ドキュメンタリー映画「死刑弁護人」を観ました
大好きな、東海テレビ制作のドキュメンタリー映画の特集上映がシアターセブンで開催中です。
タイトルは「東海テレビドキュメンタリーのお年玉」!
このイベントは、最新作「さよならテレビ」の公開記念だそうです。
東海テレビの内側を抉る問題作!という予告編が刺激的で、公開してすぐ観てきました。
感想はinstagram↓
「死刑弁護人」は2012年制作。和歌山カレー事件の確定死刑囚(再審中)・林眞須美氏や、オウムの麻原彰晃元死刑囚(この映画製作時点では再審中)・光市母子殺害事件の元少年(死刑確定)らを弁護し、特に光市の事件では「悪魔の弁護人」と呼ばれた安田好弘弁護士。
私は森達也氏の本「A3」でこの弁護士さんの名を知りました。
オウムの13人の死刑執行について、人権派弁護士として反対の声をあげ、講演会や記者会見の動画を見ているうちに、この方に対する興味がむくむくと膨らんできて…
映画は圧巻でした!
「事実を出して初めて本当の反省と贖罪が生まれる。どうしたら同じことを繰り返さずに済むのか、それには、まず真実を究明しなければならない」
「どんな極悪に見える人間だって、絶対更生できるはずなんです。例えヒトラーでも」
「もし自分が被害者遺族になっても、死刑は望まない。その部分でブレたことはない」
安田弁護士の強さ(精神面は勿論だけど、この方はきっと身体も相当に頑強だと思います。そんな体型と顔立ち)!
TVや新聞、ネットで報じられるニュースだけで、ひどいむごい信じられないって言うのは簡単。だけどその向こうの、被害者加害者両方と彼らに巻き込まれる人々の苦しみにまで思いを寄せる人は少ない。
でも、誰だって、その苦しみに巻き込まれる可能性がゼロではないのです。
考えたくないから目を背けてしまうけど、誰にでも起こりうることです。
私は死刑廃止論に賛成だけれど、でも死刑存置を訴える人と話したら、論破できる自信なんてない…それくらいうすぼんやりとした意識。
でもこの映画で、安田弁護士の不屈の精神の一端を知って、俄然興味が湧いてきました。
これを機にもっと知りたいと思います。
あと、この作品のナレーター、観ている時は知らなくて、全然邪魔にならないのに心に残る、めっちゃ良いナレーションだなあ、と思ってたら、山本太郎氏でした。
当時、原発反対発言で一気に仕事が亡くなった時期だそうです。政治家になる直前ですね。