているルイスを優しく見下ろしてからもう一度淡いキスを贈った。


「そうだね、ごめん。僕ばかり楽しんでいても意味がないよね」

「はい。一緒に気持ち良くなりましょう、兄さん」


見上げたウィリアムにやっと心から安心したように微笑んで、ルイスは細い両腕を彼に伸ばして抱き寄せる。

内側に火照った熱はこれから一緒に発散していくとして、まずは深く唇を重ね合わせるために艶めいたそれを僅かに開いてウィリアムを誘い込んだ。




(兄さん、これからはもう勝手に触らないでくださいね)

(そうだね、約束するよ)

(僕はいつ起こされても構わないので、いつでも起こしてください」

(わかったよ、ルイス)

(…それと、出来れば夜更かしもせず、眠る前に触ってほしいです)

(…ふふ、それもそうだね。今まで僕の都合に合わせてしまってごめんね)

(そうではなくて…ちゃんと時間を取って休んでほしいんです。夜遅くだとセックスした後に眠る時間もあまりないですし、お体に障っては困ります)

(…ルイス、少しは自分の体のことも考えようか)

(僕より兄さんの体の方が大事ですから)

(はぁ…そうだね、なるべく夜は休めるよう早めに君を抱くとしようか)