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「宇田川源流」 ヘンリー王子夫妻の「わがまま」王族引退に見る「他人の振り見て我が振り直せ」

2020.01.15 22:00

「宇田川源流」 ヘンリー王子夫妻の「わがまま」王族引退に見る「他人の振り見て我が振り直せ」

 今イギリスで話題なのは、ブレグジットではなくなった。先日まではブレグジットが話題の中心であったし、その次はイラン情勢が大きく言われていた。ニュースやイギリスのSNSの書き込みなどもすべてその二つになっており、そのうえで、多少日本のゴーン容疑者の話が出ていた程度である。

日本の報道を見ていると「世界が注目している」などといっているが、実際にゴーン容疑者がどんな会見をしたとしても日本の話であり、同時にせいぜいフランスとの提携の話であって、まあ、イギリスの人々には関係がない。ブレグジットはイギリス人に関係がありすぎるので、当然にその内容が大きくなるし、イラン情勢もエネルギー問題として直結する問題になるのである。

しかし、あの事件からそれらではなく、多くのイギリス国民の話題と関心事が変わった。その内容こそ「ヘンリー王子夫妻の王族引退」である。

まあ、ヘンリー王子がメーガン妃と結婚し、子供が生まれてから、王室としての動きを行うことはなく、エリザベス女王主催の何年も伝統的に続いてきているクリスマスの食事会なども欠席しているということになった。そのことから、王室が苦言を呈していた時に、ヘンリー王子側から、王室を離脱するということを、それもエリザベス女王やほかの王族と相談することなくいきなりSNSとマスコミに発表するという形で告知をしたのである。

ヘンリー王子夫妻の主張を見てみると2人は「サセックス公・公爵夫人」の称号は維持したい考え。また、多額の公金を費やして改修したウィンザーの自宅も保有し続ける見込みだ。

主要公務から「引退」する一方で、肩書を利用して商業利益を追求することが予想されておりまた、ヘンリー王子夫妻の家族に対する護衛(従来年間1億円程度)はそのまま維持するということになる。

つまり、「公務はしない」「マスコミの取材は受けない」「称号と自宅はもらう」「行動にかかる経費は国費で」という都合の良いものである。

まあ、そのようなことを許すとは到底思えないのであるが、なぜかそのようなことを言い始めたのである。


ヘンリー王子夫妻、「高位」王族引退を発表

【AFP=時事】(更新)英国のヘンリー王子とメーガン妃は8日、高位王族の地位から退き、北米で過ごす時間を増やすとの電撃発表を行った。

 ヘンリー王子夫妻はバッキンガム宮殿を通じ出した声明で、「『高位』王族としての地位から身を引き、経済的独立に向けて取り組むと同時に、引き続き女王陛下を全面的に支援する」と表明。

 さらに「数か月にわる熟考と内部協議の末、私たちは本年を、この機関における進歩的で新しい役割を切り開いていくための移行期に充てることを決めた」とし、「私たちは英国と北米での時間のバランスを取る予定だ」と述べた。

 高位王族の役割は公式には定められていないが、一般的には王位に近い存在で、王に代わって公務を頻繁に行うものと考えられている。

 昨年は英王室にとって波乱の1年となり、ヘンリー王子夫妻は王族としてのプレッシャーや家族関係に生じた溝といった問題に苦慮してきた。

 王子夫妻は、2018年の挙式と昨年5月の長男アーチーちゃん誕生後、メディア攻勢による圧力に悩んでいると告白。昨年のクリスマス休暇はエリザベス女王ら王室メンバーではなく、カナダでメーガン妃の母ドリア・ラグランドさんと共に過ごすと発表した。 【翻訳編集】AFPBB News

AFPBB News2020年01月09日04時43分

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/afpbb/world/afpbb-3262687?fm=topics

メーガン妃が再びカナダへ、英王室混乱の最中

【AFP=時事】英国のヘンリー王子とメーガン妃が王室の主要な公務から退くと電撃発表し、英王室の混乱が続く中、メーガン妃が休暇で訪れていたカナダに戻っていたことが10日、明らかになった。エリザベス女王は危機の打開に向け、皇太子らと緊急協議を行った。

 ヘンリー王子夫妻は、高位王族の地位から退くと8日に発表する前、息子と共に長めのクリスマス休暇をカナダで過ごしていた。

 英紙デーリー・メールによると、メーガン妃がカナダに戻ったのは9日で、今回、英国に長期間滞在する意図は最初からなかった。息子のアーチーちゃんを乳母に預けてカナダに残しており、メーガン妃は「当面の間、(カナダに)滞在する可能性がある」としている。

 ヘンリー王子夫妻の広報担当官はAFPに対し、「メーガン妃はカナダにいるとの報道を認める」と述べた。ただ、詳細は明かさず、ヘンリー王子もカナダの妻子のもとに向かう可能性が高いとするデーリー・メール紙の報道を認めることは拒否した。

 報道によると、エリザベス女王は9日、ヘンリー王子をめぐり王子の兄のウィリアム王子と、父で次期王位継承者のチャールズ皇太子と電話協議を行った。

AFPBB News2020年01月11日08時32分

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/afpbb/world/afpbb-3263067


 まあ、上記の記事のように、この内容の中心はヘンリー王子ではなくメーガン妃であり、まあ、ある意味で「惚れた弱み」でメーガン妃の奔放な動きに翻弄されているヘンリー王子という像がなんとなく浮かんでくる。

もちろん、取材などをしているわけではないので、よくわからないが、基本的に日本の皇室などでも同じであるが、そもそも論として、「王室のしきたり」というのは、伝統や文化などがありまた国民だけではなく世界中が注目するものであるから、なかなか大変でありまた不合理なことが多い。自由は少なく、またプライバシーもほとんど存在しない。そのような中で、一般のそれまで自由にしていた人々が、普通の応対で暮らしてゆくことができるのかということが大きな問題になる。

当然に本来であれば、「伝統」「王室としての格式」「公務」を優先するのであり、メーガン妃のように、外部から来た人はそれを我慢して公務を続けるということになる。そのことから「御病気」になるような場合もあるし(日本のこととは言っていない)または「実家に帰りたい」というようなことを言って困らせる場合も少なくない。

特に世界史の中では王室同士の結婚が普通にあったために、そもそも国籍も文化も異なる相手のところに行かなければならず、場合によっては政略結婚である場合が少なくないので、結婚相手のことも結婚の時に初めてわかるような場合があり、自由恋愛がなかったこともあるのだ。そのように考えれば、恋愛ができるようになっただけでもよいとしなければならないのではないか。

このように書きながらも、では「お前はできるのか」といわれれば、私は何とか願い下げにしたいと思うものである。まあ、なんといっても自由がなくなるというのは嫌なものである。まあ、映画でも「ローマの休日」のようなものがあるくらいであるから、自由にあこがれるということは十分にありうる話なのではないか。

そこで、上記のような「非常に都合のよい条件を出す」ということになるのであるが、そのようなことを「その税金を払っている国民が許すはずがない」ということになり、そのことを許せば王室の権威が傷つくことになるので、エリザベス女王も簡単に認められるものではない。本人たちの自由ではよいというものの、それは王室としての最低限の対面と権威を守らなければならない。しかし、その「最低限が我慢できない」という場合は、どうしたらよいのかということになる。

さて、この事件を「他人事」ということはできない。日本も似たような状況が生まれてきている。もちろん美智子城皇后陛下、雅子皇后陛下、紀子皇嗣妃殿下が、今までそのような状況にあり、様々な苦労をされている話は漏れ伝わってくることもあり、また雅子皇后陛下に関しては、御病気になられたということもある。

しかしそれ以上に日本の現在の国民の関心事は「小室圭氏と秋篠宮眞子妃殿下の関係」であろう。実際に今年の2月くらいまでは猶予期間となっているが、実際には、今回のことと同じで「皇室の権威だけを欲しがり、公務や国民に対する責任感や国民に祝福される前提が整っていない」という状況であり、大きな問題になっている。

この小室氏の問題の詳細は何か別な機会があれば語ることにするが、今回のヘンリー王子の問題と似たような状況になり、それを単に「自由という権利意識だけで行った場合、皇室はどのようにするのか」というようなことまで考えなければならないのではないか。

まさに「他人の振り見て我が振り直せ」とは、このことなのかもしれない。