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初心者のための床リフォームの現場調査 Point3

2020.02.05 03:00

リフォーム営業初心者のために、床リフォームの現場調査について分かりやすく詳しく解説!床リフォームのエキスパートを目指そう!


Point3 マンションの床現調

マンションリフォームでは構造の確認が重要だ。管理センターから竣工図面をもらうなど、事前準備に注意しよう。



1 最初に竣工図面を入手し管理規約を確認

マンション床の現調のポイントは、床の下の構造だ。二重になっている「二重床」とコンクリートスラブの上に直接貼る「直貼り」を見分けることだ。床下に給排水管が通っている廊下などが二重床で、リビングは直貼といった具合に混在していたりするので、図面と照合しながら調査しよう。

また管理センターで竣工図面をコピーする際に、マンション管理規約もコピーさせてもらおう。マンションにより、防音性能の基準が決められていることが多い。更に近隣に床リフォームの承諾をもらう必要があるマンションもあるため、事前にチェックを。


2 和室の畳を上げて下地を確認

マンションによって和室の畳の下の仕上げはまちまちだ。畳の下はコンクリートスラブであることが多いが、同じマンションでも、工事をした時期によって、下地がきれいに仕上がっていたり、ザラザラに荒れていたりと、部屋によっても違う。下地の状態に応じ、左官で下地調整する必要の有無を判断する。

▲畳を上げて隣接するリビングの床下を確認している。ガス管が通っているのが見える。

▲また写真のように、コンクリートスラブの上に発泡スチロールが敷かれてある場合もある。このマンションの場合は畳の下にガス管を通しているため、このような処理をしている。ガス管が通っている場合は壁にガスコックがあるのでチェックしよう。



給水管入れ替えの予定を確認しよう

築年数25年以上たつマンションでは床下の給水配管の入れ替えが計画されている場合がある。その為、そのことを考慮せずに床リフォームを行うと、マンション全体で給水管工事を行う時にリフォームした部分を又やり直すことになりかねない。マンションにより各戸で水回り工事の際に個々に給水管工事も併せて行うケースもあるので、お客様に確認すると良い。


床材を張り替える範囲を明確に!

キッチンなどの設備機器交換工事の際、キッチンを外したところ、その下だけが違う床だったということがある。以前床を張り替えた際にキッチン下だけは、床材を残したままにしたからだ。このように床リフォームの際は、どこまで施工するかを明確にしておかないと、トラブルの原因になるので注意したい。機器の下まで施工するには水道やガス関係など複数の業者の手が必要になるため、工事費と施工期間がアップすることを前提に確認しよう。



3 かかとでトントンして床下地を確認

かかとでトントンして、フワフワしていないか、空洞のような音はしていないか等を確認しよう。廊下や水回りには、ピットというコンクリートスラブの下がりがあるケースもある。配管を通すためのものだが、その範囲も確認しよう。


硬いと感じたら…
直床工法

硬いと感じたらコンクリートスラブの上に直接貼る「直床工法」と判断できる。この場合フローリング材自体が遮音性能を持つ材料が使用されていると考えられる。フローリング材がフカフカするか確認しよう。


空洞がある音がしたら…
根太工法

空洞がある音がしたら二重床と判断できる。根太工法はスラブの上に角材を均等に並べて床材を載せる工法。遮音の必要あればフローリング材は遮音性能があるものを選ぶ。


置床工法

スラブの上に防振ゴム付の支持ボルトを載せ、その上に床材を施工する。置床自体で遮音性能が満たされれば、床材は遮音仕様である必要はない。



床リフォームにまつわる基本ワード

スラブとは?

床への加重を支える鉄筋コンクリート造の床のことを指す。マンションの床や天井に多く用いられており、上階と下階の間に作られる。一般的にスラブが厚いほど遮音性が高いと言われている。耐震性にも優れている。最近のマンションは200mm以上が多く、中には300mmの厚さを持たせているマンションもある。


二重床とは?

マンションなどの床スラブとフローリングなどの床材との間に空間があり、二重構造になっている床のことをいう。その間には給排水管やガス管が通っており、リノベーションの際は水回りの移動が行いやすい。近年建てられたマンションは2重床のものが多いが、築年数が経過したマンションは、スラブに床材を直貼りしていることが多くその際水回りの移動は困難なケースが多い。