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こどもの日/大塚智穂

2018.05.07 14:50

ちびすけがやって来て5ヶ月目に突入した大塚家。日本の伝統行事で検索すると、次にやって来たのは5月5日の「初節句」になる。前々から母ちゃんに『ちびすけにも兜を買ってやらにゃあ!』と言ってくれていたので「飾るスペースがないので、手のひらに乗るサイズのこじんまりしたものでお願いします」と言っていたら、陶器で出来た金太郎やら兜やらが2度に渡り送られて来て、なんだかストーリー仕立ての大所帯な展示コーナーになってしまった。でもそれが婆ちゃん(母ちゃん)の愛なんだなと思うと、見るたび笑ってしまう。

さて、子供の日といえば柏餅。できることなら手作りもしてみたい。柏餅といえば柏の葉。柏の葉…どこに生えているんだろう…。小豆島の植物に詳しい友人のふるちゃんに聞くと、「小豆島に柏は自生しておらず、なぜか大角鼻灯台に1本だけあるという話は聞いたことがあるよ。このあたりでは、サルトリイバラ(山帰来)で包むのがスタンダードだよ!」と教えてくれた。同じタイミングで年配の方にも聞く機会があったので聞いてみると「○○ダムの上の方に生えている」とか「試験場の上に木があったぞ」とちょこちょこあるそうで、車からでも見えそうなところへ行ってみるも、全く見つけることが出来なかった。ちびすけを連れて山へサルトリイバラを取りに行くのも時間がないな…そうだ、ネットで取り寄せよう!と更に検索すると、GWもあってか到着まで数日かかることが分り、今回子供の日に合わせて作ることは諦めた。来年は計画的に進めなくては。

そうこうしているうちに子供の日は、わたしの姉一家の来島とともにやって来た。実家に入っている姉一家はお産でずいぶんお世話になった。わたしが島へ帰って3ヶ月近く経つので、成長の早いちびすけの様子を見に来てくれたのだった。

彼らは大量の荷物を我が家に運び込んで来た。その半分は母ちゃんから持たされたあれやこれや。その中に、母ちゃん行きつけの和菓子屋さんの「柏餅&ちまき」セットがあった。事あるごとに「親というものは本当にありがてえなぁ」と思うのだが、母ちゃんの愛は深く、「柏餅&ちまき」セットは全部で5セットも入っていて、「お祝いをいただいた人にお返しして!」ということだった。

このGW、関東から友人が1人ちびすけに会いに来てくれていて、我が家に4~6日までに滞在していた。「柏餅&ちまき」がやってきたので、一緒に食べることに。まずはよく見る柏餅。柏の葉に包まれたよく見るやつ。餡は3種類(つぶあん、こしあん、白味噌あん)あって、美味しくいただいた。次はちまきを手に取る。笹の葉で包まれているちまきを食べようとしたら「え!!!なにこれ?!」と友人。私が「ちまき、ちまき」というので『中華ちまき』を想像していたらしく、笹の葉に包まれているのが餅菓子だったことに驚いたのだった。関東出身の旦那さんの話も聞くと、どうやら、関東では柏餅は食べるが、笹の葉で包まれた餅菓子のちまきは馴染みがないとのことだった。さらに調べると、近畿から西の地域は柏の木が少なく、柏の葉があまりとれないことからサルトリイバラが使われていること、笹の葉で包まれた餅菓子のちまきを食べることが多いようです。

そんなこんなで賑やかなGWはあっと言う間。皆が一斉に帰り少し寂しい気持ちになってしまった。そんな時はおやつを作る。あんこを炊いて、摘んできた蓬を入れた白玉を作り、小瓶に入れてお福分け。そして、いつもの日常へ。

大塚 智穂

姉一家が母に持たされた柏餅&ちまきセット

摘んできたよもぎで作った白玉団子

第一弾(小さめの兜は右手にいる金太郎がかぶるためのものらしいが、それっぽく飾ってみたら、子供の日コーナーがコンパクトにおさまってとても気に入った)

第二弾が追加された最終形態(中心の兜と、鯉のぼりに乗った金太郎&宝船&米俵が追加され、大所帯に…しかも、全部陶器で出来ているので取扱注意なコーナーになってしまった)